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映画『東京家族』について

個人的メモ(101)

2023年03月11日 | 映画『東京家族』
“ 私が宮間を“花の写真家”と呼ぶのはそのように彼はずいぶん昔からアジサイの花の写真ばかり撮りつづけているからだ。それまで三回ほどこぢんまりとしたギャラリーで個展を開いているが、いずれもアジサイをテーマにしたものだった。
 宮間はお世辞にも格別いい写真を撮る写真家とは言えない。だがアジサイの写真だけは別のような気がする。個展会場を訪れるといつも私はそこにこちらの気持ちにぐっと入り込んで来るような写真を発見してはっとするのだ。

「宮間君はアジサイの写真だと気分が乗るんだね。なぜだろう?」”

「あじさいのころ」
『コスモスの影にはいつも誰かが隠れている』 藤原新也


























































































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個人的メモ(100)

2023年03月05日 | 映画『東京家族』
 『船弁慶』と同じ日に、「片岡仁左衛門一世一代」として上演された、『霊験亀山鉾』も観た。ここで言う「一世一代」とは、生涯の当たり役を演じ納める、という意味であり、歌舞伎の底知れぬ美しさを、実際に観ることができてよかった。物語は、元禄時代に起きた「亀山の仇討ち」を題材に鶴屋南北が、長い年月の複雑に絡み合った遺恨の話を、主に七つの場面に劇的に構成したもので、最後の幼い子供による仇討ちはもう幕府の公認であり、背景で行われている大きなお祭りともシンクロして、凄惨な事件でありながらも祝祭の気分に満ちている幕切れは多分、徳川時代の一般の人たちの気持ちの代弁でもあったのだろう。
















※ 映画の予告篇のなかに、俳句をみつけた(笑)。























“鎌倉のあじさい寺で待ってます”







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