JINCHAN'S CAFE

My essay,My life
エッセイを書き続けることが、私のライフワーク

性春の門 2

2008年05月28日 14時14分00秒 | ちょ色気
 五木寛之さんの向こうを張ってパート2。(←こら!)

 いや息子(小5)が、お年頃になりましてね・・・先日ふと私に、こう打ち明けた訳です。「あそこに産毛のようなものが生えてきている」と。

 お前は宮沢りえか!サンタフェか!(確かヘアヌード写真集を出した時に、「あれは産毛ですから」と言い訳していたんだよなぁ)いよいよ大人への階段を上り始めるのかー。うむ。感慨深いね。「ちょっと母さんに見せてごらん。」「えーっ!?ダメダメ!!」何よ水臭いわねぇ。3年前に小さな変化がおこった時には、見せてくれたんですよ、自ら。それも、あまりに屈託なく「見てみる?」なんていうものだから、一瞬たじろいだ。けど、ここで引いたら女が廃ると思いまして。(←なんでやねん)「じゃあ・・・お願いします」と。私とエロトークをした経験のある方は、ご存知かと思いますが(相手は選ぶで) 、どうも女の使い道を誤っている。適当にコロンと参っておけばよいのに、元来の負けん気が顔を出し、挙句剛速球のどまんなかストライクだの、思い切り打ち返してくるだの。『がんばれ!ベアーズ』のアマンダ(テイタム・オニール)にでもなった気分だ。ったくテイタム・オニールが泣く!かつては母に無邪気な挑戦状を突きつけていた息子も、さすがにダメ。やたら恥ずかしがるのです。キスなんて迫ろうものなら、両手で頬を押さえて走り回る。お前は乙女か!近頃は乙女だって、キスくらいで恥ずかしがるまいに。おっと産毛だった。仕方がないので、「じゃあ、お父さんに鑑定してもらいなよ。」夫は中島誠之助か!息子のお宝を鑑定。これぞまさしく、『なんでも鑑定談』なんちって。「代わりに父さんのも、拝ませてもらいなよ~♪」

 いや夫も、お年頃になりましてね・・・先日ふと私に、こう打ち明けた訳です。「あそこに白髪のようなものが生えてきている」と。

 私、どえりゃあ驚きました。ちょうど夫婦の語らいが終わり、オールヌードでしどけなく横たわっていたものですから。(ボンドガールかよ!)「ええっ!?私の??」「違う。僕!僕!!」それをはよ言わんかいな。言わんのバカめ。あ~驚いた。魅惑の人妻アンダーに白髪疑惑なんて出たら、益々沽券にかかわるよ。そうじゃなくてもムラーズくんにフラれてからというもの、かつてのオーラが剥れかけているのに。最近は、同年代の女性に面白がっていただいてましてね。羨ましがられるどころか、ぷっお笑いの対象になっております。まぁ化けの皮が剥がれただけですが。えへへ。もう男なんて寄ってきやしない。心配がてら見守ってくださる優しいおじさま方だけよ。余程頼りなく思われているらしい。でへへ。さて、白髪の主が夫だったと知り、ひと安心致しまして、「あはは♪ざまーみろ。これで若いお姉ちゃんと浮気はできまい。」「くそっ!」「私やって、お腹に薄い布をかぶせないかんのよ~。」40代の恋は、どうやら傷の舐めあいになるようです。お互いの肩に、そっと手をおき「わかるよ。」「わかるわ。」いとしさと~せつなさと~心細さとー♪これじゃあ、’桃色吐息’どころか、とんだ’哀愁でいと’だよ。かくして父と息子は、夕食後に裸の付き合い、語り合い。・・・って我が家は、スタープラザか!グランシャトーか!!あっごめん。これ古びた関西人しかわからんネタやった。

