倉富さん、
ヨーロッパの旅、ごくろうさまでした。
サンフランシスコでの生活、満喫していらっしゃるようですね!
ぼくは三鷹に住もうと思って所沢のマンションを賃貸の査定に出していましたが、
三鷹の家賃ほどの収入にはならなかったので、芥川賞か何かとって、お金が入ってきたらそのときまた引っ越してくることにし、とりあえず七月でこの三鷹を出ることにしました。
日記は四百字詰めで結局五百枚くらい書けたし、いちお当初の目的は達成できたかな、と思うことにし、所沢のマンションに帰ったら、壁や天井に14色の色を塗ろうと思っています。
ここに住むのに当たって、倉富さんにも大変お世話になりました。
本当にありがとうございます。
ここに住むことで、何かを表現したい、とか、他人にものを伝えたい、という気持ちがとても強くなったことが、ぼくにとっては一番の収穫でした。
所沢のマンションに帰っても、放浪者みたいに生きていきたいと思っています。
倉富さんのこと、本間さん、松田さん、他の部屋の住人の方、たちにお伝えしてあります。
サンフランシスコでもお元気に生活なさってください。
進化したDNAメソッドのこともまた今度教えて下さい。
宮本
宮本君へのお返事です。
反転住宅を出てから60日間経ちました。普通の現代建築に住んでいますが、時折強い海風が吹いている所へ行きたくなったり、強い陽射しに当たりたくなったりするのは、何だろうと思います。今までにない自然との遭遇をしたくなります。強烈な反転住宅の生活を2ヵ月されて、元の家に帰られるそうですが、その後の感想を聞いて見たいです。
天命反転住宅の「建築する身体」はあの世の世界を自分の中につくり鏡のように写し見ながら、人それぞれの世界観を広げ、こうなければならないとか、ひとつもないわけです。住んだ人が反転住宅で体感したことが真実!のみです。一人でも多くの人に宮本君のように、短期でも良いのでレントされることを望みます。反転住宅は学問的なフレームではなくもっとドロドロした人間くさい建物としてのアピールを世間にして欲しいと思います。その役割りを我々が引き受けましょう。。
何はともあれ宮本君の反転住宅における文学的表現の本が出来るのを楽しみにしています。
これからも頑張って!
お元気で!
倉富