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安倍首相は、塗炭の苦しみを国民に背負わせた「昭和の妖怪・岸信介」が憑依しているのか?

2007年01月13日 16時27分20秒 | 政治
◆安倍首相が1月12日、NATО理事会で演説し、「自衛隊の海外派遣をためらわない」と発言したという。「ためらわない」という言葉自体は、極めてバター臭いアメリカ流の言い方であり、ハイカラな感じがしないでもない。
だが、日本人としては違和感がある。「・・を排除しない」という表現も同様で、ハーバード大学留学経験のある塩崎恭久官房長官の口からもしばしば発せられる。こうした言葉を使うのを禁止することはできないけれど、日本の法体系のなかで政治・行政を行なっている立場に立っている以上、憲法と法律は、法解釈を含めて厳格に守らなくてはならない。
たとえ古いと言われようとも、政治家や行政官、司法官は、日本社会に定着した法律用語を駆使しつつ、法的拘束力の下で、厳しく制約された発言や行動を行なうべきである。
 元々、内政に弱い安倍首相は、「外交」によって国民からの支持を高めようとするきらいがある。国民の意識と目を外に向けて、内政問題を誤魔化かそうとする姑息なやり方である。古来、国民に不人気な政権がよく使う手である。
◆小泉前首相以来この方、憲法がないがしろにされてきた。内閣法制局が積み重ねてきた「法匪的解釈」が完全に破綻してしまっている。一体、東大法学部出身の「法匪」たちは何をしているのか。安倍首相の「自衛隊の海外派遣をためらわない」というような勝手な発言を許しておけるのか。憲法学会などは、安倍首相に「一体、どこへ自衛隊を派遣するつもりなのか」を質し、速やかに見解を示すべきではないのか。
◆安倍首相は、アメリカのブッシュ大統領との首脳会談を行なう前に、中国、韓国と首脳会談を行い、日本の親中派や親韓派からヤンヤの喝采を浴びた。その反面、ブッシュ大統領らから顰蹙を買い、いまやブッシュ政権から、「排除」されているという説がある。靖国神社問題をめぐり、ブッシュ大統領は、小泉前首相に「もっとうまくやるように」と養成していた手前、中国と韓国に先に接触した安倍首相に対して表立って「不快感」を示せないでいるが、ブッシュ大統領は、安倍首相を意識的に避け、会おうとしないのだそうである。安倍首相も、ブッシュ政権をレイムダックと見て、相手にしていないのかも知れない。その代わりに、今回、欧州各国を歴訪したようである。
◆しかし、海洋国家・日本が、同じ海洋国家・アメリカの不信を買い、大陸国家や半島国家とあまりにも親密になりすぎるのは、好ましくない。フト、「日独伊防共協定」や「日ソ不可侵条約」の悪夢が思い浮かぶ。と同時に、東条内閣の「岸信介商工大臣」の顔も脳裏をよぎった。安倍首相は、「昭和の妖怪・岸信介」が憑依しているのか?
 東京帝国大学(帝国主義大学?)卒、商工省の超エリート官僚だった祖父を真似ようとしている。だが、「及ばざるは過ぎたるより勝れり」(徳川家康公遺訓)という言葉がある。無理に背伸びしようとすると国民を塗炭の苦しみを背負わせることになる。肝に命ずるべきである。
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