その地点からもうまえにむいて歩きたかった
だから振り払うように忘れようとした
忘れようと何度しても
その地点の現実は
いつまでたっても記憶から
消えることはなかった
忘れたい現実は心に刻まれ
忘れられない現実になっていた
それでもどうしてもまえを向き歩きたかった
やがて過去の現実をかさぶたのようになるまで
大事にあたためることにした
過去の現実はかえることはできない
しかし過去への思いをかえることはできる
痛々しいだけの現実ではない
そこで得たものと失ったものがある
計り知れない痛さのなかで
過去への思いを変えようとした
確かに私は失った
しかし私はこの命は失っていない
たしかに得たこの思いは
痛々しく苦しいものかもしれないが
何かを語り継がなければならない使命なのかもしれない
過去の時点を忘れようにも
私には刻まれている
無理に忘れようとすればするほどに痛い
これは戦争を死の直前になって語った老人たちと同じ
語り継がなければならない現実なのだろう
失ったものとそれからの私
気持ちの整理をしていきながら
過去の整理をしていきながら
伝えるべきものを考える
時は無常になかったかのようにすぎていく
しかし確かにある私は心に刻んだまま
まえにむいて進めずにいた
歩くべきなんだろう
忘れなくてもいいんだろう
また忘れてもいいんだろう
大切だった人を
大切だったことを
大切だったものを
そしてまた歩くのだろう
いっぽの重みが昔と変わった現実で
また歩けばいいのだろう
だから振り払うように忘れようとした
忘れようと何度しても
その地点の現実は
いつまでたっても記憶から
消えることはなかった
忘れたい現実は心に刻まれ
忘れられない現実になっていた
それでもどうしてもまえを向き歩きたかった
やがて過去の現実をかさぶたのようになるまで
大事にあたためることにした
過去の現実はかえることはできない
しかし過去への思いをかえることはできる
痛々しいだけの現実ではない
そこで得たものと失ったものがある
計り知れない痛さのなかで
過去への思いを変えようとした
確かに私は失った
しかし私はこの命は失っていない
たしかに得たこの思いは
痛々しく苦しいものかもしれないが
何かを語り継がなければならない使命なのかもしれない
過去の時点を忘れようにも
私には刻まれている
無理に忘れようとすればするほどに痛い
これは戦争を死の直前になって語った老人たちと同じ
語り継がなければならない現実なのだろう
失ったものとそれからの私
気持ちの整理をしていきながら
過去の整理をしていきながら
伝えるべきものを考える
時は無常になかったかのようにすぎていく
しかし確かにある私は心に刻んだまま
まえにむいて進めずにいた
歩くべきなんだろう
忘れなくてもいいんだろう
また忘れてもいいんだろう
大切だった人を
大切だったことを
大切だったものを
そしてまた歩くのだろう
いっぽの重みが昔と変わった現実で
また歩けばいいのだろう