 娘(小2)も、お年頃になりまして・・・いや、彼女は若干2歳にして、ちょっとした逸話を作ってくれた。

 ある時ふと、兄(当時5歳)のもとへやってきて、こう申した訳です。「ねぇねぇ、おにいちゃーん。しぇっくしゅしよー。」お前は、東京ラブストーリーの鈴木保奈美か!ぶるぶるっ。アタシの聞き間違いやもしれぬ。念の為、傍らにいた息子に「今、この子なんて言った?」と確認したら、にこにこ笑いながら 「せっくす」。かつてこんなに明るく、無邪気に、「せっくす」と口にした人がいただろうか。そんな突き抜けた開放感がありました。ネタ元は『クレヨンしんちゃん』と言いたい所ですが、この時ばかりは違ったー。『Stand Up!!』(二宮和也主演)というドラマです。洋画でいうと『グローイング アップ』、昔のテレビドラマでいうと『毎度お騒がせします』のようなものかしら。何事にも興味津々の童貞くんたちが織り成す性春群像・・・あ、違った青春群像。ちょっとエッチな言葉が行き交うので気になりつつも、子どもたちから「母さん、せっくすって何?」なんて質問もおこらなかったので、まぁいっかーと。やはり引っかかっていたのね。黙っているのは、時としてクセモノだ。イコール興味がないということにはならない。コワいのは、そうやって胸に溜め込んだ思いが膨れ上がり、どこで爆発・暴走するか。人間関係、或いはCafeの日記への反応も、そんなとこありますねぇ。さて、子どもたちのその後を見ていたら、布団の中にもぐりこみ、キャッキャキャッキャ。どうやら彼らの頭の中では、「男と女が一つ布団の中で、もそもそいたすこと」だったようで。当たらずとも遠からじかな。この一件は、未だに夫にはシークレット。だって、ただでさえドラマ嫌いの夫に「そんなくだらないものを見ているからだ!」と益々目くじらをたてられそうなんだもーん。

 この話を聞いた友人は、私にこう打ち明けた訳です。

 一人掛けの椅子に仲良く二人で腰掛けていたので、「かわいいおケツだね」と言ったら、顔を見合わせて「おケツだって。きゃ~っ」なんて反応してた。悪い言葉を教える伏兵は、身近にもいる。

 あらあら。でもそれ以前に、この母にしてこの子ありなんだろうと思います。ええ。
 https://www.youtube.com/watch?v=EbA_pF4FYFM

※グランシャトーがわからない方に    
 http://www.youtube.com/watch?v=PfVt6FtJPuQ  

『性春の門』は、昨年7月13日付のエッセイです♪
『Stand Up!!』は、『ケイゾク』『トリック』の堤幸彦監督が手がけたドラマ。よくできてました~


ラスト・フレンズ ~Is This Love ?~

2008年05月20日 15時37分00秒 | ドラマ
 サバイバーちゃうで。誰もわからん思うわ。さて、ドラマ評第2弾は『ラスト・フレンズ』。『CHANGE!』評聞きたかったぁ?当確マークは出せなかったということです’あさくら啓太’どの(キムタクの役名) 。事故で死んだ政治家の後釜として、片田舎で小学校教師をしている次男に、白羽の矢が。わざとらしくもっさいキムタクが、絵に描いたような好男子に生まれ変わり、選挙へ出馬。土壇場に出てきたスキャンダル-18年前のオヤジの不正疑惑-を認め、謝罪し、逆転勝利を収めるのだ。ふん、甘いね。脚本の福田靖さんは、ある人物との出会いによってダメ人間が成長していくストーリーがお得意。市井の民がこつこつ努力する姿に、優しい眼差しを注ぐ人なのだが、今回に限ってはそれが裏目に出ているなぁという印象。政治の世界って、キレイごとだけでは転がっていかないから。選挙参謀の阿部ちゃ~ん!『ドラゴン桜』にしか見えんぞ。キムタク、代議士の前に東大受験かと思ったよ。

