◆「風林火山」の主人公、碧眼の軍師・山本勘助を気取っているのか、やはり碧眼の策士で名高い自民党の山崎拓・元防衛庁長官が、北朝鮮を訪問している。米中の了解を得ての訪朝というけれど、何のための訪朝か。はなはだ疑問である。というよりは、時期が悪い。国民が一致団結して、経済制裁に集中していなければならないときに、これではブチ壊しになる。経済制裁の効果を疑う人は少なくないが、効果云々よりも、日本の決然たる姿勢を示す政治的効果の方に意味があることを忘れてはならない。
日本にとって、金正日総書記がどうなろうと知ったことではない。願わくば、一日も早く「崩壊」して欲しい。山崎訪朝が、金正日体制崩壊を促進するためであったら、歴史的意義がある。反対に「延命」が目的であるならば、由々しき事態である。
◆金正日総書記の焦りと恐怖感は、相当のものであろう。イラクのフセイン元大統領処刑のテレビ映像をおそらくは、わが身の行く末に重ね合わせて見ていたであろう。前門の虎、後門の狼ではないが、アメリカによる空爆、場合によっては、核攻撃、背後からは、味方であるはずの朝鮮人民軍の銃口が「スキあらば」と狙っているからである。
独裁者の末路は、いつの時代でも哀れである。ヒトラーは自殺、ムッソリーニは大衆に袋叩きにされ最後は、吊るされた。晩年のスターリンはほとんど精神異常で狂い死に同然だった。イランのパーレビ国王は、亡命先のカイロで失意のまま死去、ルーマニアのニコラエ・チャウセスク大統領は夫人とともに市民に銃殺された。フィリピンのマルコス大統領は逃亡先のハワイで病死している。
独裁者でいまも健在なのは、キューバのカストロ首相くらいである。アメリカに嫌われ続けてきたが、国民の多くからは愛されているようだが、死期は迫っている。これに対して、金正日総書記の「運命」や如何に。
◆山崎拓氏は、運良く金正日総書記に会えたとしたら、何と言い、何をするつもりか興味津々である。自民党の金丸信元副総理は、金日成主席に別荘「妙香山」で「泡踊り」などの濃厚な接待を受けたという。自民党・社会党の訪朝団も似たような接待を受けたであろう。その結果、北朝鮮の悪口も言えず、批判もできなくなった「ミイラ取りがミイラに」されてしまったのである。北朝鮮の外交戦術は、2500年もの年季がかかっている。
だからそこ、訪朝には用心が肝心だった。小泉純一郎前首相が、2度の訪朝とも「日帰り」にしたのはそのためであった。昼食も晩餐も厳に拒否する姿勢を頑なに守った。
◆さて、それにしても山崎拓氏の北朝鮮に滞在する4泊5日という日時は、長すぎないか。金正日総書記に何をされるかわからない。否、「好色男は、もうすでに毒牙にかかってしまっているのか。
折角のチャンスだが、中国戦国時代末期、秦始皇帝暗殺に向かいあえなく殺された刺客「荊軻」の気概は、あるや無しや。
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日本にとって、金正日総書記がどうなろうと知ったことではない。願わくば、一日も早く「崩壊」して欲しい。山崎訪朝が、金正日体制崩壊を促進するためであったら、歴史的意義がある。反対に「延命」が目的であるならば、由々しき事態である。
◆金正日総書記の焦りと恐怖感は、相当のものであろう。イラクのフセイン元大統領処刑のテレビ映像をおそらくは、わが身の行く末に重ね合わせて見ていたであろう。前門の虎、後門の狼ではないが、アメリカによる空爆、場合によっては、核攻撃、背後からは、味方であるはずの朝鮮人民軍の銃口が「スキあらば」と狙っているからである。
独裁者の末路は、いつの時代でも哀れである。ヒトラーは自殺、ムッソリーニは大衆に袋叩きにされ最後は、吊るされた。晩年のスターリンはほとんど精神異常で狂い死に同然だった。イランのパーレビ国王は、亡命先のカイロで失意のまま死去、ルーマニアのニコラエ・チャウセスク大統領は夫人とともに市民に銃殺された。フィリピンのマルコス大統領は逃亡先のハワイで病死している。
独裁者でいまも健在なのは、キューバのカストロ首相くらいである。アメリカに嫌われ続けてきたが、国民の多くからは愛されているようだが、死期は迫っている。これに対して、金正日総書記の「運命」や如何に。
◆山崎拓氏は、運良く金正日総書記に会えたとしたら、何と言い、何をするつもりか興味津々である。自民党の金丸信元副総理は、金日成主席に別荘「妙香山」で「泡踊り」などの濃厚な接待を受けたという。自民党・社会党の訪朝団も似たような接待を受けたであろう。その結果、北朝鮮の悪口も言えず、批判もできなくなった「ミイラ取りがミイラに」されてしまったのである。北朝鮮の外交戦術は、2500年もの年季がかかっている。
だからそこ、訪朝には用心が肝心だった。小泉純一郎前首相が、2度の訪朝とも「日帰り」にしたのはそのためであった。昼食も晩餐も厳に拒否する姿勢を頑なに守った。
◆さて、それにしても山崎拓氏の北朝鮮に滞在する4泊5日という日時は、長すぎないか。金正日総書記に何をされるかわからない。否、「好色男は、もうすでに毒牙にかかってしまっているのか。
折角のチャンスだが、中国戦国時代末期、秦始皇帝暗殺に向かいあえなく殺された刺客「荊軻」の気概は、あるや無しや。
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