JAXAのサイト(http://www.jaxa.jp/press/2018/03/20180313_aerosol_j.html)に興味あることが書かれていました。
大気中のちりがエアロゾルとなり雲核となるという過程はすでに知られていますが、従来の観測と簡易計算によるシミュレーションでは生成される雲量が大きく食い違うことが知られていたとのことで、それがどのような理由によるか不明であったのですが、スーパーコンピューター「京」により精細計算を長期間のスパンでおこっなたところ、観測に近い結果となったということのようです。
それによれば全地球的に雲量が増加するのではなく、特に海洋あるいは低緯度地域においては逆に雲量が減少するという結果となったのです。これはかなり興味深い結果といえます。
すでに弥生時代の始まりの契機となった全地球的気候変動の原因として、シリウスの(伴星による)新星爆発現象による宇宙線増大があり、それが雲核となるエアロゾルを増加させ(特に極域で)雲量が増加したことにより低緯度領域との温度差が大きくなったことで「極域振動」が活性化されたとする見解を披歴していますが(https://blog.goo.ne.jp/james_mac/e/7103f16e4dd324e74a6e31f639dc7fad 他関連する一連の記事)、私見ではそれを補強する結果とみています。
このスーパーコンピュータによる解析結果では極域付近で雲量増加するエリアが広くあるように見られ、逆に低緯度地域では雲量低下となるわけですから、明らかに両地域の日照量の差は通常の場合より増大することとなります(そもそも宇宙線量は荷電粒子であるため地球磁場にトラップされ極域で多く降り注ぐこととなります)。
宇宙線がエアロゾル生成の有力な要因として考えられていることを踏まえると、雲量も極域で増大するという可能性が高く、これは「京」によるシミュレーションとほぼ近似することとなるでしょう。この結果は明らかに「極域振動」に対して「外乱」として作用するものと思います。その場合特に中緯度地域でジェット気流の蛇行が起き、広い地域で気候変動が起きたことが推定できます。
さらに弥生時代の始まりの要因について検討を進めます。