いつものランチハウスで昼休みに読んでいる。
5月5日付けの内容は、近未来『SF』である。
と、言うのは裁判員制度が始まった来年が舞台であるから。
くず(九頭)は、裁判員制度がとんでもない出来損ないの制度だと考えているようであるが、パラリーガル(弁護士を補佐する同僚)の女性は、この制度の長所を語る。
一応、一方的ではなくバランスをとった“演出”を行っている。
裁判員制度が対象とするのは、殺人や放火・強盗傷害などの重大事犯であり、このままでは「死刑」を宣告することもあり得ることを紹介し、職業裁判官なら自ら選んだ仕事ゆえに「死刑宣告する」責任があるが、抽選で選ばれた一般人にそのような責任を負わせて良いのかとも問うている。
その部分をメモしてきたので引用すると。
(市民の良識で判断するというが、裁判員制度の対象となるのは)「殺人とか放火とか強盗とか重罪事件ばっかだぞ。時には死刑にしなきゃならないこともあるぞ、寝覚め悪いぞ~~。
(裁判について)しゃべると6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金だぞ。
なんでクジで選ばれてそんな苦役を課されなきゃいけねえんだよ!
そんなタイヘンなことは裁判官にやらせとけばいいんだ。
そのために、裁判官は身分を保証されて高い給料をもらってんだろうが!
今回のマンガでは、裁判員に指名された人々の困惑と迷惑を描いてもいる。
あるリストラ対象の社員は、有給休暇も取れないのに、裁判員で何日も会社を空けたら首になると裁判所に申し立てるが、裁判所は「大丈夫です。裁判員になったことで不利な扱いをしてはならないと法律で決まっています」と言う。そこで、その会社員は独り言で「有給休暇だって法律で決まっているのに自由に取れないじゃないか」とボヤキ、法律で保護されるはずが無いと思っている。
そこのところも短く引用すると
(裁判員に選ばれたことで仕事に来れないなどの事情で)「雇用者が不利益を課する事は一切禁止されています」というが「そりゃ法律ではそう決めているかも知れないけど・・・有給休暇だって、法律では取っていいんだろ? ・・・
他にも、確かにそうだろうというエピソードを散りばめ、裁判員制度の問題点を暴いてゆく。
くずが弁護を担当し、その会社員も参加する裁判では、裁判所が三日間で結論を導き出すことにしたのだが、くずは裁判の延期を申し出る。そうすると、裁判員の日程が限られているので、延期は無理だと裁判官が主張する。
くずは、
と叫ぶ。裁判員の負担を軽くするために、裁判が粗雑になってしまったら本末転倒ではないですかっ!
今回はそこで終わり、続きは次号である。
このマンガは、裁判員制度の問題点をズバリ突いていて且つ解り易い。
*******************************************
【今日も御覧頂きありがとうございます。
このブログを応援して頂ける方ははクリックを!】
*******************************************
「被害者参加」で模擬裁判 最高裁がモデルを作成(共同通信) - goo ニュース