岩国矯正歯科クリニック(山口県)院長の矯正日記

院長が、健康・矯正に関すること、日々の出来事などを綴っています。

名門企業の林原倒産劇を描いた<破綻>

2013-10-19 10:19:25 | 日々のこと
岡山の林原と言えば、インターフェロンの量産化したり、人工甘味料として有名なトレハロースを開発した有名企業でした。突然再建劇で新聞を賑わした時は、私も驚いたものです。林原で財務担当であった林原靖氏が、一連の倒産劇を書いたのが<破綻>です。林原靖氏は社長の弟で、同族経営の一翼を担っていました。

読んだ後の率直な感想として、商品は一流だったけど、財務や経営は中小企業のままだったということです。林原靖氏個人としては、連帯保証していたので、ほとんど無一文になったようです。銀行への、恨み、辛み、憤りを書いています。

林原の粉飾決算では、売上げを過大計上し、借入金額を不正申告していて、呆れました。それを見抜かずに、長年高額な融資をしていた銀行が地元銀行と大手銀行がいました。この2銀行が粉飾決算に気がついた途端に自行の債権保全に必死になり、林原は倒産に追い込まれた訳です。

銀行とは、取引先を<正常先>、<要注意先>、<要管理先>、<破綻懸念先>に分類します。<正常先>から業績が悪化すると、銀行の態度は豹変します。債権回収、債権保全に躍起になります。銀行が債権保全する過程や法的処理をする弁護士の冷酷な実態を、被害者という言葉は不適切かもしれませんが、林原靖氏は被害者の立場で克明に描いています。

読んだ後に不思議に思ったのは、粉飾決算を認めていたと思われる顧問税理士が本の中には出てきません。経営が苦しいのに、会社が美術品へ多額の投資したり、名経営者として何度もマスコミに登場した社長。会社の対応のちぐはぐさは、拭えません。

 広島ブログ
にほんブログ村 地域生活(街) 中国地方ブログ 岩国情報へ
にほんブログ村 美容ブログ 歯列矯正へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする