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久米地区に現存する四国88ヶ所霊場遍路道標石 その2南土居町にある遍路石

2015年09月03日 | 伊予松山歴史散策
第48番霊場西林寺を参拝したお遍路さんは、約800m程歩くと南土居町に差し掛かる。遍路道は緩やかな右に曲がるが、左に折れる道がある、この道は南土居町に入る道、以前はこの分かれ道に「右へんろみち」の遍路石があった。
現在は、伊予鉄道「南土居口(松山リハビリテーション病院の南)」バス停の南端に2基の遍路石が並べ保存されている。
以前はこの遍路道を歩き第49番霊場浄土寺に歩いたが、現在は新しい道路(県道東部環状線)が建設され、歩道も整備されているので新道を歩くお遍路さんが多い。


南土居町2基の遍路石。
左側の遍路石について。大きさは、縦:20cm 横:15cm 高さ:128cm。
正面は東向きで、上に地蔵、下に「右へんろみち」。
南面の文字は不明、北面(浄土寺方向)天保13年壬寅、西面は不明。今から173年前に建立された。
右側遍路石について。
正面は東向きで、上に指型が北を指し(浄土寺方向)、下に「右へんろみち」。
南面には、「天下泰平祈」北面には、好永輝建」とある。
裏面には、両遍路石共に文字は書かれてない。
建立して173年間お遍路さんに道案内をして来た遍路石、保存している場所に説明板を設置して欲しい。文字は此れから年月が経つにつれて風化し今以上に判読困難になる。
昨年四国八十八ヶ所霊場開創1200年を記念していろんな行事が開催され、巡拝されるお遍路さんも多かった。また四国各県では「四国88ヶ所と遍路道文化・世界遺産登録」に向けての活動を開始した。その遍路道文化・世界遺産登録の為の整備の一環として、相応しい遍路石保存を考え整備して欲しい。



左右遍路石共に途中で折れ、コンクリートで補修をしている。


右側の遍路石南面(左側)に書かれている「天下泰平祈」の文字が僅かに読むことが出来る。(左に遍路石があるため撮影困難。
173年間、遍路石はお遍路さんの姿を見ながら無言で道案内をして来た。
時には、足の痛みで、腹痛で、寒さで、猛暑で難儀するお遍路さんを見て来ている。


右側の遍路石北面(浄土寺方向)。


右側の遍路石北面(浄土寺方向)に「好永輝建」とある。
コメント (1)
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