キンキ(錦の御旗)
キンキは北日本の太平洋側でとれるもので関西人にはなじみが薄かったのですが、
流通の拡大とその味の良さから、いまやグルメ垂涎の的、高級魚の頂点に・・・
もともとキンキというのは「錦旗(にしきのはた)」のこと、旗の色だけではなく、その絶品の味は
「誰も反対できない」と先人がなずけたとしたら,その深謀遠慮には舌を巻くばかり。
この魚、カサゴの仲間で、胸鰭がデカイ、デカイだけでなく下部が手のように見えます。
このため、英語名は「ビッグハンド」。
命名の着眼点=イメージ=が日本と欧米で違うところが面白いですね。
ところで、キンキの和名「キチジ」です。漢字で書けば「吉事(きちじ)」
その昔、婚儀など喜び事の際,、入手しにくかった、祝いの鯛の代役を務めたからでしょう、
その証に、この魚をアスナロ(明日は鯛になろう)と呼ぶ地方があります。
魚名に庶民の歴史あり、ですね。