ファジの昨年度の収支並びに経営状況がHPにアップされました。大事なことなので、できるだけ多くの方に見ていただきたく転載します。
※以下、引用です。
株式会社ファジアーノ岡山スポーツクラブでは、令和6年4月26日に定時株主総会を開催し、第18期(令和5年2月1日から令和6年1月31日まで)の事業報告、決算書類報告を行い、承認されましたのでお知らせするとともに、ファジアーノ岡山の経営状況について報告いたします。
■PL(損益計算書)サマリー
■経営数値に関して
2023年度の営業収入は19億3,750万円、営業費用は20億982万円、営業利益▲7,231万円で3期ぶりの赤字となりました。
営業収入については、コロナ禍により大きなダメージを受けた入場者数もコロナ禍前の2019年水準近くまで回復し、広告料収入8億6,157万円、入場料収入2億4,836万円、グッズ収入1億6,125万円はいずれも過去最高となりました。これまでと変わらず応援くださるファン・サポーターの皆さま、コロナ禍の影響がまだ残る中でご協賛いただきました企業さま、その他クラブを支えてくださる皆さまのご支援に厚く御礼申し上げます。一方、Jリーグ配分金は、均等配分の減額(1.5億→1億)により、前年比減となっております。
営業費用については、各項目それぞれ過去最高となりました。特に選手・チームスタッフ人件費については、J1参入プレーオフの末、惜しくも昇格を逃したものの、前年にクラブ史上過去最高のリーグ戦3位となった結果を受け、引き続き積極的に強化費を投じ、J1昇格を目指してまいりました。また、事業費、および管理費については物価、水道光熱費高騰などによる経費、管理コスト増加の影響もありました。
上記、株式会社単体の数値に加え、一般社団法人(2024年3月決算)を含むグループ全体では、約1.8億の赤字を見込んでおります。
■2024年度予算について
この2年間はJ1昇格こそ叶いませんでしたが、最後までプレーオフ進出を争うことができました。トップチーム強化のアクセルを踏みこむため今期も赤字を想定した当初予算となりますが、同時に経営基盤の安定化を図る舵取りもしっかり行ってまいります。
また、今シーズンはトップチームの弟分である育成(U-18)も高校生年代最高峰のトップリーグ「プレミアリーグ」に挑みます。育成活動を始めて10年以上が経過しましたが、クラブが着実に成長していることを感じております。トップチームの強化とともに、中長期的な視点にたったアカデミー(普及・育成)の充実も、さらに邁進してまいります。
今年度は、これまで代表取締役社長の北川真也が代表取締役会長、代表取締役副社長の森井悠が代表取締役社長となり、新体制でのスタートとなります(2024年3月27日付)。
コロナ禍では入場制限などもあり、目標とすることが難しかった「CHALLENGE1」を改めて掲げ、皆さまに足を運んでいただきやすいスタジアムづくりに邁進いたします。
※「CHALLENGE1」・・・常にスタジアムで1万人のサポーターが1つになり、岡山の皆さまとともに「次の1」、つまり「J1」にふさわしいクラブを目指すもの
入場者数の推移
■中期的なビジョン
クラブは2022年、2023年をコロナ禍からの「リバイバル&パワーアップ期」ととらえた中で、積極的な投資を行ってまいりました。コロナ禍による昇降格ルールの変更もあり、昇格への好機ととらえたこの2年は、クラブとしては背伸びをした強化費を投じております。2022年はプレーオフ進出などによる期初には想定していなかった収入もあり、黒字に転じることができましたが、この2年は大きな赤字を想定した当初予算で始動しております。また、アカデミー活動においてもこの10年、それまで岡山になかった強固な育成基盤を築くためにこちらも多くの投資を行ってまいりました。我々のように親会社を持たないクラブにとって、このような選手育成は大変重要なものとなりますが、限られた資金の中でより効果的に活動できるよう、これまでの仕組みを見直すことも行ってまいりたいと考えております。
Jリーグのクラブライセンス制度に則り、今後においては3期連続の赤字や債務超過となった場合、リーグ参加のライセンス交付が停止される可能性があります。現在のクラブの実力を考えれば、今の収入のままで同様の投資を維持していくことは難しいと考えています。これまで以上に収入を上げられる仕組みづくり、クラブの価値向上が必要となります。コロナ禍を脱した今、新たな成長曲線を描き、クラブの更なる成長を目指してまいります。
