今日は、河北新報が掲げていた立派な社説を丸ごと引用せさて頂きます。
その通りだと思います。
フクシマから放出された放射能は既に地球を何周もしています。
原発は廃止しかありません。
このところ思うのは、【このフクシマ原発事故】は、人類滅亡への道を
大きく一歩踏み出したものではないか?との不安感です。
人類だけではなく、殆どの生物が滅亡してゆく地球破滅への道では?
次の世代、次の次の世代…に、今回の放射性物質による遺伝子異常が
濃縮して引き継がれるのではないかと心配です。
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さて、その【河北新報の社説】です。
津波軽視の東電/不可欠な対策怠り事故招く
河北新報 - 2011年12月02日金曜日
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津波軽視の東電/不可欠な対策怠り事故招く
河北新報 - 2011年12月02日金曜日
なぜ津波対策を全く講じなかったのか。応急措置だけでも取っていれば、深刻な事故は防げたのではないか。そんな思いが強まるばかりだ。
福島第1原発事故の直接の原因となった巨大津波。東京電力は「想定外」の規模だったと今も強調する。だが、この釈明は今度ばかりは通用するまい。
10メートルを超す津波が押し寄せる可能性を示す評価結果を得ながら、原発設備管理の中核部門が「現実にはあり得ない」と評価を軽視し、事実上放置していたことが分かった。
建屋や重要機器への浸水を防ぐなど不可欠な対策を取る時間は十分あったのに、これを怠った。原発と向き合う緊張感はみじんもない。自ら事故を招いたと言われても仕方ないだろう。
東電の責任は限りなく重い。安全性をないがしろにする企業体質が背景にあったことは否定できまい。政府の事故・調査検証委員会には、事の真相を徹底的に究明してもらいたい。
このほどまとまった東電の社内調査委員会の中間報告書では、津波が主要な建屋に流れ込み、機器類が機能を喪失したことが事故の原因としている。
教訓として、建屋や重要機器の浸水防止などを柱とした今後の対応方針を示した。そんな対策さえ取られていなかったのかと、驚きを禁じ得ない。
東電は2008年春、政府の地震調査研究推進本部の見解をもとに、明治三陸地震と同規模の地震が福島沖で起きたと仮定して試算。従来の想定水位5.7メートルを大きく上回る、最大水位10.2メートル、浸水高は15.7メートルに上る津波の可能性があるとの結果を得ていた。
しかし、設備を主管する原子力設備管理部は「そのような津波は来るはずがない」と主張。社の上層部も、深刻に受け止める必要はないと判断した。
試算結果が経済産業省原子力安全・保安院に報告されたのは、3年近く後のことし3月7日。震災直前だった。保安院は「早急に対策が必要」と指導、設備面の対応を求めたという。
こうしたいきさつがあるにもかかわらず、東電は中間報告書で、津波対策について「最新知見を設計に反映させていた」「国と一体となって整備してきた」とまで言い切った。
根拠の乏しい言い訳にすぎず、なぜ津波対策を取らなかったかとの疑問には納得のいく説明がない。真剣に調査に取り組んだのかさえ疑わせる内容だ。
試算結果を黙殺したことに関しては、「きちんと受け止めていれば、建屋や重要機器の水密性強化や、津波への手順書作りなどもできたはずだ」などの声が社内からも上がっている。
巨大津波に襲われる可能性は、08年の試算だけでなく、06年の確率論的安全評価でも指摘されていた。これらをすべて握りつぶしてきた東電の企業体質は、常識では理解できない。
東電に原発を手掛ける資格がなかったことだけは間違いないだろう。他の事業者が同じ過ちを犯さないためにも、政府は事故に至った原因を、根底から解き明かさねばならない。
河北新報・社説 2011年12月02日金曜日
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