memo

社会適応訓練ではその職場を

嫌で辞めていく人ほど

障害を持つぼくたちに対する姿勢が

優しくないものとなっていた。

相談したり話しかけたり出来る人は

そのような空気を持っており

いろいろ職員が入れ替わったものの

その人の職場での適性が

ぼくたちには直接かかってきていたように思う。




思えば、会社が不況になったりすると

真っ先に立場の弱い障害者が的になっていた。

対人コミュニケーションの下手なぼくは

そのようなときには口撃を受けたものである。

弱くなると人は弱いものをいじめるみたいだ。

強いものはいかなるときも優しい。

弱い人ほどよく吠え

弱い人ほど陰湿であった。




ボクは吠えない代わりに

幻聴をうんでいたようだった。

怒りをぶつけないように我慢すると

幻聴が声となり口撃してきたものだった。

そんなときは当然

愚痴のひとつやふたつ言っていても

良かったのであろうといまは思う。

怒りは溜め込まず小出しにする。

大きな修正は相手も疲れる。

小出しに相手も修正するために

コミュニケーションをとらなければ

いけなかったのだろう。

怒りも口に出してよかったのかもしれない。

こうして振り返ると

今回の社会適応訓練は

一定の成果を得たように思う。




ボクに乏しかったのは

コミュニケーションの能力というのが

はっきりした。

体力のなくなったぶん疲れや不安も抱えやすいから

コミュニケーションを図りながらっていうか

みんなやってることやねんけどね。




さて、明日は散髪にでも行って

身なりを整えて新しい会社に向かおう。

コミュニケーションは大丈夫かな。

彼女のおかげでいくぶん上達したかな。

おのろけになってしまった。



長いので、ではでは…ん？