「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

「たらればドリーム」J2の場合

2017年07月06日 19時57分07秒 | サッカー選手応援
さる6月24日の書き込みで「『たらればドリーム』C大阪の場合」というテーマを取り上げました。

今回は「たらればドリーム」の第二弾といったところです。これからも時々第三弾、第四弾といこうと思います。

さて「『たらればドリーム』J2の場合」、主役は水戸ホーリーホックです。水戸は今シーズン好調なようです。「水戸が快進撃」と表現した記事も見かけました。

なぜ水戸をとりあげたか、それは水戸がJ1に昇格するイメージがどうしても湧かないからです。では水戸は最近のチームかといえば、決してそうではありません。

水戸は西暦2000年シーズンにJ2に参入したチームです。
このシーズンのJ2チームは次のとおりです。
コンサドーレ札幌
ベガルタ仙台
モンテディオ山形
水戸ホーリーホック
大宮アルディージャ
浦和レッドダイヤモンズ
湘南ベルマーレ
ヴァンフォーレ甲府
アルビレックス新潟
サガン鳥栖
大分トリニータ
お気づきかと思いますが、水戸を除く全チームが現在もJ1を戦っているか、過去にJ1で戦ったことがあるチーム(山形、大分)です。

つまり2000年以降、いまだにJ1経験のない唯一のチームが水戸なわけです。
【ここから3行は7月6日に加筆しました】
しかも、水戸より後にJ2に参入して、先にJ1に昇格したことがあるチームも、2001年J2加入の横浜FC(2007年J1昇格)、2012年加入の松本山雅(2015年J1昇格)と2チーム、先を越されています。

水戸ホーリーホックのサポーターの皆さん、エライです。この長きにわたり応援を続けている情熱、称賛に値いします。

ですから「もし水戸が昇格したら」まさにドリームです。ガンバレ水戸!!
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広島よ、お前もか・・・。森保監督辞任の意味するものは。

2017年07月06日 18時41分41秒 | サッカー選手応援
7月4日、サンフレッチェ広島の森保監督の辞任が発表されました。ちょうど2シーズン制だとすれば前期終了時点での辞任という区切りを選んだのでしょう。

この辞任について7月6日付けのwebスポルティーバで、原田大輔氏が「広島・森保監督の退任に思う。クラブはビジョンを見失っていないか」という長文コラムを発表していて、詳しい状況がわかりますので、ぜひ皆さんもお読みください。

私は、さる4月6日付けで「広島は降格などしない! そう信じて見守ります。」という書き込みをしました。

その時もwebスポルティーバ誌が、「優勝もJ2降格も紙⼀重。J1という、ある意味で特殊なリーグゆえの難しさを、広島はまさに⾝をもって証明している。」と警鐘を鳴らしてくれましたが、私は、それに抗うように、

「でも、私は「広島は降格などしない!」と断言したいのです。 そう信じて見守ります。何を根拠に?と、問い詰められるわけですが、根拠などありません。あるのは、昨年の名古屋、2012年のガンバ大阪のように、クラプとしてお粗末なことにはなっていないという見立てです。

つまり、私は森保監督という指揮官が指揮している限り、必ず戦力を立て直し巻き返してくれると信じて見守りたいということです。」と声を大にしました。

私としては「やはり4年間で3度J1制覇したようなチームが、簡単にJ2降格してはいけないという思いもあってのことです。かつて1997年から2002年までの6年間に3度J1を制覇したジュビロ磐田が2014年J2に降格してしまいました。

もう二度とそういうチームが出てはいけない、それが栄光の歴史を持つチームの責任でもあるという思いが強くあります。」ということだったのですが、7月6日付けの原田大輔氏のコラムは、こう指摘しています。少し長くなりますが引用します。

「そもそも広島は、育成型クラブだった。森﨑和幸がその象徴であるように、かつてはユースから昇格した選手たちがトップチームに多く名を連ねていた。

 ところが、2012年にクラブ史上初のJ1優勝を成し遂げたことで状況は一変する。そのサッカーに見惚れた選手たちが広島でプレーしたいと集まるようにもなったし、実際J1連覇を成し遂げるほどの実力がある選手たちが揃ってもいた。そうしたなかでも、森保監督は一時期、世代交代を図ろうとした。その起用はかなり強引にすら映ったが、それは森保監督がクラブの未来を見据えていたからに他ならない。

もちろん、若手選手たちが主力を脅かすほどの結果を示せなかったという背景もある。だが、FW浅野拓磨(シュツットガルト)の海外移籍はいい意味での誤算だったとはいえ、MF川辺駿(ジュビロ磐田)、MF野津田岳人(清水エスパルス)、MF宮原和也(名古屋グランパス)といった次世代を担うはずだった選手たちを、こぞって安易に期限付き移籍させる事態に陥っている。

本来ならば、佐藤寿人や森﨑浩司がいなくなった今季、その彼らが主力を担っていたはずである。クラブがそうした土壌を作れず、指揮官が描いていたビジョンは大きく狂ったと言えるだろう。

3度目のJ1優勝を達成した2015年はFWドウグラス(アル・アイン)が21得点を挙げ、昨季はFWピーター・ウタカ(FC東京)が19得点を挙げて攻撃を牽引したように、コンビネーションサッカーから個の力に頼ったサッカーへと徐々にシフトしていったのも、そのためであろう。J1初優勝を飾った2012年から考えれば、毎年主力を引き抜かれ、上積みどころか、新たにチームを作り直さなければならないなかで、森保監督は3度のタイトルを獲得したのである。

 言い換えれば、クラブは本来、哲学としていたビジョンを失いつつあるのではないだろうか。それは今季、先発に名を連ねているメンバーを見れば明らかである。結果的に森保監督が責任を取る形で退くことになったが、この結果を、この現状を、クラブはどう受け止めるのか。」

ここまでが引用部分です。

「あぁ、広島よ、お前もか」と言いたくなります。つまり昨年の名古屋、2012年のガンバ大阪と同じではないか、と。

いや、同じどころか数段深刻かも知れません。なぜなら、誰もがクラブと一心同体の存在と考えていた森保監督にしてさえも、ビジョンを共有できないクラブに変質してしまったのであれば、あと誰が立て直せるでしょうか?

暫定的に指揮を執ることとなった横内昭展ヘッドコーチに何か処方箋があればですが、どうなのでしょう。

冒頭書きましたように、まだ前半戦を終えたばかりで、立て直しが十分利く段階ですが、クラブが右往左往してしまうようだと、あっという間に時間が経ってしまいます。

ただ、私はあきらめました。さる4月6日付けの書き込み「広島は降格などしない! そう信じて見守ります。」は取り下げます。なぜなら信じて見守るのは森保監督が続けてこその広島だったからです。

今回の森保監督の辞任は「プロは結果がすべての世界」という責任論からの辞任ですが、同時に広島との決別でもあります。途中で投げ出してしまった広島には戻れないわけで「もう戻らない」覚悟の上での辞任です。

このような形でクラブは、いたずらに功労者を失ってしまうのです。不幸なことです。私にとっての今シーズンの広島は「ジ・エンド」となります。辛うじてJ1残留を決めるのかJ2降格か、シーズンを終えても触れることはないと思います。

残念なことです。


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