「映画で読む 秋の始まりは、文芸映画から」
「暗殺の森」1970年 伊・仏・西独 監督:ベルナルド・ベルトリッチ
IL CONFORMISTA
若い哲学講師のマルチェロは少年の頃、彼を犯そうとした男を射殺した罪悪感に今もさいなまれていた。その苦しみから解放されるためファシズムを選択した彼に、パリ亡命中の恩師である教授を調査するよう密命が下る。ハネムーンを口実にパリに赴いたマルチェロと妻ジュリアは、快く教授に迎え入れられた。だが、恩師の若妻アンナには目的を悟られてしまい、敵意を抱かれると同時に深い仲にもなってしまう。やがて、別荘に向かう教授夫妻は、マルチェロの目前で暗殺されるのだが……。
原作はイタリアの作家アルベルト・モラヴィアの小説「孤独な青年」(原題: Il conformista, 「同調者」の意)
大戦前ファシズムに席巻された欧州の歴史的背景とかは背景でしかないんでしょうね。
ベルトリッチ監督という方はこんなにも凝りに凝った拘りの絵を撮る方だったんですね。
「ラストタンゴ・イン・パリ」の人ですね。そういえばあの作品にもそんな側面はあったような気もしますが、ここまでではないでしょう。
切り取ったアートのような絵作りが、また、艶めかしく官能的で、もうその美しさだけで充分という気もします。
作品としては政治的、哲学的というよりも人間のコンプレックスとかトラウマとかそんな描写が印象に残ります。
しかし、これは映画研究者にとってはなかなか奥が深そうですが、当方としてはその方面は賢い人に任せるとして、上っ面だけで楽しみましょう。
2人の女優も滅茶苦茶綺麗に撮ってます。素材が良いのもありましょうが。
ドミニク・サンダは綺麗なおぱーいもさらしてくれてます。
プチブル娘の新妻、ステファニア・サンドレッリがとてもエロ可愛い。
隙の無いドミニク。サンダのパーフェクトな美よりこちらですな。乳は出さないが尻は出します。そして、とてもおねだりします。
弁護士の60爺との6年間の秘密をカミングアウトしながら愛撫を受ける列車車内。車窓の西日が官能的。
ダンスのシーンは最大の見所でしょう。同性愛的官能美。
このあと輪になってステップを踏む人々に翻弄されるジャン=ルイ・トランティニャン。
優柔不断なファシストの先行き不安を象徴するようで印象的です。
とにかく無駄に広い建築空間のカット。
そこに配する役者の位置とか、いかにも計算したに違いない構図のオンパレード
少年期の体験が元でファシストになりました。
白壁の前で射撃ポーズを見せる。これも映像美学でしょうか。
ただ、優柔不断なファシストですからいくらキメてもダメなんです。
少年期の体験の他にも精神病院に入っている父親とか、母親の愛人とか、いろいろ複雑で重要な鍵があります。
主人公に思い入れしにくい分、妻のサンドレッリが本当に良いです。頭悪そうだけどとても良い嫁です。
あと、映像的には、落葉がめくり上げるように舞うシーンが美しかった。
撮影はヴィットリオ・ストラーロという人です。「ラストタンゴ・イン・パリ」も「ラスト・エンペラー」もこの方です。他にも「青い体験」や「地獄の黙示録」を撮られています。
あまりに絵の綺麗な映画だったので珍しくカメラマンに触れてみました。
池袋 新・文芸坐
「暗殺の森」1970年 伊・仏・西独 監督:ベルナルド・ベルトリッチ
IL CONFORMISTA
若い哲学講師のマルチェロは少年の頃、彼を犯そうとした男を射殺した罪悪感に今もさいなまれていた。その苦しみから解放されるためファシズムを選択した彼に、パリ亡命中の恩師である教授を調査するよう密命が下る。ハネムーンを口実にパリに赴いたマルチェロと妻ジュリアは、快く教授に迎え入れられた。だが、恩師の若妻アンナには目的を悟られてしまい、敵意を抱かれると同時に深い仲にもなってしまう。やがて、別荘に向かう教授夫妻は、マルチェロの目前で暗殺されるのだが……。
原作はイタリアの作家アルベルト・モラヴィアの小説「孤独な青年」(原題: Il conformista, 「同調者」の意)
大戦前ファシズムに席巻された欧州の歴史的背景とかは背景でしかないんでしょうね。
ベルトリッチ監督という方はこんなにも凝りに凝った拘りの絵を撮る方だったんですね。
「ラストタンゴ・イン・パリ」の人ですね。そういえばあの作品にもそんな側面はあったような気もしますが、ここまでではないでしょう。
切り取ったアートのような絵作りが、また、艶めかしく官能的で、もうその美しさだけで充分という気もします。
作品としては政治的、哲学的というよりも人間のコンプレックスとかトラウマとかそんな描写が印象に残ります。
しかし、これは映画研究者にとってはなかなか奥が深そうですが、当方としてはその方面は賢い人に任せるとして、上っ面だけで楽しみましょう。
2人の女優も滅茶苦茶綺麗に撮ってます。素材が良いのもありましょうが。
ドミニク・サンダは綺麗なおぱーいもさらしてくれてます。
プチブル娘の新妻、ステファニア・サンドレッリがとてもエロ可愛い。
隙の無いドミニク。サンダのパーフェクトな美よりこちらですな。乳は出さないが尻は出します。そして、とてもおねだりします。
弁護士の60爺との6年間の秘密をカミングアウトしながら愛撫を受ける列車車内。車窓の西日が官能的。
ダンスのシーンは最大の見所でしょう。同性愛的官能美。
このあと輪になってステップを踏む人々に翻弄されるジャン=ルイ・トランティニャン。
優柔不断なファシストの先行き不安を象徴するようで印象的です。
とにかく無駄に広い建築空間のカット。
そこに配する役者の位置とか、いかにも計算したに違いない構図のオンパレード
少年期の体験が元でファシストになりました。
白壁の前で射撃ポーズを見せる。これも映像美学でしょうか。
ただ、優柔不断なファシストですからいくらキメてもダメなんです。
少年期の体験の他にも精神病院に入っている父親とか、母親の愛人とか、いろいろ複雑で重要な鍵があります。
主人公に思い入れしにくい分、妻のサンドレッリが本当に良いです。頭悪そうだけどとても良い嫁です。
あと、映像的には、落葉がめくり上げるように舞うシーンが美しかった。
撮影はヴィットリオ・ストラーロという人です。「ラストタンゴ・イン・パリ」も「ラスト・エンペラー」もこの方です。他にも「青い体験」や「地獄の黙示録」を撮られています。
あまりに絵の綺麗な映画だったので珍しくカメラマンに触れてみました。
池袋 新・文芸坐
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