NO JOKE
ROGER BALLEN + ASGER CARLSEN
映画の待ち時間に覗く
シュールレアリズム 優美な死骸
異形、異形、異形・・・両性具有、マイノリティ???
グロテスク、Physical Graffiti
本展では、21世紀で最も重要な写真作家の一人に数えられる南アフリカ在住の写真家ロジャー・バレンと、デジタル加工による前代未聞の人体フォトコラー ジュ作品で世界的な話題を呼ぶニューヨーク在住の写真家アスガー・カールセンの二人が、海とタイムゾーンを越えて芸術的なピンポンを繰り広げたことによって産声を上げた革新的なコラボレーション作品をお披露目します。
両アーティストによる制作の核に根ざすのは、潜在意識への関心、そして典型的なアウトサイダーや不可思議なものが創り出す複雑な世界の比類無き探求です。二人はコラボレーションを通じ、それぞれが自身の心と身体の関係性を追求していきました。こうした視点は、「置き換え」や居場所のない気持ち、先天的に持ち合わせた断絶感によって形成されていることに加え、彼らの美術的観点を写真表現で構築し伝えることへの飽くなき欲求に基づいています。
ロジャー・バレンは1950年にニューヨークで生まれ、現在はヨハネスブルク在住。片やアスガー・カールセンは1973年にコペンハーゲンに程近いフレデ リックスベルで生まれ、現在はニューヨーク在住。自称アウトサイダーの二人は2013年、互いに離れた場所からのコラボレーションを確立させます。二人はひとつのコンセプトに基づき、電子メールとスカイプのみで画像ファイルを頻繁に交換し始めました。この画像交換は数年に渡って続いていきます。高度なデジタル加工やアナログな切り貼り作業、はたまたドローイングが描き足されることが幾度も積み重なった結果、この得体の知れないコラージュ作品は産声を上げました。
本作の中で起用されるモチーフは、写真を彫刻の様に操ったもの、互いに置き換えられた二人の顔、本来あるべきではない場所に置き換えられた身体部位、不可思議に占領された空間、切り取られコラージュされた手描きのマスクやグラフィティのほか、蜘蛛や動物たち、天使や悪魔などなど。これらは全て二人のイメージストックから選び抜かれたものであり、それらはまるで仮想のシェアスタジオの中で、あるいは架空の物語が紐解かれる夢仕掛けの中で組み立てられるかのようです。
このコラボレーションは、シュルレアリスムにおける作法「優美な死骸」に似ていながらも、さらに意図的に構築されたものであり、各々の才能はさらに 切り開かれ、作品をより豊かにさせることを実現させました。これが意味するのは、本質的にオリジナルなものを作るための理想的な土台造りに成功したということです。そしてその産物は我々が期待していた通り、実に奇妙で、不安にさせるものに仕上がっています。
Office Magazineのインタビューに対して二人は次のように答えています。「言葉で定義できるアイデアとは、取るに足らないもの。そんなものは梱包してスーパーマーケットに並べればいい。しかし定義できないアートは、意識下に力強く訴えかける。それをどう捉えればいいかも解らず、我々の潜在意識は何度も、何度も、何度もひっくり返すことから、なんらかの関係性を見出そうとするだろう。つまり作品には、つかみどころのない側面が備わるべきなのだ。そうでもなければ、それはなんのインパクトも持たないということを意味する」ー。
渋谷 DIESEL ART GALLERY
本日8月17日最終日
ROGER BALLEN + ASGER CARLSEN
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シュールレアリズム 優美な死骸
異形、異形、異形・・・両性具有、マイノリティ???
グロテスク、Physical Graffiti
本展では、21世紀で最も重要な写真作家の一人に数えられる南アフリカ在住の写真家ロジャー・バレンと、デジタル加工による前代未聞の人体フォトコラー ジュ作品で世界的な話題を呼ぶニューヨーク在住の写真家アスガー・カールセンの二人が、海とタイムゾーンを越えて芸術的なピンポンを繰り広げたことによって産声を上げた革新的なコラボレーション作品をお披露目します。
両アーティストによる制作の核に根ざすのは、潜在意識への関心、そして典型的なアウトサイダーや不可思議なものが創り出す複雑な世界の比類無き探求です。二人はコラボレーションを通じ、それぞれが自身の心と身体の関係性を追求していきました。こうした視点は、「置き換え」や居場所のない気持ち、先天的に持ち合わせた断絶感によって形成されていることに加え、彼らの美術的観点を写真表現で構築し伝えることへの飽くなき欲求に基づいています。
ロジャー・バレンは1950年にニューヨークで生まれ、現在はヨハネスブルク在住。片やアスガー・カールセンは1973年にコペンハーゲンに程近いフレデ リックスベルで生まれ、現在はニューヨーク在住。自称アウトサイダーの二人は2013年、互いに離れた場所からのコラボレーションを確立させます。二人はひとつのコンセプトに基づき、電子メールとスカイプのみで画像ファイルを頻繁に交換し始めました。この画像交換は数年に渡って続いていきます。高度なデジタル加工やアナログな切り貼り作業、はたまたドローイングが描き足されることが幾度も積み重なった結果、この得体の知れないコラージュ作品は産声を上げました。
本作の中で起用されるモチーフは、写真を彫刻の様に操ったもの、互いに置き換えられた二人の顔、本来あるべきではない場所に置き換えられた身体部位、不可思議に占領された空間、切り取られコラージュされた手描きのマスクやグラフィティのほか、蜘蛛や動物たち、天使や悪魔などなど。これらは全て二人のイメージストックから選び抜かれたものであり、それらはまるで仮想のシェアスタジオの中で、あるいは架空の物語が紐解かれる夢仕掛けの中で組み立てられるかのようです。
このコラボレーションは、シュルレアリスムにおける作法「優美な死骸」に似ていながらも、さらに意図的に構築されたものであり、各々の才能はさらに 切り開かれ、作品をより豊かにさせることを実現させました。これが意味するのは、本質的にオリジナルなものを作るための理想的な土台造りに成功したということです。そしてその産物は我々が期待していた通り、実に奇妙で、不安にさせるものに仕上がっています。
Office Magazineのインタビューに対して二人は次のように答えています。「言葉で定義できるアイデアとは、取るに足らないもの。そんなものは梱包してスーパーマーケットに並べればいい。しかし定義できないアートは、意識下に力強く訴えかける。それをどう捉えればいいかも解らず、我々の潜在意識は何度も、何度も、何度もひっくり返すことから、なんらかの関係性を見出そうとするだろう。つまり作品には、つかみどころのない側面が備わるべきなのだ。そうでもなければ、それはなんのインパクトも持たないということを意味する」ー。
渋谷 DIESEL ART GALLERY
本日8月17日最終日
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