ママ仲間から、東野圭吾の『秘密』を借りました。久しぶりに、心が震える小説でした。ラスト数十ページ、泣けて泣けて…そうして最後に…おっと、これは伏せておきましょう♪
夕食後、自室に引き揚げベッドにゴロンと横になって読んでいると、娘(小5)がやってきて隣に寝そべり、本を覗き込んで言うには、「お母さん、マスターベーションって何?」選りに選って、何でそこへ目がいくねんな。主人公がね、娘の小学校の若い女教師の写真を手にして、トイレへこもるシーンがあるのよ。めったに出てこない描写やねんけどな~
奇しくも息子(中2)のテスト期間中、階下のリビングで必死こいてドリルをやっているのを知っていたので、「お兄ちゃんに聞いてきてみ♪」と言うと「ええーっ!?やだぁ~」笑いながら階段を下りていった。どうやらアヤシイ話題であることは、感じているらしい。続きを読みながら結果を待っていると、クスクスしながら戻ってきて「やっぱり聞けなかったわ。」と、身をくねらせる。
「ま、しゃーないね。」「うん。」「マスターベーションっていうのはね…」「きゃ~!」「止めようか?」「ううん。聞きたい。」
翌日、この顛末を夕食の席で語ったら大ウケ。「ついでに、こんな質問も用意してたんやけどな。 ’お兄ちゃんは、やってる?’ って聞いてみ♪」すると、息子が意味ありげな目付きで答えて言うには、「それは、秘密です…」
妻と娘が帰省中バス事故に合い、娘だけが助かるのだが、その娘に死んだ妻の魂が宿る。妻は、以後の人生を、娘として生きていく…という内容。映画やドラマでは、そこから発生するドタバタが主になっていたのかな?(観てないんすよ~)原作は深いです。専業主婦として、家族の幸せを大切に生きてきた妻が、事故を機に変わろうとする訳よ。「家庭的な奥さんが好きだった」という夫と「そういう自分を否定はしないけど、やっぱり肩身が狭かった」という妻。
ちゃんと勉強したい。そうして自分の可能性を広げてみたい。小学5年生で事故に合った娘は、それからの人生を、精力的に切り開いていきます。中学受験(私立女子校)をし、従来の環境と違う所へ身を置いてみる。しかし、そこへ埋没してもいけないと考え(医学部のある大学を目指すのだ)、次は男女共学のハイレベルの高校へ。明けても暮れても勉強、勉強…のハズが、意義を求めて入部したテニス部で、男子学生に恋されて。もうサ、夫はたまらなくなってくるの。家族だけを見ていた妻が、どんどん新しい扉を開いていく状況に。
で、悶々と葛藤し続ける。ブザマよ~。嫉妬が嫉妬を生んで、最後はストーカーまがい。でも、わかる気がした。妻の体は死に、その魂が娘に宿ったことによって引き起こされる事態となっていますが、そうでなくてもあるでしょう。だから面白い。 人ごとじゃなくね。
バス事故から、被害者加害者の話へも発展するのですが、こちらも興味深かった。運転手は、自ら志願して仕事を増やし、加重労働になっていた。何故そうまでして、お金が必要だったのか?加害者の妻、連れ子、元妻、その子ども…事故の陰に、いろんな立場への想いが潜んでいます。
東野さんて、事件や事故のその後を、よく描いていますね。『さまよう刃』や『手紙』も、そうじゃなかったかな。もち『白夜行』も。そこで終わりではない。 生きている人がいる限り、物事はつながっていくのネ。
夕食後、自室に引き揚げベッドにゴロンと横になって読んでいると、娘(小5)がやってきて隣に寝そべり、本を覗き込んで言うには、「お母さん、マスターベーションって何?」選りに選って、何でそこへ目がいくねんな。主人公がね、娘の小学校の若い女教師の写真を手にして、トイレへこもるシーンがあるのよ。めったに出てこない描写やねんけどな~
奇しくも息子(中2)のテスト期間中、階下のリビングで必死こいてドリルをやっているのを知っていたので、「お兄ちゃんに聞いてきてみ♪」と言うと「ええーっ!?やだぁ~」笑いながら階段を下りていった。どうやらアヤシイ話題であることは、感じているらしい。続きを読みながら結果を待っていると、クスクスしながら戻ってきて「やっぱり聞けなかったわ。」と、身をくねらせる。
「ま、しゃーないね。」「うん。」「マスターベーションっていうのはね…」「きゃ~!」「止めようか?」「ううん。聞きたい。」
翌日、この顛末を夕食の席で語ったら大ウケ。「ついでに、こんな質問も用意してたんやけどな。 ’お兄ちゃんは、やってる?’ って聞いてみ♪」すると、息子が意味ありげな目付きで答えて言うには、「それは、秘密です…」
妻と娘が帰省中バス事故に合い、娘だけが助かるのだが、その娘に死んだ妻の魂が宿る。妻は、以後の人生を、娘として生きていく…という内容。映画やドラマでは、そこから発生するドタバタが主になっていたのかな?(観てないんすよ~)原作は深いです。専業主婦として、家族の幸せを大切に生きてきた妻が、事故を機に変わろうとする訳よ。「家庭的な奥さんが好きだった」という夫と「そういう自分を否定はしないけど、やっぱり肩身が狭かった」という妻。
ちゃんと勉強したい。そうして自分の可能性を広げてみたい。小学5年生で事故に合った娘は、それからの人生を、精力的に切り開いていきます。中学受験(私立女子校)をし、従来の環境と違う所へ身を置いてみる。しかし、そこへ埋没してもいけないと考え(医学部のある大学を目指すのだ)、次は男女共学のハイレベルの高校へ。明けても暮れても勉強、勉強…のハズが、意義を求めて入部したテニス部で、男子学生に恋されて。もうサ、夫はたまらなくなってくるの。家族だけを見ていた妻が、どんどん新しい扉を開いていく状況に。
で、悶々と葛藤し続ける。ブザマよ~。嫉妬が嫉妬を生んで、最後はストーカーまがい。でも、わかる気がした。妻の体は死に、その魂が娘に宿ったことによって引き起こされる事態となっていますが、そうでなくてもあるでしょう。だから面白い。 人ごとじゃなくね。
バス事故から、被害者加害者の話へも発展するのですが、こちらも興味深かった。運転手は、自ら志願して仕事を増やし、加重労働になっていた。何故そうまでして、お金が必要だったのか?加害者の妻、連れ子、元妻、その子ども…事故の陰に、いろんな立場への想いが潜んでいます。
東野さんて、事件や事故のその後を、よく描いていますね。『さまよう刃』や『手紙』も、そうじゃなかったかな。もち『白夜行』も。そこで終わりではない。 生きている人がいる限り、物事はつながっていくのネ。