中国語学習者のブログ

これって中国語でどう言うの?様々な中国語表現を紹介します。読者の皆さんと一緒に勉強しましょう。

成語中の対句構造について

2010年01月10日 | 中国語成語
 中国語WEBの百度知度で反義語を含む成語について調べていたところ、成語の対句構造に着目した文章があった。それをベースに、私の理解も加味して日本語にしてみた。ご一読いただき、ご意見いただければ幸甚である。


             成語中の対句構造について

 中国語の成語で、四字成語が表示する客観的な事物や現象は対句的な修辞や色彩を持っているものが多い。

例えば、
①“鶏腸鼠肚”の中の“鶏腸”対“鼠肚”
②“嘔心瀝血”の中の“嘔心”対“瀝血”
③“融会貫通”の中の“融会”対“貫通”
④“人寿年豊”の中の“人寿”対“年豊”

 このような内に対句を持つ成語が形成する派生義(派生する意味)、或いは比喩義(比喩する意味)は元の対句には無いものである。例えば“街談巷議”は社会の世論(輿論)という意味となり、“戴月披星”は朝早く出かけ晩遅く帰り、外で懸命に働くことを形容する。

一 、成語内対句の構造
四字の対句形式の成語の構造関係は、一二文字目と三四文字目の結び付きが緊密で、ふたつの語句を前後で組み合わせて、成語のふたつの部分となっている。ふたつの部分の組み合わせにより、対偶法の修辞を形成している。二文字の語句の形成は、通常、偏正、動賓、動補、主謂の四種類の構造がある。

[注]対偶法: 語格や意味などの相対した語句を用いて効果を強める修辞法のひとつ。例えば、“下筆千言,離題万里”(筆を下せば千言、題を離れること万里)

 1、偏正構造の対句

[注]偏正構造:修飾構造。中国語の基本的な統合関係のひとつ。二つの成分が「修飾(限定)するもの+修飾(限定)されるもの」の関係で結ばれる。“偏正詞組”ともいう。

 上記で例とした、①“鶏腸鼠肚”の中の“鶏腸”と“鼠肚”は何れも偏正構造の名詞句が並列し、対句になってできた成語で、意味は全く変わり、「度量が狭く、細かいことばかり考え、大局を考慮できない」ことの比喩となる。

例:蛛絲馬跡、旁門左道、鶏毛蒜皮、甜言密語、方柄圓鑿、金戈鉄馬、人面獣心、天香国色、金口玉言

 何れもふたつの偏正式名詞が前後に組み合わさり新しい意味を生じたもので、この種の成語は前後を入れ替えても意味は変わらない。
例えば、“天香国色”は“国色天香”ということができ;“金戈鉄馬”は“鉄馬金戈”ということができる。

また、偏正構造の動詞句を組み合わせて成語としたものがある。
  例:始乱終棄、潜移黙化

また、偏正構造の形容詞句を組み合わせて成語にしたものがある。
  例:窮凶極悪、四平八穏

 2、動賓構造の対句
 ②の“嘔心瀝血”:“嘔心”、“瀝血”は動詞+賓詞(目的語)構造の語句で、動賓詞が並列することで新しい語義を生みだし、「いろいろ知恵を絞る」という意味の比喩となっている。

例:捶胸頓足、損兵折将、捕風捉影、偸鶏摸狗、披肝瀝胆、斬釘截鉄、閉月羞花、
沾花惹草
  
 これらの成語を構成する動賓構造の語句の関係は、全て“動+名”である。

 また、“動詞+形容詞”の動賓構造の対句が成語を構成するものがある。ただ、実際にはこの場合、形容詞は事物化され、名詞になっている。
例えば、“披堅執鋭”の“堅”と“鋭”は既に名詞化し、“堅固な鎧”及び“鋭利な武器”を指し、並列して組み合わさり、戦いの勇ましい様を比喩している。

例:標新立異、撥乱反正、装瘋売傻、喜新厭旧、挑肥揀瘦、改邪帰正

 3、動補構造の対句
 ③の“融会貫通”のふたつの部分の語句は、それぞれ動詞+補語の構造であり、やはり前後に並列しそれが相対することで、「あらゆる知識や道理を知り尽くすことによって、完全に理解する」という新しい語義を生みだしている。

例:除干打尽、斬尽殺絶、修正校対、穏定平衡

 4、主謂構造の対句
 ④の“人寿年豊”の前後のふたつの部分の語句はそれぞれ主述構造であり、前後に並列することで、「体は健康で、作物の豊作で、生活がすばらしい」という意味になっている。

