十訓抄 紫式部の博識

 

(33)式部誕生 - 大河ドラマ「光る君へ」

十訓抄一ノ二十三

上東門院の御方に、琴ひく人のいままゐりしたりけり。院、むらさきしきぶに、

「この女房に、琴ひくよし、離れぬ名付けよ」とおほせごとありけるに、

「いはこす」と付けたりければ、ことにほめさせたまひけり。

ことぢのさきに、をのあたる所は、いはこすと申すによりて、思ひ寄られけり。

かの名をば知れる人、いとまれなり。

 

※いはこす　琴柱の頭部の絃が当たる溝を、言う。

 

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【「光る君へ」人物紹介】藤原 彰子　◆　見上 愛 - 大河ドラマ「光る君へ」