パナマ文書の公表
侘助 今日のニュースは何といっても、パナマ文書の公表かな。
呑助 パナマ文書とは何ですか。
侘助 パナマの法律事務所「Mossack Fonseca(モサック・フォンセカ)」の過去40年にわたる業務内容に関するもので、国際調査報道ジャーナリスト連合がドイツの新聞「Süddeutsche Zeitung (南ドイツ新聞)」を通じて入手したものをパナマ文書というようだ。
呑助 パナマ文書の公表がなぜ世界的なニュースになるんですかね。
侘助 それは今日のBBCで放送されていた。中国の習近平国家主席の親族、側近にタックスヘイブンが見つかったと放送していた。
呑助 タックスヘイブンとは何ですか。
侘助 タックスとは税金の事だ。ヘイブンとは「港」と言う意味だが、その「港」とは船が緊急時に避難する港というような意味合いだった。だから避難所とか、安息所、シェルターというような意味を持つようになった。タックスヘイブンとは税金の避難所、税金を逃れることができる所、本来なら、税金をまともに納めるべきなのに法律に違反しないように合法的に税金を逃れるためにペーパーカンパニーを無税の国に設立したり、そのような国の銀行に預金したりすることをタックスヘイブンというようだ。
呑助 あー、パナマという中央アメリカの国は税金の避難所だったんですね。
侘助 そうなんだろうね。モサック・フォンセカというパナマの法律事務所は過去40年間にわたって、全世界の富豪がパナマにお金を集める法律的な手立てをする仕事をしてきたんだろうね。南ドイツ新聞が入手した情報に国際調査報道ジャーナリスト連合がアクセクし、世界に公表したようだ。ロシアのウラジーミル・プーチンの側近者にも税金を逃れている人物がいると公表されている。その他にもアイスランドのシグムンドゥル・グンロイグソン首相の妻などだ。BBCのニュースでは、グンロイグソン首相は記者からの質問に国民の利益よりも自分の家族の利益を考えたことはないと答えていた。
呑助 へえー、中国やロシアにも悪いことをする人はいるんですね。
侘助 、中国やロシア、アイスランドという国は左派政権の国々であり、欧米諸国と歩調を合わせないと毛嫌いされている。それらの国に打撃を与えるためのアメリカの陰謀だとロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官述べている。
呑助 中国人にもロシア人にもアメリカ人にもEU諸国の富豪たちにも狡く立ち回って豊かな生活をしようとしている人々はいるのじゃないでしようかね。
侘助 私もそう思うね。これをきっかけに日本人の大富豪にも狡い人は必ずいるに違いないから、調べてもらいたいものだ。
呑助 本当ですね。何年か前、アメリカのGEでしたっけ、法人税を一ドルも払わなかった年がありましたよね。
侘助 そうだよね。税金を払わない巨大企業という本を読んだことがあるけれどもね。巨大企業にも、お金持ちの方々にも社会的責任として十分な税金を支払ってもらいたいと思うね。
呑助 税金を払わないで、慈善事業をするというのはまずいですよね。
侘助 そうだよね。慈善事業が好きな企業経営者はいるよね。こんな話を聞いたことがあるよ。千葉県にある小さな市に一つだけ目立つ大きな会社がある。その会社は私立小中学校と市内にある県立高校、県立支援学校に図書購入資金を寄付する。一校、50万円の寄付金をいただくために各学校の校長たちは整列し、意義を正す。その会社の社長から有難いお言葉をもらい、恭しく社長の前に進み出てお金をいただく。このようなことを毎年しているらしい。しかし毎年、どの学校も同じようにその寄付金がもらえるわけではないようなのだ。