新古今和歌集の部屋

和漢朗詠集3 秋夜 筆者不明巻子本コレクション


燕 子 楼 中 霜

月 夜 穐 来 只

為 一 人 長


あし
  曳の   なが/"\
          し
 山どり       夜を
   の
    尾    ひとり    
の         かも
 しだり       ねん
   おの


  秋夜
 燕子楼   白居易
満窓の明月満簾の霜。
被は冷やかに燈は残れて臥床を払ふ。
燕子楼の中霜月の夜、
秋来りてはたゞ一人のために長し

本説取り
古今集        大江千里
月みれば千々に物こそ悲しけれ我が身ひとつの秋にはあらねど
新古今集 秋歌上   藤原定家
ひとりぬる山鳥の尾のしだり尾に霜おきまよふ床の月影
新続古今集      藤原良経
ひとりのみ月と霜とにおきゐつつやがて我が世もふけやしにけむ


拾遺集
       柿本人丸
足びきの山鳥の尾のしだり尾の
 なが/"\し夜をひとりかもねん

約640×31cm

平成30年12月25日 參點壱
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