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「タル・ベーラの世界」
「ヴェルクマイスター・ハーモニー」2000年 洪・独・仏 監督:タル・ベーラ
2010年イメージフォーラムでロングラン上映していた「倫敦から来た男」、その時にこの「ヴェルクマイスター・ハーモニー」も上映されていてとても見たかったのだけれど調整敵わず。
吉祥寺でタル・ベーラ特集があるというので、体調万全と言い切れない状態にも関わらず、果敢に挑戦。
ある程度の覚悟で観たわけだが、これはもうしっかりタル・ベーラを堪能。
そりゃ、難解で意味の解らないことだらけだけれど、非常に寓話的なので長回しにも充分耐えることができた。
ハンガリーの歴史なんかを勉強しときゃあ、ちったぁ助けになるんじゃろうか?ならんでもエエ、ならんでもエエ。
ヴァルシュカ・ヤーノシュ(ラルス・ルドルフ)は、天文学を趣味に持つ、郵便配達だ。彼は靴職人の工房に部屋を借りている。
仕事と家の往復の中、老音楽家エステル(ペーター・フィッツ)の世話をするのが日課となっている。
エステルは、ピアノのある部屋で、口述の記録を続けている。
それは、"ヴェルクマイスター"という18世紀の音楽家への批判のようにも聞こえる。
そんな、ある日、街角に1枚の張り紙が・・・。
“夢のよう!”“自然界の驚異!”“世界一巨大なクジラ!”“ゲストスター、プリンス!”
エステル夫人が、ヤーノシュを訪ねて来る。
「風紀を正す運動に協力するように、エステルを説得して」彼女は何かに取り憑かれるいるかのようだ。
広場に何かが来ているという噂を耳にし、ヤーノシュは広場に向かう。広場には、トラックとそれを取り囲むように、数え切れないほどの住人達がいた。トラックの荷台が開く。
木戸銭を払い、乗り込むヤーノシュ。そこで目にしたのは、"クジラ"だった。不気味に光るクジラの目。ヤーノシュは、それに魅了される・・・。
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酒場でヤーノシュの演出する天体ダンスを長回し。
ヤーノシュが間借りしている住処に帰っていく処を背後から長回し。
何を企んでいるのかエステル叔母さん登場。これがハンナ・シグラではありませんか。
ハンナ・シグラ
疲れて帰ってきたヤ-ノシュにいろいろ用事を言いつける。
広場へ向かうヤーノシュと叔父の姿を横から背後から長回し。
昼飯の配給所?で中年親父のキス・シーンを長回し。
ハンナ・シグラと警察署長のラデッキー行進曲ダンスを長回し。
寝ない悪ガキ2人の大騒ぎを長回し。
暴動へ向かう人々の沈黙行進を長、長、長、長回し。
病院での暴動、襲う方も襲われる方も沈黙バイオレンス。
バスルームで立ちすくむチ○コ丸出し老人。
そして、鯨の剥製を眺めまわす時の音楽が素晴らしい。
影しか見えないプリンスとは何者か?
