先日娘の定期考査でしてね、勉強に付き合っておりましたの。
国語のドリルで、( )の中に身体の一部を当て嵌め、慣用句を完成させなさいという問題がありまして、
( )がすく。 - 心がスッキリすること -
自信満々に、娘が答えて言うには、「腹!」
それは今のアンタの状態やろ~
’心が’と書いてあるやないの。 何で腹やねん。。。
夕食の話題で、武士のたしなみ(←近頃はやりの男性化粧品ちゃいますよ)について、語っていたんですよ。
家族それぞれ、『ネプリーグ』の如く解答していると、娘の番がきて、「はやぶさもあるよね?」
おいおい、そんな武芸あったかぁ?
息子と顔を見合わせていたら、夫がボソっと、「やぶさめだろう。」
よう気付いたな!!
「お母さん」
「なんやねん」
「今日友だちと話していてね、あの先生もそろそろ三十路よって言いたかったのに。。。」
「うんうん」
「しわすって言うてもた。 恥ずかしかった~」
じんちゃん、その話盛ってないかい?
お仲間さんからツッコまれそうなので、先に言うておきますね。
盛ってない。 盛ってない。
嘘のような ほんとの話
悲しいくらい ほんとの話♪
原田知世の歌のように、それがまかり通ってしまうのが、じんちゃん家なんだわね~
さてそんな娘が、高校受験で私立に挑戦すると言い出しまして-
只今我が家は、てんやわんやでございます。
まったく懐かしの漫才師かっての。 (←ああ、歳がバレる)
心境の変化の発端となったのは、ご先祖様の足跡を辿る旅でした。
別名 ’オープン・スクール’ という名の日帰り旅。
さて、どんな内容だったのか?
あれは、9月のことじゃった-
文化祭へ向け忙しくなる前にと、某高校のオープン・スクールへ参加。
学校説明会に始まり、午前・午後の体験授業、部活見学、さらには図書室探訪と、私たちは充実した一日を過ごしていた。
そうして、最後に足を運んだのがグラウンド。
「遅くなっちゃったね。 ひいじいちゃん、待ち焦がれてるんじゃないかしら」
「私は、お初だもんね。 あー! あれ?」
夕日が傾く中、グラウンドの前方中央、校舎をバックに、凛々しいじっちゃんの姿が見える。
二人、急ぎ足で近寄った。
’じっちゃん、今度は娘を連れてきたよ!’
実はこの対面こそが、我々の真の目的だったのだ。
バラエティーに富んだ私立校が数多く存在する県内では、華々しい香りを放つ、阪神間の学校が目を惹く。
そこへ行くと、私たちが訪れているこの高校は、地元周辺くらいにしか知られていない、弱小校であった。
母や叔母の口の端へ、時折その話題が上ることがあっても、ふぅーんと聞き流す。。。
余所の地域で育った私には、馴染みが薄かったし、地元で暮らす従姉妹たちにしても、近過ぎて興味の対象から逸れるのか-
結局、私たちの代は誰一人として、この学校へ進まなかった。
人生これからという境地では、まだ見ぬ世界への憧れの方が、強かったのだと思う。
やがて、各々が身を固める年代にさしかかろうとする頃、関西に未曽有の地震が起こった。
そうして母の実家は、思いも寄らぬ大打撃を受けることとなった。。。
激しい火災に、家の倒壊。
テレビにも繰り返し映し出された、地獄絵図の真っ只中に、親族たちはいた。
そんな状況で怪我もなく、一同どうにか命をつないだのは、不幸中の幸いだった。
しかし、そう喜んでばかりもおれぬ現実が、横たわっていた。
とりわけ、本家が受けた被害は深刻で-
重厚な屋根瓦の下、客人用の広間を配した、昔ながらの構造が裏目に出て、修復の余地などない程、潰れてしまったのである。
周囲の者にとって、この家の存在は大きかった。
嫁いでいった先で家庭を作り、そこからまた、子どもたちが巣立ち・・・
親族が寄り合う機会は、時の流れと共に、めっきり減ってしまったものの、各々の胸の内で、本家は依然立派な拠り所だった。
外孫にあたる私にしても、懐かしく思い返す情景がある。
共に帰省していた叔母一家と、布団をのべた座敷。
父や叔父が、母の兄弟たちと麻雀に興じていた、祖母の部屋。
南に面した和室からは、縁側を挟み、前栽(せんざい)が眺められた。
春にはツツジが咲き乱れ、秋には色づいた葉が舞い落ち、四季折々風情ある庭だった。
お盆には、早朝から近隣に住む親族も含め、歩いて墓参りへ行くのが恒例で、
正月には、女性陣が台所に入り、くるくると立ち働きながら、20人近くの寿司を巻いていた。
私たち子どもはと言えば、庭の飛石の上をピョンピョン辿りながら、かくれんぼをしたり、
離れの書斎に篭って、アルバムを広げ、親たちの幼少時代の写真を指しながら、クスクスと笑い合ったりした。
純和風建築の中、この離れだけは、モダンな空間だった。
https://www.youtube.com/watch?v=f6Eyu2V4iDs
ぽつぽつと語っていきたいと思います。
しばし、お付き合いくださいませ。
- 近況報告 -
創作が停滞してしまっており、ごめんなさい。 <m(__)m>
毎年12月は、用事が立て込んでいて忙しいのですが、
今年は娘の学校説明会やら、亡くなっている親族の法事が加わり、
ゆっくりした時間をとれない状況です。
創作に纏わるちょっとした取材は、続けているのですけど-
形になるまで、お待ちくださいネ。
国語のドリルで、( )の中に身体の一部を当て嵌め、慣用句を完成させなさいという問題がありまして、
( )がすく。 - 心がスッキリすること -
自信満々に、娘が答えて言うには、「腹!」
それは今のアンタの状態やろ~
’心が’と書いてあるやないの。 何で腹やねん。。。
夕食の話題で、武士のたしなみ(←近頃はやりの男性化粧品ちゃいますよ)について、語っていたんですよ。
家族それぞれ、『ネプリーグ』の如く解答していると、娘の番がきて、「はやぶさもあるよね?」
おいおい、そんな武芸あったかぁ?