例:龍飛鳳舞、耳聡目明、口是心非、情投意合、室迩人遐

二 、成語中の対句間の対のでき方
成語内のふたつの対句の対のでき方は、通常、同類の語が対となるもの、同義の語が対となるもの、反義の語が対となるものが見られる。

 (一) 同類語の対
 対となる“語”(“詞”:独立して運用できる、意味を有する最小の言語単位)の種類は、現代漢語の“詞”の分類と同じく、名詞、動詞、形容詞、数詞、数量詞、代詞である。尚、対となる語は、二文字の語句の前の場合も後ろの場合もある。

  1、名詞の対
 例:東奔西走、黄童白叟、麞頭鼠目、禍棗災梨、斗転星移、酒酔飯飽、品竹弾絲、雕梁画棟、鉗口結舌

 “東”と“西”は方位名詞の対。“童”和“叟sou3”は人倫名詞の対。“麞zhang1”(キバノロ)と“鼠”は動物名詞の対。“棗”と“梨”は植物名詞の対。 “斗”と“星”は天文名詞の対。“酒”と“飯”は飲食名詞の対。“竹”と“絲”は楽器名詞の対。“梁”と“棟”建筑物名詞の対。“口”と“舌”人体器官名詞の対である。

  2、動詞の対
   ① 具体的動作、行為を表す。例:丢盔棄甲、左顧右盼
   ② 心理状態やその活動を表す。例:思前想后、深謀遠慮
   ③ 判断、存在を表す。例:古是今非、无独有偶

  3、形容詞の対
   ① 形状を表す。例:外圓内方、天高地厚
   ② 性質を表す。例:氷清玉潔、天昏地暗
   ③ 状態を表す。例:紅男緑女、愁眉苦臉

  4、数詞、数量詞の対
 数量詞が対を形成するものはそれほど多くない。
例:二次三番、三年五載

 数詞はたくさんあり、主に三種に分かれる。
   ①確数(確定した数)
   例:三皇五帝、三綱五常、三従四徳
   ②概数
   例:千絲万縷、三令五申
   ③指数、代数
   例:挙一反三、顚三倒四
 
  5、代詞の対
   ① 指示代詞の対。例:顧此失彼、此起彼伏
   ② 人称代詞の対。例:你死我活、尓虞我詐

 (二) 同義語の対
 対となる前後二句が反映している客観的な事物や現象が、その意味の上で同じか近いもの。例えば、“半斤八両”は、昔の度量衡では、一斤が十六両であるので、半斤は八両に等しい。
例:孤家寡人、赤県神州

 (三) 反義語の対
 通常、名詞、動詞、形容詞で見られ、語義上は同じ範疇に属するが、語義は相反する。語の性格は同じなので、対を構成する。
例えば、“東隣西舍”中の“東”と“西”は方位名詞。“取長補短”中の“長”と“短”は形容詞であり、長さを指す。
例:天南地北、朝秦暮楚;東拉西扯、鑚天入地;寛打窄用、説長道短

 同義語と反義語が組み合わさり対句となり四字成語を形成するものは、数えきれないほどある。
例:憶苦思甜、生離死別、長吁短嘆、明争暗斗、好逸悪労、棄暗投明

 これより以下のことがわかる。同類語、同義語、反義語の四字で構成される四字成語には「対を成す」という特徴があり、埋め込まれる語(詞)は、語義上は同じ、類似、反対であっても、構造上は皆対であり、組み合わされて成語となると、語義の変化を生じる。

 例えば、“東”と“西”はふたつの方向を表すが、見ることを表す動詞“張”と“望”がはめ込まれると、全方位を表し、“到処”(至る所)の意味になる。“長”と“短”は長さを表すが、動詞“取”と“補”をはめ込まれると、語義は転化し、“優点”と“缺点”(長所と短所)の意味になる。

三、対句の相互の関係
 四字成語を構成するふたつの対句の意味上の関係は、相関関係、対立関係、因果関係の三つに分類される。

 1、相関関係
 前後ふたつの対句は相関、相似した事物、或いは同一事物の両面であり、意味上互いに補い合い、互いに補いながらひとつのことばを構成し、ひとつの道理を説明する。

 例えば“烏飛兔走”の中の“烏”“兔”は動物類の名詞対で、それぞれ伝説中の太陽の中の金烏、月の中の玉兔を指す。ここでは“烏”が太陽を指し、“兔”が月を指す。“飛”“走”は動詞対で、何れも行動がたいへん早いという意味。“烏飛”と“兔走”は主述構造の対で、合わせて「時間の経つのが早い」というひとつの道理を表す。

