◆政府、自民党は、インド洋での海上自衛隊による給油を延長継続する法案の国会成立に熱を入れているけれど、本当に継続してよいのか、軍事情勢から見て疑問を感じさせられる。しっかり検証してみる時期になっている。
というのは、給油先のパキスタン政府が、いまやタリバンとアルカイダの味方になっているからである。「いまや」というという言い方は、正確ではなく、もともと味方同士であったのを見過ごしていただけにすぎない。パキスタン政府は、アメリカ・ブッシュ政権の「犬」には心底からなれなかったのである。当たり前である。イスラム世界の同胞同士であるから、白人の味方であるはずはない。
◆ソ連軍侵攻によってパキスタンの逃れたアフガニスタンからの難民の子どもたちが、イスラム教の宗教学校で厳しい教育を受け、故国アフガニスタン独立のために立ち上がった。これが、タリバンである。クリントン政権時代には、アフガニスタン全土の約90%を実効
支配するまでの大勢力に成長していた。一方、アメリカCIAの手先としてソ連軍と10年戦争を戦わされたアラブの青年戦士たちの残党が、アルカイダの母体である。アメリカCIAの義勇兵募集に応募してアラブ世界の各国から参加し、CIAに訓練されて、ソ連軍を見事打ち破った。このなかに、オサマ・ビン・ラディンがいたのである。育ての親は当時、CIA長官だったブッシュ大統領のパパ・ブッシュである。
◆オサマ・ビン・ラディンら勇敢なる戦士たちは、ソ連軍との10年戦争後、それぞれの
故国に帰ったものの、だれも知られていない「浦島太郎」だった。だが、ソ連軍との激戦のなかで、政治意識に目覚めていたので、貧富の差などの矛盾を痛感し自国政府にキバを向けるようになった。サウジアラビア王国出身のオサマ・ビン・ラディンは、王族約5000人がオイルマネーを独占使用し贅沢三昧し続けている姿を目の当たりにし、王政打倒を目指すようになる。同時に王政を支持して民主化を阻むアメリカにも敵対するようになり、テロを頻繁に行うようになる。オサマ・ビン・ラディンらの過激な反政府行動に危機意識を募らせたサウジアラビア王国政府は、オサマ・ビン・ラディンをスーダンに追放した。国連により「お尋ね者」になったオサマ・ビン・ラディンは、勝手知ったるアフガニスタンルに舞い戻り、タリバンと手を結んだ。以後、アルカイダが増殖し始める。
よくよく考えれば、タリバンをつくったのは、ソ連、いまのロシアであり、アルカイダの育ての親は、アメリカCIAであった。しかも、タリバンもアルカイダも、パキスタンの諜報機関・ISIと密接な関係にあり、それは、いまでも変わりはない。否、タリバンを養成しアフガニスタンに送り込んできたのは、ISIと見られている。
パキスタンのムシャラク前大統領は、アフガニスタン空爆を決断したブッシュ大統領にムリヤリ協力を迫られ、内心は嫌々ながら、タリバン、アルカイダと戦わされてきた。アフガニスタンには、パキスタンの領土・領空を通らなければ行けないのである。
ムシャラク前大統領は、実は本気ではなかった。パキスタンの諜報機関・ISIに暗殺されるのを恐れたらである。そのムシャラク前大統領は、「独裁者」という批判を浴びて、退陣に追い込まれた。その後、パキスタンは、民主化に動き出したものの、連立政権の不安定さや、現政権の統治能力が弱く、軍部やISIを十分にコントロールできず、結局、政情不安が続き、ついにパキスタン軍とISIが、タリバン、アルカイダと完全に寄りを戻し、アメリカ軍や国連活動支援部隊(ISAF)に敵対して、各地で戦闘が続いている。
◆つまり、何が言いたいかと言えば、海上自衛隊がインド洋でパキスタン海軍に給油活動を続ける子とは、間接的にタリバン、アルカイダを支援するというまったく馬鹿げた結果になっているということである。石破前防衛相が「テロとの戦い」とこれも馬鹿の一つ覚えのように演説している姿は、見るに堪えないのである。「テロとの戦い」がいまや「テロ支援」に加担しているという滑稽な姿になっているのが、実態なのである。こんな阿呆な前防衛相の言葉に、賢明なる日本国民は、決してダマされてはならないのである。
【参考文献】拙著「ブッシュの陰謀」(KKベストセラーズ刊)を是非とも参照されたい。
板垣英憲マスコミ事務所
