参院選挙の勝敗は安倍晋三首相、小沢一郎代表のいずれが「雄姿」示せるかで決まる

2007年04月09日 15時11分38秒 | 政治
◆旧陸軍東部軍・元参謀の大橋武夫氏は、「統帥綱領」の解説書のなかで、「将帥の真価は実に難局に際して発揮される」という項目に「付言」して、以下のように述べている。
 「〔付言〕演出・演技 1800年6月のマレンゴの会戦において敗退したフランス軍も、駈けつけたナポレオンが、その雄姿をラ・ポギの丘に現すと、俄然勢いを盛り返して大勝した。1810年頃以後、フランス軍が漸次斜陽化した時期においても、ナポレオンが一度陣頭にたてば、彼の将兵はたちまちかつての勇武をとり戻した。ナポレオンは、将兵の感情を揺さぶり、熱狂的に沸きたたせることに妙を得ていた。その秘密は何であろう。
第一は彼の威容である。
第二はその雄弁である。
第三は彼が勝つことである。
第四は彼について行けば利益があったことである。
ナポレオンの軍が大きくなり、彼の作戦地が富裕なヨ―ロッパを離れるに従って、統率力を失ったのは、これらがなくなったからである」
◆今回の東京都知事選挙を振り返ってみると、石原慎太郎知事には、威容があり、説明不足のきらいはあるものの、雄弁であり、勝ってきた政治家であり、利益をもたらす指導者であることは、言うまでもない。これに加えて、緒戦において、「反省猿」をよく演じた。昭和7年9月30日生まれ、干支が「サル」であるのが、幸いした。当選して「おしんの心境」だったと吐露しているが、言うなれば「おしん太郎」だったのであろう。
◆さて、今月22日の福島県と沖縄県における参議院補欠選挙から7月の参議院議員選挙の結果がどうなるかである。勝敗を決するのは、各候補者の奮戦にもよるけれど、やはり将帥がどう振舞うかが、大きな決め手にもなる。
◆自民党の安倍晋三首相、民主党の小沢一郎代表が、干戈を交える。いずれも、その雄姿を示さなければ、勝利は得られない。敢えて民主党に苦言を呈するならば、小沢代表は、ひたむきに地回りするのはよいとしても、民主党員やシンパ、そして有権者の前に雄姿を現さなければ、確実に敗北するであろう。いまから断言してもよい。
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