Kite.comの花を探して毎日ブラ散歩!

今日もカメラ片手に、日常の中の非日常を探して彷徨ってます。猫の額でも、ほんの少しですが季節の山野草と戯れています。

野仏の御座します小径 ~狭山・天岑寺でのひととき~

2021年12月24日 14時30分55秒 | みんなの花図鑑
  📷2021年12月23日:時節柄、黄色の花を見ると温もりを感じる
 (クリックすると大きな画像が表示される。
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 暖か色に染まった菜の花畑(?)を左に見て、菩提寺である天岑寺を詣でてみた。
 画像の左上、かなたにわずかに見える道路が県道126号線だ。
 そう、天岑寺はその道路沿いにある。
 だが、一歩裏に入ると、この辺り、まだまだ畑地が広がっている。
 新宿から電車で1時間ほどだが、それでも狭山はいまだまだら模様に緑を愛でることができる地のようだ。

 この畑地の小道を辿ると、「通霄関(つうしょうかん)」と印された扁額が掛かる惣門の脇に出る。

「霄」とは、音では「ショウ」、訓では「みぞれ・そら」と読み、「そら、大空、天空、みぞれ」などの意味を持つ漢字とされている。
 したがって、「通霄関」とは、天に通じる門を意味するのだとか。

 僕はもう、数知れぬほど天空で遊んでいることとなる。



  📷2021年12月23日:この惣門は、天へと通じているらしい

 総門をくぐってすぐ右側にロウバイが植えられている。
 咲くには早いが、ころんとしたつぼみが見る人の目を和ませる。

  📷2021年12月23日:ロウバイにはまだ咲こうという気配は見られない

 ついと上方に目を移すと、モクゲンジの実が、真っ青な空にモビールの如き形象を描き出している。

  📷2021年12月23日:モクゲンジは絶妙な均衡を一に見せつけ空に舞う

 このモクゲンジ(木欒子)、ムクロジ科モクゲンジ属の落葉広葉高木で、栴檀のような葉を持ち、その種子が数珠に使用されることなどからセンダンバノボダイジュ(栴檀葉の菩提樹)とも呼ばれているようだ。
 今回は時機を逸して見ることが出来なかったが、境内にはボダイジュ(菩提樹)の木も植えられている。
 次の左側の画像が菩提樹の木の実だ。
 右側の画像は上述したモクゲンジだが、左手にちょこんと実が見える。
 う~んっ、似て非なるもの。

📷2017/11/25
菩提樹の実、どこから出ているかわかる?
📷2017/11/25
左上にモクゲンジの実が見えている

 この菩提樹は、惣門を入って正面に鎮座する本殿の右側に植えられている。
 おやっ、その本殿の前に、参拝時に名前を記述するために記帳台があるのだが、そこに見慣れぬ物体が。
 これっ、バナナだよね。そんなバナナ・・・!?

📷2021年12月23日
木造の釈迦如来坐像が御座します本殿
📷2021年12月23日
なぜ、ここに? そんなバナナ!?

 この大龍山天岑寺は曹洞宗の寺院である。徳川家康の関東入国に伴い、田中、峯、沢地区を知行した旗本小笠原太郎左衛門安勝が父・小笠原摂津守安元の菩提を弔うために文禄3年(1594年)に開基し、道元禅師から十七世の天海盛呑が開山したといわれ、寺号は安元の法名、天岑院殿紹恩居士から天岑寺と命名されたと伝えられている。

 ここには、僕だけがそう呼んでいる“竹林の小道”ある。なんと、静謐な空間であろう。幾体もの野仏が、小道の片側に鎮座していらっしゃる。
 おい、おい、ここ狭山かよ~。ちょっと異空間だよね。
 まさかの京か、鎌倉かという雰囲気に、しばし己が身を置いてみる。
 いいよねぇ~。不思議なトリップ感覚、何とも言えない瞬間がここにはあった。

📷2021年12月23日
竹林の小径には野仏様がおわします
📷2017年11月13日
あの光の向こうには・・・
コメント (4)
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