ヘリコプターのホバリングも長回し。
短気な人は怒り出すよね。
2時間25分の長尺に37カットという驚異的な長回し。
タル・ベーラの映像表現を堪能していると幻覚が見える時がある。
今回は倫敦の時ほどではなかったが、やっぱり人々の行進の光と影を見ていると出現。
ラストの精神病展開というのが、ちと残念、難解だったり幻想的だったりした挙句、発狂とか、基地外でしたってのは、好きじゃない。
それにしても映像もストーリーも痴れまくった傑作ですぞ。
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調子に乗って「ニーチェの馬」まで観ようとすると、きっとろくな事にはならないので、今回はここで退散。
「ニーチェの馬」を鑑賞する機会はあるでしょうか。
それよりも、本作「ヴェルクマイスター・ハーモニー」を何回か観たいと思う。
アンドレアス・ヴェルクマイスター
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吉祥寺バウスシアター
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「ヴェルクマイスター・ハーモニー」2000年 洪・独・仏 監督:タル・ベーラ
2010年イメージフォーラムでロングラン上映していた「倫敦から来た男」、その時にこの「ヴェルクマイスター・ハーモニー」も上映されていてとても見たかったのだけれど調整敵わず。
吉祥寺でタル・ベーラ特集があるというので、体調万全と言い切れない状態にも関わらず、果敢に挑戦。
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ある程度の覚悟で観たわけだが、これはもうしっかりタル・ベーラを堪能。
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そりゃ、難解で意味の解らないことだらけだけれど、非常に寓話的なので長回しにも充分耐えることができた。
ハンガリーの歴史なんかを勉強しときゃあ、ちったぁ助けになるんじゃろうか?ならんでもエエ、ならんでもエエ。
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ヴァルシュカ・ヤーノシュ(ラルス・ルドルフ)は、天文学を趣味に持つ、郵便配達だ。彼は靴職人の工房に部屋を借りている。
仕事と家の往復の中、老音楽家エステル(ペーター・フィッツ)の世話をするのが日課となっている。
エステルは、ピアノのある部屋で、口述の記録を続けている。
それは、"ヴェルクマイスター"という18世紀の音楽家への批判のようにも聞こえる。
そんな、ある日、街角に1枚の張り紙が・・・。
“夢のよう!”“自然界の驚異!”“世界一巨大なクジラ!”“ゲストスター、プリンス!”
エステル夫人が、ヤーノシュを訪ねて来る。
「風紀を正す運動に協力するように、エステルを説得して」彼女は何かに取り憑かれるいるかのようだ。
広場に何かが来ているという噂を耳にし、ヤーノシュは広場に向かう。広場には、トラックとそれを取り囲むように、数え切れないほどの住人達がいた。トラックの荷台が開く。
木戸銭を払い、乗り込むヤーノシュ。そこで目にしたのは、"クジラ"だった。不気味に光るクジラの目。ヤーノシュは、それに魅了される・・・。
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酒場でヤーノシュの演出する天体ダンスを長回し。
ヤーノシュが間借りしている住処に帰っていく処を背後から長回し。
何を企んでいるのかエステル叔母さん登場。これがハンナ・シグラではありませんか。
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ハンナ・シグラ
疲れて帰ってきたヤ-ノシュにいろいろ用事を言いつける。
広場へ向かうヤーノシュと叔父の姿を横から背後から長回し。
昼飯の配給所?で中年親父のキス・シーンを長回し。
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ハンナ・シグラと警察署長のラデッキー行進曲ダンスを長回し。
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寝ない悪ガキ2人の大騒ぎを長回し。
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暴動へ向かう人々の沈黙行進を長、長、長、長回し。
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病院での暴動、襲う方も襲われる方も沈黙バイオレンス。
バスルームで立ちすくむチ○コ丸出し老人。
そして、鯨の剥製を眺めまわす時の音楽が素晴らしい。
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ヘリコプターのホバリングも長回し。
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2時間25分の長尺に37カットという驚異的な長回し。
タル・ベーラの映像表現を堪能していると幻覚が見える時がある。
今回は倫敦の時ほどではなかったが、やっぱり人々の行進の光と影を見ていると出現。
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調子に乗って「ニーチェの馬」まで観ようとすると、きっとろくな事にはならないので、今回はここで退散。
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「ニーチェの馬」を鑑賞する機会はあるでしょうか。
それよりも、本作「ヴェルクマイスター・ハーモニー」を何回か観たいと思う。
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アンドレアス・ヴェルクマイスター
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吉祥寺バウスシアター
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これは苦役ながら、なんとか耐えられたし、とても気に入っちゃいました。「倫敦から来た男」も良かったけど、あっちは2度見ようとは思わないけど。こっちなら何年か後に・・・
はたして、リピートに時間とお金を割くでしょうか。
2回観たのに全然わかんなかったっす
自分 釣りもできないぐらい短気なもので
物凄いイライラしっぱなしやったとです
でも いまだにずっと脳裏の奥でこの映画のあちこちのシーンが蠢いております
ってゆーことは苦役をしいられながらも名画ってことなんでしょうか?
もう2度と体験したくないっすけど