新古今和歌集の部屋

催馬楽 呂5

本滋 拍子二十 二段各十

もとしげき、もとしげき、きびのなかやま、むかしより、むかしから

むかしから、むかしより、なのふりこぬは、いまのよのため、けふのひのため

本滋き、本滋き、吉備の中山、昔より、昔から

昔から、昔より、名の旧り來ぬは、今の代のため、今日の日のため

 

眉止之女 拍子八

みまぐさとりかへ、まゆとじめ、まゆとじめ、まゆとじめ、まゆとじめ、まゆとじめ、まゆとじめ、まゆとじめ

御秣取り飼へ、眉刀自女、眉刀自女、眉刀自女、眉刀自女、眉刀自女、眉刀自女、眉刀自女

 

無力蝦 拍子六

ちからなきかへる、ちからなきかへる、ほねなきみみず、ほねなきみみず

力なき蝦、力なき蝦、骨なき蚯蚓、骨なき蚯蚓

 

難波海 拍子十

なむばのうみ、なむばのうみ、こぎもてのぼる、をぶねおほぶね、つくしつまでに、いますこいのぼれ、やまざきまでに

難波の海、難波の海、漕ぎもて上る、小舟大船、筑紫津までに、今少いのぼれ、山崎までに

※筑紫津 筑紫まで下る為に出港した淀川の港で、京都の山崎より下流にあったらしい。

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