山市晴嵐
一 竿 酒 斾 斜 陽 裏
數 簇 人 家 煙 嶂 中
山 路 酔 眠 歸 去 晩 太
平 無 日 不 春 風
まつたかきさとより うへの
みねはれてあらし にしづむ
やまもと の 雲
山市晴嵐
玉澗
一竿酒旆斜陽裏 一竿の酒斾(はい)斜陽の裏、
數簇人家煙嶂中 数族の人家煙嶂(しょう)の中。
山路酔眠歸去晩 山路酔眠して帰り去ること晩し、
太平無日不春風 太平日として春風ならずといふこと無し。
冷泉為相
松高き里より上の峰晴れて嵐に静む山元の雲