JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

マイネタ帳(29) 古今亭志ん五

2010-10-01 | 落語
<訃報>古今亭志ん五さん61歳=落語家

このニュースは驚いた。と言うか、う~ん、残念でならない。61歳、早すぎます。
円熟期に入った師が寄席で主任を取る時。行こう行こうと思いながらも、また今度と延ばしてしまったことは1度や2度ではない。

大喜利では落語会のドラキュラ(*)を名乗り、完全にボケ(与太郎)役に徹しきっていた志ん三が与太郎噺でブレイクした時の衝撃ったら無かった。いや本当に半端じゃない壊れ方をした与太郎が最高でした。

落語を聴き始めた頃に通ぶって、演者の出に声をかけるというのに憧れたもので、なかでもネタをリクエストする声かけを実際に実行した師匠は、恐れ多くも談志師と、この志ん三(当時二つ目)の2人。まったく恥ずかしい話なのですが。
道具屋も錦明竹も妾馬も聴いた。噂の反対車になかなか出くわさず、ついにやってしまった。志ん三が出た瞬間に「反対車!」
これはド素人の哀しさ。自分でもすぐに気づいたが、反対車のような動きの激しい噺の場合、どうしたって袴着用が必要になる。当然、この日の志ん三は袴など付けづに高座に上がっていたのだ。
あの時、志ん三が選んでやった噺は何だったのか、今では記憶にないけれど・・・

そんな、赤面な思い出が蘇ります。

(*)そういえば、同じく亡くなられた池内淳子さん。「花嫁吸血鬼」は見ておきたいです。

ネタを調べてみるとこれが意外と少ない。これだけしか聴いてなかったんだ。とても残念だなぁ。
いつもは軽い噺指向の自分だが、この師匠の人情噺も一度は聴いておきたかった。

道具屋    昭和54年6月24日 池袋演芸場
蜘蛛駕籠   昭和54年6月26日 池袋演芸場
妾馬     昭和54年11月15日 池袋演芸場
金明竹    昭和54年11月16日 池袋演芸場
反対車    昭和54年11月18日 池袋演芸場
錦の袈裟   昭和54年11月20日 池袋演芸場
たらちね   昭和55年2月15日 鈴本演芸場
かぼちゃ屋  昭和58年2月19日 池袋演芸場
鈴ヶ森    平成8年12月7日 池袋演芸場
浮世床    平成9年9月14日 末広亭
(日付は初めて遭遇した日)

一番最後に聴いた高座を調べると、なんと平成15年まで遡った。
錦の袈裟 平成15年4月25日 池袋演芸場

最後に立川左談次師のブログより・・・

_____________________

辛いでも無い。
悲しいとも、
ちょっと違う。
涙が溢れ出るでもない。
まいったなぁ、
力がぬけるよなぁ、
が、実感である。

三日程前にお見舞いに。
くっだらねぇ洒落を言っていた。

_____________________

洒落、聞きたい・・・。

ご冥福をお祈りいたします。



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