 第2話では、新人議員のキムタクが国会王子などと、もてはやされまして。「勘弁してよ~」と本人ため息をついておられたのですが、それを見てこちらが「勘弁してよー」 。’オレ様’’何サマ’’王子さま’ってか。総理の伊東四朗が、料亭女将にセクハラで訴えられ辞任。その後釜に・・・キムタク?そんな展開にも「勘弁してよー!」 。コメディー色、強過ぎ。伊東四朗や中村敦夫といった大物が、道化の役割に終始しているのが惜しい。冷徹な悪の緊張感・存在感が必要かな。それを描くことで、キムタクが背負っている正義・誠実さを浮き上がらせてほしいんですよ。今後そうしたシビアな役回りになるのが寺尾聡なのだろうが、頑張って~!おっと、この辺にしておきます♪

 さて、『ラスト・フレンズ』。長澤まさみが、DVの彼に悩まされております~。この彼、勝手に彼女の携帯をのぞくわ、実家へ入って卒業アルバムを持ち出すわ、職場の前で延々待ち続けるわ、とにかくウザい。帰宅時間にイチャモンをつけ始めたのを皮切りに、男性の客をとるなだの(まさみチャンは美容師)、友達と付き合うなだの、要求がどんどんエスカレートしまして。ついに暴力です。本来なら’キモ!’’こわっ’と言って却下するところですが、錦戸亮くんの陰りのある瞳を見るとねぇ、つい引き込まれるの・・・。そういう意味では、思い切り適役でしょう。ご本人、ボクのキャラじゃないとおっしゃっていたそうで。口の悪いママ友が、「自分をどんなアイドルだと思っていたのかしら」と。うん、わかるよ。『1リットルの涙』だって、当時まだ可愛げのあった沢尻エリカ(難病の少女)を支えていたものの、小さく世をスネた少年役だったし。ヒトクセ、フタクセある役が多いような。役者としては異色キャラだものね。

 とにかく困った彼なのですが、どこか捨て置けないのです。まさみチャンの気持ち、すこーし心当たりがあるの。もっとも私の場合、1発殴られたら3発くらいお返しするけどね。それでも押されたら弱いツボがあり、それを抱えている私は、錦戸くんやまさみチャンの動向が、とても気になる。彼らのことを特殊な人間だとは思えないんです。まさみチャン、辛い思いをしてるのに、まだ彼と向き合おうとしているよ。守ってくれていた友人たちを振り切り、彼の元へ。お~い!せっかく抜け出しかけたのに、また戻るんか~!求められる恍惚感を断ち切るのは難しい。人に認められ、必要とされてこそ、自信がもてる。錦戸くんも、まさみチャンも、そう感じているのでしょう。放っておけないのは、相手の為だけじゃない。 愛という名の依存。お互いにね。

 ママ友の旦那さん曰く「頭の悪い女にしか見えない」と。うーむ。男性側からもそんな声がでるのか。厳しいな。健気には映らなかった訳ね。それは設定の所為なのか、長澤まさみの演技がイマイチなのか・・・イジイジした感じ、上手く出ていると思うのだけど。作品によってバラツキのある女優さんですが、『世界の中心で、愛をさけぶ』のちょいワル優等生と、『セーラー服と機関銃』のとぼけた女子高生は、面白く拝見。個人的には、もうしばし猫かぶり姫でいてほしかった。倉本聰のドラマへ出ていた頃は、もの言わぬ知性派といったオーラがあって、今より大人っぽかったよ。つまらぬアイドル映画へ出ている間に、だんだんおこちゃま化している気がするのです~。

 明石家さんまを始めとする周囲の男性がいけないのよ!「まさみチャン、かわいいねぇかわいいねぇ」って、いつまでも子ども扱い。元来の持ち味だった知性も気品も取り去ってしまった。逆に、そうした文化をさりげなく伝えていくのが、大人の男じゃないかしらん。おじさま方、頼みますよ。「若い娘さんとお付き合いできるだけで幸せ♪でへぇ~」なんて鼻の下のばしてたらアカンでぇー。最近ではエリカ様並みに生意気報道もあるけれど、東宝シンデレラで出てきたからには、若き日の沢口靖子みたく正統派で歩んでいってほしいなぁ。壊れるのは30過ぎてからでいいよ。沢口さんみたいに。

