メリノの口笛 2016-08-26 23:50:14 | Weblog メリノの口笛 ((明るい花が降っていた かなしみなどはありやしない 明るい雨だ 楽しい唄だ 僕は 眺めていよう 誰もいない 雨のなかには 僕だけだ たったひとりで待っている おまえが ここに来るまで <後略> 『立原道造全集3巻』より
我が詩神 2016-08-26 23:02:38 | Weblog 立原道造…… 立原! 太陽系をサーチライトのごとく 貫通していった 光 光よ… 広葉樹の紅く染まる 季節に 太陽を丸ごと胃袋で消化した 輝く 詩魂 永遠の立原 君の夭折の意味を問うのは止めだ 完璧な詩法をゆるぎなく完成させた 若き英雄 そして我が神
『立原道造詩集』より 2016-08-26 22:25:59 | Weblog 日記 季節のなかで 太陽が 僕を染めかえる ちょうど健康そうに見えるまで ……雨の日 埃だらけの本から 僕は言葉をさがし出すーー 黒つぐみ 紫陽花 墜落 ダイヤの王女…… (僕は僕の言葉を見つけない) 夜が下手にうたってきかせた 眠らないと 僕はいつも 夜汽車に乗っていると思いだす (立原道造)
『李白詩選』より 2016-08-26 16:30:40 | Weblog 白鷺。 白鷺が、秋の水辺に舞いおりてくる。 一羽だけ飛ぶ姿は、まるで霜が降ってくるようだ。 心おだやかなのか、ひとまずは立ち去ろうとせず、 中洲のあたりに、スックと立っている。 『李白詩選』岩波文庫 松浦友久編訳
南方共栄圏 2016-08-26 16:00:35 | Weblog 燕とアスファルト 南方共栄圏から海を越えて燕が渡って来る。 < 中略> 古いこの説話に、錫・護謨・石油・ボーキサイトなど 高度国防国家の建設に必須な南方資源の輸送路を警護 する重大な任務を新しく課したのだ。 燕よ、心して汝の任務を果たせ。 そして新しき時代の伝説を創造せよ。