今日は、中川昭一氏の死についての海外反応を紹介するgooニュース加藤祐子さんの記事の御紹介です。
以下、引用します。
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中川元財務相の急死で、英語メディアははっきりと…――JAPANなニュース(gooニュース・JAPANなニュース) - goo ニュース
gooニュース・JAPANなニュース (加藤祐子)
2009年10月7日(水)10:00
○中川昭一氏の急死は英米でも
Japan's former finance minister was found dead (日本の元財務大臣が、死んでいる状態で発見された)。中川元財務相の急死を受けて、英語メディアもこぞってこれを報じました。悲しいかな、今年2月ローマでの先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の記者会見で、英語メディアにも強烈な印象を残してしまった方だけに、その訃報の扱いは大きかったと思います。
これを書いている6日夜現在、警察発表や複数報道を通じて明らかになっているのは、(1) 循環器系の異常があった可能性が高い (2) うつぶせに倒れていたベッドに嘔吐物があった (3) 体内からアルコール成分が検出された (4) 不眠のため通院しており、睡眠薬と見られる錠剤が室内の複数箇所から見つかった (5) 今年2月、G7の記者会見でいわゆる「もうろう会見」をしている——。
中川氏ご本人、そしてご遺族には本当にお気の毒です。その無念や悲しみを慮ると、亡くなった人について筆が鈍りがちになる気持ちも分かります。ただ、上記の(1)~(5)を足し合わせて、いわく言いがたい思いを抱くのは、私がロック好きで、特に60年代や70年代のロックが好きだから——だけではないと思うのです。
○英米メディアははっきりと
何がしかの「substance abuse(物質濫用)」でロックスターやロックバンドのマネージャーや俳優やタレントやスーパースターなどの著名人が次々と早死にしていくのをずっと目にしてきた欧米マスコミは、中川氏の急死についてすでにひとつの判断をしています。そしてそれは公務にも影響したことだからと、はっきり書いています。
「もうろう会見」の直後にすぐさま「風邪薬? ワインの飲み過ぎでは?」と辛辣に書いていた英フィナンシャル・タイムズのグウェン・ロビンソン特派員は4日に短く「家族は(中川氏が)睡眠薬を服用していると話しているが、警察は事件性の疑いはなく、自殺の可能性も少ないと発表している」と書いています。
英テレグラフ紙は「日本の元大臣・中川昭一氏、死亡しているところを発見される」という見出しで、「もうろう会見」と8月の落選に触れ、さらに父・中川一郎氏の自殺に触れ、そして「飲酒癖の噂が、少しずつ信憑性を増していった」と前置きして、「2000年には選挙で勝った後、線がきちんと書けず、ダルマの目を書き入れることができなかった」「2006年にテレビ中継された記者会見でも、公用車から降り立った中川氏は転びそうになり、そしてふらつきながら歩いていた」「昨年10月には、早朝の記者会見に15分遅刻した」と列挙。
英インディペンデント紙の記事見出しはもっと辛辣で、「恥をかいた日本の元大臣、死亡状態で発見」と。前文でもいきなり、もうろう会見のせいで「世界中で馬鹿にされた」と。そして「自民党のベテラン政治家が、気持ちが落ち込みがちだったことや、睡眠薬を服用していたことも知られているが、警察は、自殺は『考えにくい』としている」と。そしてリーマンショック以後、日本が経済危機に直面する中で財務相となった中川氏は「彼のそれまでの不安定な行状の過去を知る人間はほとんど誰も驚かなかったが、重責の下で崩れ落ちてしまったのだ」と。
そしてインディペンデント紙の見出しが「shamed(恥をかいた)」ならば、フランスのAFP通信の見出しは「disgraced(面目を失った、不祥事を起こした、赤恥をかいた)」。「面目を失った元財務相、死亡しているところを発見」と。
米ニューヨーク・タイムズ紙も、「中川氏がアルコールと格闘していることは広く知られていた。飲む量を減らすと何度も公に約束を繰り返していたが、最終的にアルコールで失墜した」「中川氏の飲酒癖は長いこと、親しい身内の間だけが知っていたことだったが、ここ数年はアルコールの影響下にありながら公の場に姿を現すことが多く、その問題は日に日にあらわになっていった」と。
米フォーブス誌のティム・ケリー特派員もはっきりと、中川氏が「最終的にアルコールとの戦いに敗れたのは、ますます確実だろう。中川氏の酒好きは日本の政界トップの間では周知の事実だったし、社交上の礼儀として飲酒は不可欠とされる日本では、中川氏の酒好きは受け入れられていた。ローマの(もうろう会見)体たらくのせいで、彼の酒癖をもう隠せなくなっただけのことだ」と。
(加藤祐子)