 また例えば、“兵秣馬”,は“兵”と“秣馬”ふたつの動賓構造の対句から成るが、“兵”の意味は武器を磨くこと、“秣馬”の意味は馬に餌をやること、すなわち武器を整備し、馬に十分餌を与え、戦いの準備をすることを形容する。
また例えば、“帰馬放牛”は“帰馬”と“放牛” ふたつの動賓構造の対句から成るが、馬と牛は古代の戦争では、何れも徴用され、“汗馬功労”、戦功を立てるのに使われたのである。“馬”と“牛”の前にそれぞれ動詞“帰”“放”が加えられるのは、馬と牛が戦の徴用から解除されたということで、天下が太平で、戦争が無いことを表す。
これら相関関係の成語は、前後ふたつの部分の組合せに弾力性があり、語順が変わっても意味は変わらず、動作行為に前後、主従の区別は無い。

 2、対立関係
 前後ふたつの対句は、相反し相対立する事物やひとつの事物の対立面であり、互いに対照し、互いに相反しながら互いに成り立たせ合い、ひとつの道理を表す。

例:①陽奉陰違、②古是今非、③泰山鴻毛。
 ①“陽奉”対“陰違”:前者は表面上の服従を言い、後者は陰で反抗することを言う。
 ②“古是”対“今非”:一対の名詞の反義語と一対の動詞の反義語が交叉して対を構成している。古代から現代までの功労と過失、正しいことと正しくないことを論評することを言う。
 ③“泰山”対“鴻毛”:前者は地理名詞で、重いことを表す。後者は動物類名詞で、軽いことを表す。 “軽”、“重”の対比に“泰山”と“鴻毛”を使うことで、軽重の差が甚だしいことを比喩する。

その他の例:好逸悪労、遠交近攻、貪生怕死,正反成対,啓人深思,明其事理

 3、因果関係
 前後ふたつの対句が相互に継承し、条件、因果、目的等の関係を表す。

例:兔死狐悲、前赴后継、触目驚心、水滴石穿、順藤摸瓜、贪小失大、打草惊蛇、見異思遷、得意忘形、唇亡歯寒、春華秋実

[参考]http://zhidao.baidu.com/question/93457925.html

 中国語をより深く理解する上で、成語に含蓄されている意味、派生、比喩を理解することは重要である。皆さんの今後の学習の一助になればと思う。
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温家宝首相、2009年を総括

2010年01月07日 | 中国ニュース
 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 さて、新春第1回は、12月末に人民日報が行った温家宝首相への取材の記事を取り上げたいと思う。温家宝さんの話は、含蓄があり、故事成語や古典のことばをうまく使って、非常に勉強になる。この記事も、短い中にいろいろなことばが使われ、おもしろかった。

人民時評:温総理“年終小結”,房価物価最牽民心  郝 洪
 2009年12月29日 来源:人民網-観点頻道
~人民時評:温総理「年末総括」、不動産価格と物価が民心の最大の関心事

 12月27日下午,中共中央政治局常委、国務院総理温家宝在中南海紫光閣就当前経済形勢、明年経済工作和其他問題接受了記者採訪。歴時100分鐘的訪問,総結一年政府工作。無論是分析中国応対全球金融危机之策,還是医改、戸籍改革、房価、物価等民生問題,温総理一年“小結”背后,是中央政府的“執政為民”的理念和思路。

● 小結 xiao3jie2 中間のまとめ。中間総括(をする)。
● 背后 bei4hou4 背後。陰(で)
● 思路 si1lu4 (文の)構想。考えの筋道

[訳]12月27日午後、中国共産党中央政治局常務委員、国務院総理、温家宝は中南海紫光閣で当面の経済情勢、来年の経済対策、その他の問題について、記者の取材を受けた。100分間にわたる訪問で、一年の政府の仕事を総括した。中国のグローバル金融危機への対応策を分析するにせよ、医療改革、戸籍改革、不動産価格、物価等の民生問題にせよ、温総理の一年の「総括」の背後にあるものは、中央政府の「人民のために政治を執り行う」という理念と考えである。

 執政為民,首先是要了解民情,直面現実。温総理説,応対金融危机一攬子計画,大部分従基層得来。這句話説起来容易,做起来難。中央政府一直唱導官員要沉到基層去,但是,官員下基層調研容易流于形式 ― 一些基層干部安排好訪問路線和人群,官員所聴非所問,民情民意伸手可及,却可能隔着層毛玻璃。温総理説政策従基層来,怎麼来?首先是要腿勤,金融危机以来,温総理到外地考察次数有36次,而且常常是利用周末和節假日;其次,是要打砕這層毛玻璃,是要“聴真話”,楽于聴民衆訴苦,聴企業談困難。政策措施本来就是為了応対問題,如果“形勢一片大好”,不存在危机和風険,我們何必調整政策,又為何要出台応対措施?

