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新古今和歌集の部屋

八雲御抄 作法部 序者 蔵書

八雲抄巻第二作法部

 

 

 

 

 

一 序者

公宴序は大臣、若大納言、中納言也。参議雖有例猶上卿

之役也。非成業人、於和哥序希代事也。仍一度書たる人は

多不書之。宸宴序は同人不可過、一両度。能々撰人求才

事也。雖公宴密々事などは侍臣なども随便書之。勝

遊の樣によるべき事也。長治元年中宮和哥会、

右兵衛督師頼為序者宗忠記日、如此時序代、儒者、殿上

人、又大弁、又高年宿德上臈、得此道人也。同宰相、非大弁、

尤無謂云々。我不書事を怨歟。

震遊

                    于時 公任
寛弘元年十月密宴参議右大弁行成書之 斎信 俊賢

有国 輔正
忠輔    天㐂四年閏三月翫新成桜花 中殿 大納言

師房書 于時、上臈内大臣頼宗 承保三年十月大井河 御幸

右大臣師房 無上臈之可書、尤◯一歟 應德花契多春 中殿

大納言經信書 于時、上臈左大臣 俊房。

花契千年 永長竹不改色 中殿 左大臣俊房 専一

      雖為鳥羽殿行幸          于時左大臣俊
嘉承池上花 勝遊也      権中納言宗忠 前中納言匡房

此両度序は匡房内々書儲。若可書之由を存歟。但

俊房、宗忠書畢。

                   于時 有仁 宗忠
天承 松樹久縁 中殿 権中納言師頼 皆經一役畢

建保 池上久明 中殿 右大臣道家 于時左大臣良輔 重服也

此外震遊或密儀也。仍無何侍臣等多書之。又二条院花

有嘉色、雖似晴儀無序。建保、松間雪前、中納言資実書

序。然而密儀也。凡以中殿為大会。雖旅所 大井河行幸は 又勿論

也。上古は多假名序也。仍不入之。延㐂大井河行幸紀貫

之、圓融院大井行幸同時文、同子日平兼盛、満寿高陽

院競馬行幸、上東門院会、為政書之。皆是假名序也。

仙院

                     于時 斎信
長元四年上東門院住吉詣、左衛門督師房書 頼宗 能信

                       于時 師房
延久五年後三条院住吉詣、参議左大弁、經信書 俊房 隆房

                  于時左大臣俊房 大納言
寛治 鳥羽 松影浮水、左大弁匡房 經信 又通俊

同八年月宴、翫池上月、大納言經信 于時左大臣俊房

嘉保花契千年、権中納言匡房 于時 俊房 經房 通俊

保安両院花見御幸 内大臣有仁専一

大治 於院始御会 無御製 左中弁実光

正治 鳥羽池上松風 内大臣通親 于時左大臣良經

此外例又同之。永治二年崇徳院於法性寺関白家松

契千年序不書歟。可尋。

后宮已下貴所晴会多公卿也。於卿相不論成業非成業

只撰其器也。 雖禁中便所会は私事也。仍康保花

宴には雖有御製密儀也。仍准私事、小内記昌言書

之。御所にては時綱書之。又雲客遊覧所々時、儒者五

位六位或四位、又非成業六位或經文章生、五位也。八十嶋成

業六位多書之。

大臣家已下所々多は儒者五位六位或四位也。不及公卿歟。

 

 

 

※読めない部分は、国文研鵜飼文庫(70コマ以降)を参照した。

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