JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

映画 「夢野久作の少女地獄」

2008-02-24 | 映画(DVD)
シネマヴェーラ 「特殊学園Q」より、またラスト1本滑り込み。

「夢野久作の少女地獄」1977年 日活 監督:小沼勝

大人の醜さを知る優等生ご令嬢アイ子(飛鳥裕子)と少し変わり者の歌枝、通称「火星ちゃん」(小川亜佐美)。対照的な二人の女子学生はやがて同性愛の関係を結ぶが、校長が火星ちゃんを無理やり犯したことで、彼女達の大人への復讐劇の幕が切って落される。
夢野久作の短編集「少女地獄」から「火星の女」の映画化。もちろんロマンポルノ。

実を申しますと、夢野久作の作品は何一つ読んでおりません。なんとなく雰囲気は勝手に想像しております。
数あるポルノジャンルの中でロリータ物はちょい苦手でありまして、同様の感覚で夢野久作に縁が無かっただけかも。深く反省して今度読んでみます。

さて、映画の方は、もう久し振りに小川亜佐美さんを観れただけで喜んでおりますが・・・
最初、小川亜佐美も飛鳥裕子もセーラー服の少女は無理があるだろうと気になっていたのですが、観ていくうちに気にならなくなったのはこちらがいい加減なせい?
いや、特に本作がデビューという小川亜佐美はソバカスだらけ、おサゲの不気味少女なんだけど、提灯ブルマ、雨天のランニングスケスケ、着物での処女喪失、海岸で泥まみれ、袴で校長を睨みつける卒業謝恩会、黒こげ死体とさまざまな表情を見せてくれる。(黒こげは人形だけどね
飛鳥裕子も白いキツネ系顔で、なんとも時代感というか背徳感を出してくれていました。
半ばからは怪談仕立てになるけど、怪談といっても「品川心中・下」のような所謂復讐劇。後半はきちがいオンパレード、黒焼き脳髄を食べさせるなどぶっ飛びまくる。
秀逸なラスト。白い衣装(マント調)の2人が焼身心中。
この映画の象徴である白い風船球となって昇天する際の科白にただ呆然。

この映画三谷昇が学校の書記役で出ている。
個人的に一番のシーンは
令嬢アイ子が校長の不正を暴こうと書記のところに何故かノーブラワンピで果敢に乗り込み、書記に気持ちいいことされちゃうシーン。
流石、三谷昇の口元は極めて卑猥で猥褻感満点のキモチ悪さでしたね。

全体として、内容は面白いのだけどややダレる。上映時間が長く感じました。
日活ではポルノのシチュエーションで名作が多く作られましたが、この作品はポルノ抜きで背徳耽美な世界を描くほうが面白そう。(どうも中途半端)
どなたかリメイクしないか?

音楽が良いと思ったらコスモス・ファクトリーなんですって。懐かしい・・・・

絵沢萌子がオールド・ミス英語教師役でしたが期待のぬれ場無く首を吊ってしまって残念・・・・

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2 コメント

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Unknown (hy)
2008-02-25 00:23:08
人生初ポルノ映画がこの「少女地獄」(同時上映は柄本明と東京乾電池の「Mrジレンマン」。女子と一緒に観に行きました。17才の春ですね。初体験もその女子と。そんな思い出の「少女地獄」。感想は「ポルノ映画ってぶさいくな人ばっかりが出ているのだなぁ~」と。でもその2週間後の新作からどっぷりポルノ映画館通いにハマリ、毎週どこかでポルノ映画館(和洋全て)でセンズリに耽り、いつのまにやらプロになっていました。そんな思い出の「少女地獄」。夢野久作は勿論「ドグラマグラ」をお勧めします。
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初ポルノ (imapon)
2008-02-26 02:18:24
記念すべき作品だったのですね。初が女子同伴でしかもいただいちゃったなんて流石将来のプロですね。
「Mrジレンマン」めちゃくちゃくだらなそうでいいですね。見てみたいです。
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