● 一攬子計画 yi1lan3ziji4hua4 一括した計画。一攬子:なにもかもごちゃまぜにする。一括する。[用例] 一攬子交易:抱き合わせ取引。一攬子拿:つかみ取り。まとめてひと山いくらで売ること。
 ※応対金融危机一攬子計画は、金融危機に対し、中国政府が矢継ぎ早に打ち出した、家電や自動車の農村普及策など、内需拡大を狙った経済政策を指す
● 基層 ji1ceng2 (組織の)末端。現場
● 伸手可及 shen1shou3ke3ji2 手を伸ばせば届く
● 毛玻璃 mao2bo1li =磨砂玻璃 すりガラス
● 腿勤 tui3qin2 足まめである

[訳]人民のために政治をするには、先ず人民の状況を理解し、現実に直面しなければならない。温総理によれば、金融危機に対応する一括計画は、大部分が現場から得たものだという。これは言うのは簡単だが、行うのは難しい。中央政府はずっと役人は現場に行けと提唱してきたが、役人の下層や現場の調査研究は形式に流れやすい―何人かの現場の幹部が訪問路線や訪問者を手配してしまい、役人が聞くのは問うところではなく、民情民意は手を伸ばせば届くのに、すりガラスで間を隔ててしまう可能性がある。温総理が説く政策は現場からのものだが、どうしたのか。先ず、足まめでなければならず、金融危機以来、温総理の外地への考察回数は36回に及び、しかも常々週末や祝祭日を利用している。その次に、すりガラスを打ち破らなければならず、「本当の話を聞か」なければならず、民衆の苦しみの訴えを聞いたり、企業が困難を訴えるのを聞くことが好きでなければならない。政策措置は本来問題に対応するためのもので、もし「情勢が全て良く」、危機やリスクが存在しないなら、私たちはどうして政策を調整したり、出向いて措置を講じる必要があるだろうか。

 執政為民,当属民生問題最重,是強調衆生平等,尊重民生権利。温総理接受記者採訪的100分鐘里,毎一個問題的回答都是囲繞民生問題展开,這既是一年来中央政府工作之重,也是国家発展的立足点。民生問題,千頭万緒,帰結成四個字,就是“公平、公正”― 応対房価上漲,政府応做到四件事;医改的五個環節;戸籍改革的意義和思路等等,皆是在保障低收入人群生活基礎上,平衡好社会各階層的利益訴求。

● 衆生 zhong4sheng1 衆生。生きているものすべて。芸芸yun2yun2衆生:生きとし生けるもの
● 立足点 li4zu2dian3 立脚点。立場。足がかり
● 千頭万緒 qian1tou2wan4xu4 [成語]考えや物事が雑然としているさま。事柄が入り乱れているさま。
● 帰結 gui1jie2 まとめる。総括する

[訳]人民のため政治を行うとは、民生問題を最も重要とし、生きているものすべての平等を強調し、民生の権利を尊重することである。温総理が記者の取材を受けた100分間に、ひとつひとつの問題の回答は民生問題をめぐって展開され、これはこの一年の中央政府の仕事の重点であっただけでなく、国家発展の足がかりである。民生問題は、いろいろごちゃごちゃしているが、四文字に総括できる。つまり、「公平、公正」である ― 不動産価格の値上がりに対応するのに、政府は四つのことを行わねばならない。医療改革の五つの部分、戸籍改革の意義と考え方等、皆、低収入の人々の生活を保障する基礎の上に、社会の各階層の利益の訴求に対しバランスをとるようになっている。