■フットボールスタジアムの建設に向けて
J1の平均来場者数はコロナ禍前の2019年は2万人を超えており、昨年は同水準まで回復しました。シティライトスタジアムの入場可能数は16,500人、仮にJ1に上がった場合、多くの方が観たくても観られない状況が生まれてしまいます。また、クラブライセンス制度で設けられる施設基準においても、シティライトスタジアムは一部基準に満たないものの暫定措置として認められているため、ファジアーノ岡山はJ1ライセンスを保持できておりますが、今後の基準更新によってはJ1基準を満たせなくなる=J1に昇格できなくなることも想定される状況です。昨年からクラブは、これらの現状を地域の方々に説明することを始めています。
この説明を行っている間にも、今年に入って広島、金沢にフットボールスタジアムがオープンし、長崎でも完成を控えています。
スタジアム建設には早くても5年間の期間が必要だと言われており、J1昇格を達成してからではなく、今から地域の皆さまと議論してまいりたいと考えています。
Jリーグで使用されるスタジアムのほとんどが自治体所有の施設となります。クラブ単独での建設は難しく、多くの方の理解と協力が不可欠です。ぜひ、岡山のシンボルとなるフットボールスタジアム建設に向けて、地域の皆さまと目標をともにさせていただけますと幸いです。
■最後に
毎年のお願いで恐れ入りますが、クラブの最も大きな収入が広告料であることは変わりなく、ファン・サポーターの皆さまにおかれましても、可能な範囲で結構ですので、ファジアーノ岡山のスポンサー・パートナー企業の商品・サービスをご購入、ご利用くださいますと幸いです。また、ご購入・ご利用まで至らずとも、SNS等でスポンサー・パートナー企業様へのポジティブな発信につきましても、引き続きご協力をお願いいたします。
クラブは今年も「CHALLENGE1」を掲げ、J1昇格、1万人が来場するスタジアムを目指して活動します。
皆さまにおかれましては、ファジアーノ岡山の活動に興味を持っていただき、ご家族・ご友人をお誘いあわせの上、スタジアムに足を運んでいただけますと幸いです。
大事なことは、クラブが大きな利益を生み出すことではありません。親会社を持たない地方クラブが存続する為には、赤字を継続しないことと債務超過にならないことです。単年度の赤字は許容範囲ですが、連続して赤字を計上するわけにはいきません。大事なことは、クラブがJ1昇格の為にどれだけの費用を使っているか? その為にどれだけの収入が必要か? というところに行きつきます。個人個人でクラブの為にでき得ることはそう多くありません。それでも、小さな積み上げが大きな力となることがあります。
クラブからの発信内容の「■最後に」のところにあるように、サポーター1人1人が積極的にクラブを後押ししないといけません。それは、無理をしてんスポンサーになれということではなく(なっていただければそれに越したことはありませんが・・)スポンサー企業の利益につながることは何かを追求するとか、スポンサー企業の販売する商品・サービスをりようするとか、様々ありますが、個人個人が前向きな情報発信をするというのも小さな力の結集に繋がります。決して無駄な努力はありません。
そして、1人でも多くの方がホームゲームに足を運び、試合を観戦、ホームチームを応援することに加えて、ファジフーズを利用する、グッズを購入するなどの小さな力の結集が大きなうねりとなってファジアーノ岡山をより大きく成長させ、目指す高みに到達させるのだと思います。
小さな雫がやがて大河となり大地を潤して大きな成果となっていく。それに少しでも関わることができるなら素晴らしいことではないでしょうか?
とにかく、頑張りましょう。
まず、ファジアーノには25%も占めるその他収入の内訳を公表して欲しいです。
公益法人ではないファジアーノが財務諸表を細かく公表することは難しいのでしょうが、万人の理解を得る為にはできる範囲での情報公開は私も必要だと思います。ただ、それだけではスタジアム構想は前進しません。
クラブは公共財だという存在価値を多くの方に理解していただくためには、クラブが積極的に発信していく必要があるでしょう。HPやSNSで限られた人たちにしか伝わらないのでは大きな拡がりに成り得ませんしね。ダイナミックに変えることは難しくてもできることから進めてほしいですね。