 愛って厄介だな、と感じるのは
 ・愛は我慢
 ・私がいて邪魔になるようなことはしたくない
 ・その人のために何をしてあげたら一番いいかを考える
こういう精神を美徳とする側面がある。(ネタ元はピーコさんです) 自己犠牲とでもいいましょうか。表面的には素晴らしいようだけど、果たしてそうなのだろうかと考えてしまいます。だってドラマのまさみチャンの行動なんて、正にこの精神に裏打ちされているじゃないですか。それで周囲が幸せかというと、そうでもなさそうだ。本人も辛い、周囲も辛い、じゃあ何の為に自分を犠牲にしているの?

 相手を思いやって行動することが、双方の喜びにつながればよいのだけれど、こちらの自己満足だけで終わったり、極端に自分を抑え込んで苦しくなったり。上手くはいかないものです。本人の思惑、往々にしてスベってしまうんだよな。そうして、ある局面では、相手を思いやることすら難しい。錦戸くんね・・・暴力やストーカー行為は、そうそう当てはまらないかもしれないけど、その萌芽は、夫や彼という存在の中にある。私の中にもある。人を好きになる気持ちを突き詰めていくと、嫌な感情が出てくるものです。それは嫉妬だったり、支配欲だったり。本人すら自覚していない感情だってある。相手の部分だけ見て鬱陶しく感じたりしているが、意外とお互いサマなのだ。

 さて我が家の錦戸くんですが、ちょっとした残骸から、「お昼に○○を食べただろう」とか「誰か来たのか」とか、無粋もいいトコで。明智小五郎並みの推理力なんか発揮していらんっちゅーねん。友人にボヤいているとね、夫の詮索ぶりが面白いと。笑うとこ、ちゃうねんけどな~。「不愉快だわ。そう思っても口にしないものよ。」と言えるまでに10年かかった。だから、まさみチャンを笑えないのよーっ。夫婦とはいえ、プライバシーに踏み込まれるのは嫌なの。自分の世界も持ちたいしね。

 友人の『Around 40』評。「松下由樹宅の家族が怖い。夫が妻を見下しまくり。こんな奴は会社でもうまくいってないよ。たいしたことねー。」あんなダンナはそこにも、ここにもいる。小さな錦戸くんじゃないけれど。私は、あのドラマで言うところの笑いのツボが合い、自分らしくいられる、藤木直人くんのような人と’人がどう思うかより、自分がどう思うかやんな’という結婚をしましたが、蓋を開けてみれば・・・藤木くんだと思っていたのは、松下由樹のダンナでした。アチャー。それが現実です。夫は夫で、親しみ易い天海祐希と結婚したハズが、蓋を開けてみれば・・・『猟奇的な彼女』の田中麗奈だった。 殴る、蹴る、吐く。 第1話を見て、私かと思った。「暴力反対!!」 我が家でこの言葉を吐いてるのは・・・・夫です。あれれ?私が錦戸くんで、夫がまさみチャンだったかな。失礼致しましたーっ。


Around 40

2008年05月07日 21時21分00秒 | ドラマ
 春の新ドラもそろそろ安定期へ入りましたところでって、まだ始まってへんやん!木村拓哉主演の『CHANGE』。さすが’オレ様’’何サマ’’拓哉さま’。余裕のある構えでいらっしゃること。「ねぇまだン?まだなのン?早くぅ~!」なんて熱い吐息が、そこここから聞こえてきそうな、この気のもたせ方。まったく罪な男だねぇ。月9は性に合わんと常々ボヤいているじんちゃんも、今回はチェックするよ。小学校教師から代議士へ、やがては総理大臣にという政局モノ。時期が時期だけに、脚本次第で面白くなりそう。このドラマの脚本家、心を許す福田靖さんなの。代表作は『海猿』『ガリレオ』。いやが上にも期待が高まります。もう目を閉じてうっとり。いつでも来てェ♪状態よ。キムタクやないで!寺尾さんやからな。(『西部警察』世代だもんで)あ~あんなステキな旦那さまからプレゼントされたいわぁ。プラチナジュエリー。夫にはナイショよ。ボクかて星野真弓みたいなキレイな嫁さんほしいわい!言われるのがオチですから。という訳で、5月12日放送開始の『CHANGE』をどうぞよろしく。