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というのは、給油先のパキスタン政府が、いまやタリバンとアルカイダの味方になっているからである。「いまや」というという言い方は、正確ではなく、もともと味方同士であったのを見過ごしていただけにすぎない。パキスタン政府は、アメリカ・ブッシュ政権の「犬」には心底からなれなかったのである。当たり前である。イスラム世界の同胞同士であるから、白人の味方であるはずはない。
◆ソ連軍侵攻によってパキスタンの逃れたアフガニスタンからの難民の子どもたちが、イスラム教の宗教学校で厳しい教育を受け、故国アフガニスタン独立のために立ち上がった。これが、タリバンである。クリントン政権時代には、アフガニスタン全土の約90%を実効
支配するまでの大勢力に成長していた。一方、アメリカCIAの手先としてソ連軍と10年戦争を戦わされたアラブの青年戦士たちの残党が、アルカイダの母体である。アメリカCIAの義勇兵募集に応募してアラブ世界の各国から参加し、CIAに訓練されて、ソ連軍を見事打ち破った。このなかに、オサマ・ビン・ラディンがいたのである。育ての親は当時、CIA長官だったブッシュ大統領のパパ・ブッシュである。
◆オサマ・ビン・ラディンら勇敢なる戦士たちは、ソ連軍との10年戦争後、それぞれの
故国に帰ったものの、だれも知られていない「浦島太郎」だった。だが、ソ連軍との激戦のなかで、政治意識に目覚めていたので、貧富の差などの矛盾を痛感し自国政府にキバを向けるようになった。サウジアラビア王国出身のオサマ・ビン・ラディンは、王族約5000人がオイルマネーを独占使用し贅沢三昧し続けている姿を目の当たりにし、王政打倒を目指すようになる。同時に王政を支持して民主化を阻むアメリカにも敵対するようになり、テロを頻繁に行うようになる。オサマ・ビン・ラディンらの過激な反政府行動に危機意識を募らせたサウジアラビア王国政府は、オサマ・ビン・ラディンをスーダンに追放した。国連により「お尋ね者」になったオサマ・ビン・ラディンは、勝手知ったるアフガニスタンルに舞い戻り、タリバンと手を結んだ。以後、アルカイダが増殖し始める。
よくよく考えれば、タリバンをつくったのは、ソ連、いまのロシアであり、アルカイダの育ての親は、アメリカCIAであった。しかも、タリバンもアルカイダも、パキスタンの諜報機関・ISIと密接な関係にあり、それは、いまでも変わりはない。否、タリバンを養成しアフガニスタンに送り込んできたのは、ISIと見られている。
パキスタンのムシャラク前大統領は、アフガニスタン空爆を決断したブッシュ大統領にムリヤリ協力を迫られ、内心は嫌々ながら、タリバン、アルカイダと戦わされてきた。アフガニスタンには、パキスタンの領土・領空を通らなければ行けないのである。
ムシャラク前大統領は、実は本気ではなかった。パキスタンの諜報機関・ISIに暗殺されるのを恐れたらである。そのムシャラク前大統領は、「独裁者」という批判を浴びて、退陣に追い込まれた。その後、パキスタンは、民主化に動き出したものの、連立政権の不安定さや、現政権の統治能力が弱く、軍部やISIを十分にコントロールできず、結局、政情不安が続き、ついにパキスタン軍とISIが、タリバン、アルカイダと完全に寄りを戻し、アメリカ軍や国連活動支援部隊(ISAF)に敵対して、各地で戦闘が続いている。
◆つまり、何が言いたいかと言えば、海上自衛隊がインド洋でパキスタン海軍に給油活動を続ける子とは、間接的にタリバン、アルカイダを支援するというまったく馬鹿げた結果になっているということである。石破前防衛相が「テロとの戦い」とこれも馬鹿の一つ覚えのように演説している姿は、見るに堪えないのである。「テロとの戦い」がいまや「テロ支援」に加担しているという滑稽な姿になっているのが、実態なのである。こんな阿呆な前防衛相の言葉に、賢明なる日本国民は、決してダマされてはならないのである。
【参考文献】拙著「ブッシュの陰謀」(KKベストセラーズ刊)を是非とも参照されたい。
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