ようやく当たり前の指摘をする新聞が顕れた!
【毎日】社説:大飯原発の断層 運転止めて調査が筋だ
大飯原発に活断層が走っているのではないか? との疑惑に関して
原子力規制委員会(『新』原子力ムラ)が、現地視察したが意見が統一できず
追加調査を関西電力に求めた処、関西電力は調査結果が解るまでは半年位は
掛かるとして、来年4月頃まで結果報告を先送りした。
「活断層」であることが明瞭となるまでは原発の停止を求めないと云う
原子力規制員会の無責任な態度に関西電力が乗じたものである。
関西電力は、追加調査結果の提出を延々と引き伸ばすことで、いつまでも
大飯原発の稼働を続けられる訳である。
一般社会の常識では、完全に安全であることが確かめられていない以上
「停止すべきである」となるのが当たり前である。
処が、殆どのマスメディアは、原子力規制委員会の方針は報道したが、
それが社会常識や科学的な安全性の考え方からすれば「オカシイだろう」とは
言わなかった。
ネット上では、多くの人々が、そのオカシサを指摘していたにも関わらず。
全く、マスメディアの立場は今も「原子力ムラ」の一員であった。
そのような中で、遅ればせながらも毎日新聞が、昨日の社説でこの問題を
ようやく指摘した。
その一部を引用すると・・・
原子力規制委員会は、関電に追加調査を指示し、その結果を踏まえて稼働の是非を判断する方針だが追加調査を進めるとしても運転を止めてから行うのが筋だろう。規制委は稼働停止を関電に要請すべきだ。
最優先されなければならないのが、国民の安全だ。規制委は、「グレー」判定にとどまる原発に対しても、稼働停止や廃炉を求めていくべきである。
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社説:大飯原発の断層 運転止めて調査が筋だ
毎日新聞【社説】 - 2012年11月25日(日)02時30分
敷地内に活断層はあるのか、ないのか。白黒の決着がつかないまま、関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の稼働が続いている。
原子力規制委員会は、関電に追加調査を指示し、その結果を踏まえて稼働の是非を判断する方針だが、活断層が動くことがあれば重大な事故につながりかねない。追加調査を進めるとしても、運転を止めてから行うのが筋だろう。 規制委は稼働停止を関電に要請すべきだ。
島崎邦彦・委員長代理と関係学会から推薦された専門家4人で作る規制委の調査団は今月上旬、現地調査を行い、2度の評価会合を開いた。
現地調査では、敷地北端の調査溝(トレンチ)から地層のずれが見つかった。関電は地滑りが原因だと主張した。調査団も、活断層なのか地滑りなのかで意見が分かれたが、活断層の可能性を否定する専門家はいなかった。現行の原発耐震設計審査指針が「活断層」とする「12万〜13万年前以降」に動いた点については意見が一致した。現時点では「ずれ」が活断層である疑いは否定できないことになる。
だが、規制委の田中俊一委員長は「何の根拠もなしにこういったものを簡単に判断できるほど世の中は甘くはない」と語り、全国で唯一稼働中の大飯原発の停止を、直ちに求めることを否定した。
調査前に田中委員長は「濃いグレーの場合もそれなりの判断をする」と話していたが、どの段階から濃いグレーになるのかもはっきりしない。規制委との意見交換会に出席した有識者から、停止を求める声が出たのは当然だ。
そもそも大飯原発3、4号機は、政府が暫定的にまとめた安全基準に従って7月に再稼働された。事故時の対策拠点となる免震棟建設など時間がかかる対策は後回しで、地域防災計画の見直しもできていない。活断層の現地調査も、本来なら再稼働前に実施すべきだった。
東日本大震災をきっかけとした原発周辺の断層再評価作業の過程で、活断層が見逃されていた可能性のある原発が相次いで浮上している。規制委は福井県の日本原子力発電敦賀原発など5施設も現地調査する。見逃しの背景に、電力会社と規制当局のもたれ合いがなかったかも、あわせて検証を進める必要がある。
島崎委員長代理は大飯原発の追加調査について「データがきちんとそろえば一致した結論に至る」と言うが、他の原発の調査を含め、活断層の存在が否定できないケースも出て来るはずだ。その際に、最優先されなければならないのが、国民の安全だ。規制委は、「グレー」判定にとどまる原発に対しても、稼働停止や廃炉を求めていくべきである。
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