 さて今期のイチオシは、TBSの金曜10時ドラマ『Around 40』(天海祐希主演)。40を前にして揺れる女たちを、時にコミカルに、時に切なく描きます。底辺には、結構マジなテーマが流れておる。仕事、恋愛、結婚、出産。私の幸せって何なの?私はどう生きたいの?結婚していようがいまいが、悩めるお年頃なんですよ。’オンナのタイムリミット’なんて言葉も飛び出しまして・・・失敬ね、40ですけど、それが何か?まぁここでも私を捕まえて「どうせ葉桜やろー」などと言う輩がいるからね。聞いてます~?隠遁中の’そこのアナタ’。またそれにのっかって、「桜も満開、私も満開です♪」なんておっしゃる自信満々のお嬢さんもおられて。ホホ。いやー若さというのは、すばらしいものです。恐れを知らない。おかげで魅惑の人妻の胸の奥に、小さな赤い灯がともりました。闘魂という名の。あたしゃアントニオ猪木かい!

 最近考えるんですよ。40歳の私にできることは何だろうと。外見で言うたら、そら若い娘さんにはかなわんもん。あちらは存在そのものが、ダイレクトな癒しですからね。けどここは文字の世界ですから・・・やはり書いたもので、何かを感じてもらいたい。喜んでくれると尚の事気持ちいい。経験を積んできた者ならではの旨み、出せるといいなぁ~と思てます。頑張ります♪ちなみに『人のセックスを笑うな』の主人公(永作博美)も39歳。そして人妻。キテる! キテる!! 私の時代が!!!まぁこれは冗談ですが、アラフォーなる年代が注目されているのは事実。女性週刊誌を巻き込むとドラマの視聴率も上がるよ。それがここ数年の傾向。『女王の教室』や『14才の母』『ANEGO』あたりからそんな風が吹いていた。単なるドラマ紹介じゃなく、そこで描かれているテーマについてどう思う?みたいな特集記事が組まれればしめたもの。今回その先頭を切っているのが『Around 40』。だから・・・あの枠にしては視聴率が高い。原作力でひっぱる『花より男子』をのぞいて、最近の金曜ドラマは苦戦気味だったはずだ。

 それにしても、専業主婦松下由樹に笑える。客観的に見ると・・・ぷっ。(そのココロは、今までエッセイで描いてきた世界でもあるからね)息子が私立校へ入ったというのが、彼女を支える誇りなのだが、その息子に手作りの弁当を残されて、ぷんぷんきている。夫も話を聞いてくれないしーと、おかんむりだ。オカンおかんむり。そんな時、藤木直人くんに出会う訳です。臨床心理士だったかな。親友天海は、仕事をもって独身でキレイで輝いてるし、愛情を今まで傾けてきた家族は、彼女なんか見ちゃいない。満たされない想いを抱えている。子育てに一息ついた他の主婦のように自分探し、若しくは社会につながることをしてみたいけど、何をしたらいいのかわからない。で、自分に向き合ってくれる藤木くんに恋しちゃう訳ね。もうやる気満々で、メイクもばっちりになります。速攻で女を変えるのは、やはりそうなんだと思う。人はなかなか変わらないもの。