息子と顔を見合わせていたら、夫がボソっと、「やぶさめだろう。」
よう気付いたな!!
「お母さん」
「なんやねん」
「今日友だちと話していてね、あの先生もそろそろ三十路よって言いたかったのに。。。」
「うんうん」
「しわすって言うてもた。 恥ずかしかった~」
じんちゃん、その話盛ってないかい?
お仲間さんからツッコまれそうなので、先に言うておきますね。
盛ってない。 盛ってない。
嘘のような ほんとの話
悲しいくらい ほんとの話♪
原田知世の歌のように、それがまかり通ってしまうのが、じんちゃん家なんだわね~
さてそんな娘が、高校受験で私立に挑戦すると言い出しまして-
只今我が家は、てんやわんやでございます。
まったく懐かしの漫才師かっての。 (←ああ、歳がバレる)
心境の変化の発端となったのは、ご先祖様の足跡を辿る旅でした。
別名 ’オープン・スクール’ という名の日帰り旅。
さて、どんな内容だったのか?
あれは、9月のことじゃった-
文化祭へ向け忙しくなる前にと、某高校のオープン・スクールへ参加。
学校説明会に始まり、午前・午後の体験授業、部活見学、さらには図書室探訪と、私たちは充実した一日を過ごしていた。
そうして、最後に足を運んだのがグラウンド。
「遅くなっちゃったね。 ひいじいちゃん、待ち焦がれてるんじゃないかしら」
「私は、お初だもんね。 あー! あれ?」
夕日が傾く中、グラウンドの前方中央、校舎をバックに、凛々しいじっちゃんの姿が見える。
二人、急ぎ足で近寄った。
’じっちゃん、今度は娘を連れてきたよ!’
実はこの対面こそが、我々の真の目的だったのだ。
バラエティーに富んだ私立校が数多く存在する県内では、華々しい香りを放つ、阪神間の学校が目を惹く。
そこへ行くと、私たちが訪れているこの高校は、地元周辺くらいにしか知られていない、弱小校であった。
母や叔母の口の端へ、時折その話題が上ることがあっても、ふぅーんと聞き流す。。。
余所の地域で育った私には、馴染みが薄かったし、地元で暮らす従姉妹たちにしても、近過ぎて興味の対象から逸れるのか-
結局、私たちの代は誰一人として、この学校へ進まなかった。
人生これからという境地では、まだ見ぬ世界への憧れの方が、強かったのだと思う。
やがて、各々が身を固める年代にさしかかろうとする頃、関西に未曽有の地震が起こった。
そうして母の実家は、思いも寄らぬ大打撃を受けることとなった。。。
激しい火災に、家の倒壊。
テレビにも繰り返し映し出された、地獄絵図の真っ只中に、親族たちはいた。
そんな状況で怪我もなく、一同どうにか命をつないだのは、不幸中の幸いだった。
しかし、そう喜んでばかりもおれぬ現実が、横たわっていた。
とりわけ、本家が受けた被害は深刻で-
重厚な屋根瓦の下、客人用の広間を配した、昔ながらの構造が裏目に出て、修復の余地などない程、潰れてしまったのである。
周囲の者にとって、この家の存在は大きかった。
嫁いでいった先で家庭を作り、そこからまた、子どもたちが巣立ち・・・
親族が寄り合う機会は、時の流れと共に、めっきり減ってしまったものの、各々の胸の内で、本家は依然立派な拠り所だった。
外孫にあたる私にしても、懐かしく思い返す情景がある。
共に帰省していた叔母一家と、布団をのべた座敷。
父や叔父が、母の兄弟たちと麻雀に興じていた、祖母の部屋。
南に面した和室からは、縁側を挟み、前栽(せんざい)が眺められた。
春にはツツジが咲き乱れ、秋には色づいた葉が舞い落ち、四季折々風情ある庭だった。
お盆には、早朝から近隣に住む親族も含め、歩いて墓参りへ行くのが恒例で、
正月には、女性陣が台所に入り、くるくると立ち働きながら、20人近くの寿司を巻いていた。
私たち子どもはと言えば、庭の飛石の上をピョンピョン辿りながら、かくれんぼをしたり、
離れの書斎に篭って、アルバムを広げ、親たちの幼少時代の写真を指しながら、クスクスと笑い合ったりした。
純和風建築の中、この離れだけは、モダンな空間だった。
https://www.youtube.com/watch?v=f6Eyu2V4iDs
ぽつぽつと語っていきたいと思います。
しばし、お付き合いくださいませ。
- 近況報告 -
創作が停滞してしまっており、ごめんなさい。 <m(__)m>
毎年12月は、用事が立て込んでいて忙しいのですが、
今年は娘の学校説明会やら、亡くなっている親族の法事が加わり、
ゆっくりした時間をとれない状況です。
創作に纏わるちょっとした取材は、続けているのですけど-
形になるまで、お待ちくださいネ。