JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

堀井令以知 「ことばの由来」

2007-07-31 | BOOK
これは随分前に読了していました。もう忘れかけています。
「難読語の由来」とか「ことばの由来」とか、日常役に立たない雑知識って面白いもんで・・・

日常何気なく使っている言葉の中に、その言葉の由来が解らないものは多い。
所謂「ヘェ~!」という奴。

読物エッセイとして面白さは「難読語」ほどではないように思えたけれど・・・
各項タイトルにあることばの由来を説明しながら、それでは似たようなのにこんな言葉もあってそれはこれこれ、あれはこれこれ・・・と話が広がっていく所が面白く、「オイオイ、そっちへ行くんかい!」と突っ込みたくなるのも良いです。
当然語源を調べていくにあたり、数多くの方言にも触れていきますので、方言研究に興味のある方はそちらも楽しめます。私は方言の件はちと退屈でしたが・・・

「おしゃかになる」の駄洒落説。
下町の町工場で金属を溶接する際に火力が強すぎてうまく溶接が出来なかった時に職人が失敗の原因を「火が強かった」と言ったのが「しがつよかった」と聞こえ釈迦誕生の「四月八日」と結びつけたという説。
「しがつよかった」と「四月八日」・・・良いでしょ。

「おしゃかになる」と来れば次は当然「おじゃんになる」
火焔太鼓の下げとして有名な「半鐘は駄目だよぉ、おじゃんになるから」
ところが最近この言葉が解らなくなって、落語の方も大変なのだ。
若い人がこの言葉を解らない。半鐘を知らないわけじゃないだろうが。
「おじゃんになる」感覚的にも解らないのかなぁ。
同様の意味で関西方面の「ワヤになる」というのがありますが、これは何?
関西出身の母親が多様していて子供心にこの言葉を聞くとおかしくってしょうがなかった。

言葉が時代によって解らなくなっていくのは宿命でしょうがない。
せめて落語ファンのオヤジどもは酒席などで若い人にこういった話を自慢げに聞かせて行こうではありませんか。きっと嫌がられるでしょうけど・・・
そうでもしないと、ざこばじゃないけど落語家は「へっつい」などを持ち歩いて高座を勤めなくてはならなくなる・・・って、んなわけねぇけど・・・

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