第41回岩国市民文化講座は、桂文枝氏を招き、<笑いはこころのビタミン剤>という演題で開催されました。6代目桂文枝といってもピンと来ない人も多いと思います。桂三枝といえば、知らない人はいないでしょう。今年7月16日、本人の69歳の誕生日に師匠の名跡を継いで、桂文枝になったばかりです。
たった1時間の講演でした。中身は、5分刻みに面白いネタをつないで、その都度笑いを取るという巧みな構成です。自虐ネタが多いのは、好感が持てました。
導入の<つかみ>の部分は、さすがと思いながら、自然と<桂文枝ワールド>へ導かれていきました。
桂文枝を襲名した直後、寄席の帰りに中年女性に道ばたで呼び止められた話です。
<文枝さん、文枝さん>と呼ばれます。<誰かいな、文枝て。そうや自分や>と気づいて、後ろを振り返ると、中年女性がサインをせがみます。
桂文枝と書いたところ、<桂文枝て、誰も知りよらんから、横に桂三枝て書いてや>とせがまれ、<しゃないな>と思いながら書きました。
そうしたら<ついでに、いらっしゃーい!を書いていな>というのです。<いらっしゃーい!>は、有名な彼のギャグです。嫌とも言えず書いた時です。
隣の友人に<あんたもサインを書いて貰い!>というと、その友人は<わては、桂文枝のサインはいらんわ>と。
何と桂文枝氏の目の前で、堂々とそんなことを言うのです。
<そんなこと言わんと、サイン書いてもらいや>
<いらんわ。わては、キムタクのサインだったら、欲しんやけど。>
<折角、桂文枝が目の前にいてるんやから、もらいや。キムタクなんて、無理やし。桂文枝で我慢しとき>と。とほほ・・・
ここで、大爆笑です。
自分が同じ境遇に出会ったら、プライドを汚されて、大いに傷ついたり、落ち込んだりする場面です。しかし、桂文枝氏にとっては、このエピソードを笑いのネタに生かしています。
片や落ち込み、片や笑いのネタ。全く好対照です。
<笑いはこころのビタミン剤>と桂文枝氏は言いますが、私は<こころにビタミン剤をもっている人は、笑う>方が真相に近い気がします。落ち込むような境遇にあっても、そのストレスを笑いに転換するビタミン剤があれば、幸せな気分になれます。
ストレスを笑いに転換するビタミン剤とは、ユーモアのセンスとも言い換えられます。その根源は、心の余裕、知性なのでしょうか。この根源をゆっくり考えたいと、素晴らしい刺激をもらえました。
ストレスを笑いに転換するビタミン剤を常備薬として持ち、笑いながら生きていくことは素晴らしい人生だと知った、そんな素敵な講演でした。
たった1時間の講演でした。中身は、5分刻みに面白いネタをつないで、その都度笑いを取るという巧みな構成です。自虐ネタが多いのは、好感が持てました。
導入の<つかみ>の部分は、さすがと思いながら、自然と<桂文枝ワールド>へ導かれていきました。
桂文枝を襲名した直後、寄席の帰りに中年女性に道ばたで呼び止められた話です。
<文枝さん、文枝さん>と呼ばれます。<誰かいな、文枝て。そうや自分や>と気づいて、後ろを振り返ると、中年女性がサインをせがみます。
桂文枝と書いたところ、<桂文枝て、誰も知りよらんから、横に桂三枝て書いてや>とせがまれ、<しゃないな>と思いながら書きました。
そうしたら<ついでに、いらっしゃーい!を書いていな>というのです。<いらっしゃーい!>は、有名な彼のギャグです。嫌とも言えず書いた時です。
隣の友人に<あんたもサインを書いて貰い!>というと、その友人は<わては、桂文枝のサインはいらんわ>と。
何と桂文枝氏の目の前で、堂々とそんなことを言うのです。
<そんなこと言わんと、サイン書いてもらいや>
<いらんわ。わては、キムタクのサインだったら、欲しんやけど。>
<折角、桂文枝が目の前にいてるんやから、もらいや。キムタクなんて、無理やし。桂文枝で我慢しとき>と。とほほ・・・
ここで、大爆笑です。
自分が同じ境遇に出会ったら、プライドを汚されて、大いに傷ついたり、落ち込んだりする場面です。しかし、桂文枝氏にとっては、このエピソードを笑いのネタに生かしています。
片や落ち込み、片や笑いのネタ。全く好対照です。
<笑いはこころのビタミン剤>と桂文枝氏は言いますが、私は<こころにビタミン剤をもっている人は、笑う>方が真相に近い気がします。落ち込むような境遇にあっても、そのストレスを笑いに転換するビタミン剤があれば、幸せな気分になれます。
ストレスを笑いに転換するビタミン剤とは、ユーモアのセンスとも言い換えられます。その根源は、心の余裕、知性なのでしょうか。この根源をゆっくり考えたいと、素晴らしい刺激をもらえました。
ストレスを笑いに転換するビタミン剤を常備薬として持ち、笑いながら生きていくことは素晴らしい人生だと知った、そんな素敵な講演でした。