 執政為民,不是自我鑑定,需要歴史検験和人民評価。在談及一年来中国応対金融危机的成績時成,記者問温家宝総理,您対中国応対国際金融危机能打多少分?您最満意的是什麼?最遺憾的又是什麼?温総理用了“心里感到慰藉”這一句相当平淡的評価。因為,雖然“我們穏住了経済、穏定了就業,保持了社会安寧”,但是“金融危机還没有過去,許多工作還没有結束”,対這“驚心動魄”的一年,“現在打分還為時過早”。温総理這句話不是謙虚之詞,而是対社会発展規律的清醒認識。政府是為民衆服務的,只有得到最広大民衆認可的成功,才是豊功,只有経得起歴史的反復検験的成績,才是偉績。一個負責任的政府,不僅能在危机来臨時処変不驚,有胆識、有智慧、有勇气直面困難,還能在面対成績時不驕不躁,不迷失于賛揚之声,不沉湎于頌歌的海洋。

● 慰藉 wei4jie4 慰謝(慰藉)する。慰める
● 平淡 ping2dan4 (事物や文章が)変化に乏しい。平板である。恬淡(てんたん)とした
● 驚心動魄 jing1xin1dong4po4 [成語]手に汗を握る。はらはらする
● 豊功 feng1gong1、 偉績 wei3ji4 豊功偉績:[成語]偉大な功績。只有~才是豊功、只有~才是偉績と、ふたつの繰り返しのフレーズに分けひとつの成語を使い、強調する効果を出している
● 胆識 dan3shi2 胆力(度胸)と識見
● 沉湎 chen2mian3 おぼれる。耽溺(たんでき)する
● 頌歌 song4ge1 頌歌(しょうか)。賛歌。ほめたたえる歌

[訳]人民のために政治を行うことは、自己評定ではなく、歴史の検証や人民の評価が必要である。この一年の中国の金融危機への対応の成果に話が及んだ時、記者は温総理に、あなたは中国の国際記入危機への対応に何点をつけられるか、あなたが最も満足していることは何か、また最も遺憾に思っていることは何か、と質問した。温総理は「心では(よくやったと自分を)なぐさめたい」ということばを用いたが、これはかなりあっさりした評価である。なぜなら、「私たちは経済を安定させ、雇用を安定させ、社会の安定を維持した」けれども、「金融危機はまだ過ぎ去っておらず、たくさんの仕事がまだ終わっていない」、この「手に汗にぎり、はらはらした」一年を、「現在点数をつけるのはまだ時間が早すぎる」。温総理のこのことばは謙遜ではなく、社会発展の法則に対する冷静な認識である。政府は民衆のために奉仕するものであり、最も幅広い民衆に認められた成功こそ、大きな功績であり、歴史上何度も繰り返し検証された成果こそ、偉大な業績である。ひとつの責任ある政府として、危機に臨んで突然の変化にも驚かず、度胸と見識を持ち、勇気を持って困難に直面できるだけでなく、成果に対し驕らずあせらず、賞賛の声にも自分を見失わず、賞賛の大海原に溺れてしまわないでいることができる。

 温総理年終答記者問,算是一年里的政府“小結”,篇幅不長,言語間却飽含深情。従這些平実的話語間,我們聴得見政府責任的承諾,聴得見対未来的信心。“勝非為難,持之為難”,這句話既是対民衆的鼓励,更是政府的自我鞭策 ― 執政為民,確立思路易,為之鞠躬尽瘁、殫精竭慮難,而這,在新的一年和更長遠的未来里需要政府持之以恒、堅持不懈地努力。

● 平実 pingshi2 素朴である
● 鞠躬尽瘁 ju1gong1jin4cui4 [成語]献身的に力を尽くす
● 殫精竭慮 dan1jing1jie2lv4 [成語]精力や思慮の限りを尽くす
● 持之以恒 chi2zhi1yi3heng2 [成語]根気よく続ける。あくまでもやり通す
● 堅持不懈 jian1chi2bu4xie4 うまずたゆまずやる。

[訳]温総理の年末の記者の質問への回答は、一年間の政府の活動の「総括」といえるが、ことばの長さは長くないけれども、言間に深い気持が溢れている。これらの素朴なことばの間から、私たちは政府の責任への承諾を聞くことができ、未来への自信を聞くことができる。「勝利することは難しくないが、それを維持することは難しい。」このことばは民衆への励ましであるだけでなく、政府自らの鞭撻である。― 人民のために政治を行うことは、その考えを確立することはたやすいが、そのため献身的に力を尽くし、精力や思慮も限りを尽くすのは難しい。そしてこれは、新たな一年やもっと先の未来に政府が根気よく続け、倦まずたゆまず努力しなければならないことである。

 「勝非為難,持之為難」。「持之以恒、堅持不懈地努力」。私もこれからの一年、このことばのように、地道に目標に向け、努力を続けたいと思う。
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