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「黒い画集 第二話 寒流」1961年 東宝 監督:鈴木英夫
大手銀行の支店長は料亭の女将と深い関係になるが、そこに上司が割りこんでくる。嫉妬に狂った支店長は上司の不正を暴こうとするが……。打つ手が裏目に出て転落する主人公の姿を悪夢のように描いた不条理スリラー。
ずいぶん良くはなったものの、相変わらず激しい咳が続いています。発作が来なければ大丈夫なので薬を飲みつつ、鑑賞中に発作が来ないことを願いつつの劇場鑑賞。しまった!薬の中に眠たくなる成分が入っていたんだ。
前半は料亭の女将(新玉美千代)と銀行の支店長(池部良)、その上司(平田昭彦)のメロドラマが退屈でうとうと・・・
おとなしく真面目なだけが取り得の池部良が反撃を試みるも、所詮、組織には歯向かえずという不条理物になってきて、「お、面白くなってきた」と思ったら終わってしまった。
東宝の名優たちのキャラをそのままいかした配役が面白い。真面目な池部良と嫌味でこ憎らしい平田昭彦。「ワシの顔に泥を塗った」と激怒する志村喬。「へたな小細工は困るね」と陰湿になじる中村伸郎。皆さん約束通りでよろしい。
平田昭彦が女将の床に入って口説くシーンのいやらしくもスケベったらしいことと言ったら・・・
新玉美千代も綺麗なお顔でなかなかしたたか。
「私、自分より惨めな人を好きにわなれませんわ」は良かったね。さすがの池部良もポツリと「ひどい女だ」と精一杯の反抗。
組織に対する個の無力さ。
サラリーマン物を撮ってもノウテンキで終わらず、骨の通った作品が多かったという鈴木英夫監督。これもその片鱗というわけですね。
アテネフランセ文化センター 「鈴木英夫映画祭2008」
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大手銀行の支店長は料亭の女将と深い関係になるが、そこに上司が割りこんでくる。嫉妬に狂った支店長は上司の不正を暴こうとするが……。打つ手が裏目に出て転落する主人公の姿を悪夢のように描いた不条理スリラー。
ずいぶん良くはなったものの、相変わらず激しい咳が続いています。発作が来なければ大丈夫なので薬を飲みつつ、鑑賞中に発作が来ないことを願いつつの劇場鑑賞。しまった!薬の中に眠たくなる成分が入っていたんだ。
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前半は料亭の女将(新玉美千代)と銀行の支店長(池部良)、その上司(平田昭彦)のメロドラマが退屈でうとうと・・・
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おとなしく真面目なだけが取り得の池部良が反撃を試みるも、所詮、組織には歯向かえずという不条理物になってきて、「お、面白くなってきた」と思ったら終わってしまった。
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東宝の名優たちのキャラをそのままいかした配役が面白い。真面目な池部良と嫌味でこ憎らしい平田昭彦。「ワシの顔に泥を塗った」と激怒する志村喬。「へたな小細工は困るね」と陰湿になじる中村伸郎。皆さん約束通りでよろしい。
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平田昭彦が女将の床に入って口説くシーンのいやらしくもスケベったらしいことと言ったら・・・
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新玉美千代も綺麗なお顔でなかなかしたたか。
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「私、自分より惨めな人を好きにわなれませんわ」は良かったね。さすがの池部良もポツリと「ひどい女だ」と精一杯の反抗。
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組織に対する個の無力さ。
サラリーマン物を撮ってもノウテンキで終わらず、骨の通った作品が多かったという鈴木英夫監督。これもその片鱗というわけですね。
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アテネフランセ文化センター 「鈴木英夫映画祭2008」
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