遠方で暮らしている友人の帰省に伴い、女子校時代のメンバーで集まった。
関西にいながら、ウン年ぶりの参加となったふーちゃんが、ついに妹家族との3世代同居へ、両親共々行き着いた話を披露。「私の老後まで心配されてるみたい…」とつぶやく。
フェアリーの如く麗しきふーちゃんの口から老後て!確かにアラフィフを控えた我々は、その先が気になるお年頃だが、人生80年の時代、早々に見切りをつけるのは勿体ないと感じたので、「結婚しないと決めてしまうには、まだ早いんじゃないかなぁ。桃井かおりさんや夏木マリさんも、最近結婚したよね。」と口にした。「えっ!?本当?」「うん。だから何が起こるかわからないよぉ?」
「ちなみにYちゃん(同じく独身)は、茶飲み友達でいいから欲しいって。」仲間の言葉を皮切りに、そこからは異性の茶飲み友達の話題で、盛り上がった。必要か否か、熱心に反応しだしたのが既婚者組というのが、皮肉な話なのだけど。「相手(パートナー)も同じ事をすると思えば嫌だから止めておく」Nちゃんの回答へ、密かに拍手を送る我が娘。そら子どもの立場では、そうやろなぁ~
後日、やはり故郷を離れている友人へ、ランチの模様を報告がてら、再びこの話題が上った。「勿論夫は大切よ。でも、セクシュアルな関係抜きで趣味とか共有できる友達って成立しないのかな?」「私は『ゆとりですがなにか』に出てきたレンタルおじさんがほしい。ええかげんなカウンセラーみたいな人物なんだけど、いい距離感なの。」「あのおじさんナイスよねぇ~。女性は回答を求めているのでなく、同調してほしいだけという実情にピッタリ。そうして私も、岡田将生くんみたいな若いイケメン友達が欲しいのだ!」「イヤよ~レンタルおじさんなんて。所詮金で買う同調だもの。」
喧々諤々とやりあっているうち、メーリングリストの件名が、いつしか『レンタルおじさん』に。これには笑った。吉田鋼太郎さん大人気!! そうしてクドカン(脚本を手掛けた)してやったり?ってか、あのドラマで、心に引っ掛かってたの、そこ?!
「夫や友達だと怒ったりアドバイスしようとするでしょう?同性だと分かり過ぎちゃうし。知り合い以上、友達未満。なんとなく仲間かなくらいの異性が、いいトスくれたりするのよ。」私の周囲で言えば…学校の先生、美容院のお兄さん、コープの坊ややろか。←おもっくそ ザ・日常
美容院のお兄さんやコープの配達坊やとは、月や週に1度であるが色んな話をする。これが結構楽しい。相談などのマジバナではないものの、気張らず自然体でいられて、茶飲み友達よりは、やっぱそのくらいの距離感がいいのかなぁ。何より、自分のエリア内だから気が楽だ。
こうして『レンタルおじさん』の件名で遣り取りが続くうち「実は、異性の茶飲み友達がおりまして…」と告白する友人が現れ、今度は座が水を打ったようにしんとなった。「みなさんを是非紹介してくださいと頼まれてるの。今度友人宅で会うので、一緒にいかが?」近日に予定されているお茶会の日時が提示され、ほえぇぇぇぇぇ!!
もはやタラレバでなく、一歩踏み出せば現実の境地。予想外の展開に驚いたのは、私だけではなかっただろう。それから1日… 2日…ぽつぽつ反応はあれど、別件の話題のみ。‘はて、どう返したものやら’ ‘誰か何か言えよ~’ と感じていたのか、はなから自分には無関係と傍観を決め込んでいたのか、各々の真意はわからないが、このまま沈黙しているのもね~と思った私は、こう切り出した。「茶飲み友達で終わる自信がないので…<m(__)m>」
茶飲み云々以前に、異性の友達すらでき辛かった私。憧れだけど上手くいった試しがない。‘セクシュアルな関係抜きで’と口にした友人がいたが、女性はそのつもりでも、男性はロマンを求めている人が多い気がするのよね…(じんちゃんが辿ってきた個人的感触です)。男女混合グループには、あまりいい想い出がない。人を介するご縁というのにも気を遣う。そもそもあった和やかな空気を壊してもいけないし。
「あくまで私は向いてないなので、そういった場にスッと溶け込める人がいてもいいと思う。楽しそうだなぁと、ちょっと離れた所から眺めています。(^^) 」
「男性の誤解を、ロマンを追う心を、潰さない感じで癒してあげられれば、それはそれでアイドルとかマドンナとか言われる人気者として存在できるんだろうな。まぁ余程性格が良ければだけど。それが難しい自分は、だから友達未満くらいの関係が…となる訳。」
「異性のお茶友、私は気軽に考えていたんだけど、相手のファンタジーにまで配慮がいるとは。そもそも厚切りジェイソンより日本語ができない家族に囲まれ、日本語で話せる友が欲しかった。(3歳のお嬢ちゃんと、何度注意しても同じ行程を辿る旦那サマに、くたびれているのだ)Rちゃんのお茶友さんは、女子会に控えめに参加されている風で好感。茶人みたいな方かしら。」
これは、あくまで表に現れた反応である。個人的にメールを返していたメンバーがいたのか否かは、ミステリー♪