 天海は天海で、もがいている。同窓会では、夫や子どもの自慢が話題の中心になり、松下のような主婦が勝ち組となっている。みんな天海のことを「いつまでもキレイでいいわねぇ~」なんて口では言ってるけど、決して本心からそう思っていないのが痛いほど伝わってくる。奥底にあるのは哀れみ?私って、かわいそうと思われてるの???えーっ。それヘコむな~って感じ。子どもを生むなら、そろそろMAXだ。結婚相談所なるものにも足を踏み入れてみるが、どうもピンとこない。そんな時、藤木直人くんに出会う訳です。 さぁ、親友同士でバッティングしたで。この藤木くん、ちょいといい男だが、かなりヘンな奴。エコの為にマイ箸を持ち歩いている。宴会でのお残しにもうるさい。そういう主義を否定はしないが、周囲に押し付けないでほしい。私なら、黙って自分で平らげる。だから太る。うるせ~

 「なに、この男!」と、プライベートでも職場でも対立構造になるが、徐々に彼の感性が自分の中へ入ってくる。ホレたね。愛情のある交流が始まっているのよ♪じんちゃんも、ぐっと画面へ乗り出します。さぁ、そのまま上手く流れていかないのが世の常。天海さんと藤木くんの間へ割り込んでくるのが、元カレ加藤雅也。男の美学を求めて、天海さんをほっぽり、放浪の旅へ出て5年。ひょっこり帰ってきたと思ったら、「やり直したい」とヌカしやがった。天海さん揺れてるで~。藤木くんが横からダメダメ、軽く袖を引っ張っているけれど、そんな声もイマイチ耳に入らない。元カレのことで頭がいっぱいです。本気で恋した人だもの。大塚寧々のことは・・・聞かないで~私の宿敵よ!白竜(『その男、凶暴につき』でホレました)に田辺誠一、ちょいと気になる男の傍には必ず彼女がいる。これ、リアルの話です。そして今回ドラマの中だけど彼女を思い続ける筒井道隆くん、やっぱりいいわ~’ぬーぼー’な男。『王様のレストラン』から好きやってん。けど帽子をかぶってて・・・初回1時間経過するまで東幹久と思ってました。

 最近、年の所為か目にきます。アタマもキテいるが、目にもくる。ああ哀しき40代。もうね、今誰が私の前に現れても、かっこよく見えると思う。その代わり内面のババは見通すよ。見通すけど・・・そのうち、そしらぬフリを決め込むようになる。「この年になると、昔より自分が傷つかなくて済むようにするもんね。」天海さんのセリフに一理アリだ。それを’心が広い’とか’器が大きい’とか言ってるのは、多大なる勘違いよ。以上!

 前回のエッセイを読んだ友人が、「生活ほっとモーニングの渡辺淳一インタビュー見た?」そんなもん見とるか~!魅惑の人妻の沽券に係わる。「年甲斐のないことをしよう。(できれば恋愛)」と、性懲りもなく提案していたそうで。渡辺先生ねぇ。若いお姉ちゃんと旅行をした。ベッドにおいたジャケットを、ハンガーへかけてもらえなかった。そこで私は気づいた訳です。これは自分がすべきことだったのか。そしてー今まで文句も言わずにかけてくれた歴代の彼女に感謝しなければと。イタイイタイ。私はハンガーへかけた方が喜ぶだろうと知ってはいるが、あえてかけない人間です。本当に自分がしてあげたい行為ならする。が、ポイントを稼ぐ為に無理をするのは嫌だ。最初のデートでも、あえて女性的な気遣いはしません。そういう優しさは、最後の切り札にしようと思うのだけれどーその前に潰れます。ぷーっ。渡辺先生は老年愛を語らせると楽しいよ。『エ・アロール』はよかった!老人ホームで恋のさやあてですからね♪

 「年甲斐もないことをしでかして素敵にみえるか、年のせいで正しい判断を失ったと見られるか、ヒジョウに危険な賭けだ」とは友人の弁。ちなみに魅惑の人妻ならどっち?

 みなまで言うな!わかってるって!!