新古今和歌集の部屋

兼載雑談21 恋歌、新島守

兼載雑談

一、 二聲とたゝかぬさきに戸を明けて
基佐が句なり。連歌
合の句なりしに、皆人勝の札を打ちたりしに、兼載戀の本意
、無念なりとて劣の札うたれしに、滿座かんじけると云々。
 たゞたのめたとへば人のいつわりをかさねてこそは又もうらみめ 戀
 下もえにおもひきえなむ煙だにあとなき雲のはてぞかなしき   俊成女
これらを戀の本と被申き。
 身にうきふしを猶ぞしたへる
 つれなくば我もといはむ中ならで  兼載
戀の下句などに、
 おもひすつれば雨の夕暮      心敬
かやうに戀の句はありたきよしありき。
一、新島守と遠島人をいへるは、後鳥羽院隠岐國にて,我こそは新島守と遊したるより始るなり。

※基佐



※たゞたのめ
第十三 戀歌三
 攝政太政大臣家百首歌合に契戀のこころを
                前大僧正慈円
ただ頼めたとへば人のいつはりを重ねてこそは又も恨みめ
六百番歌合

※下もえに
戀歌二
 五十首歌奉りしに寄雲戀
              皇太后宮大夫俊成女
下もえに思ひ消えなむけぶりだにあとなき雲のはてぞ悲しき 隠
仙洞句題五十首

※新島守

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