昨日までの陽気とは打って変わって気温は10度を下回り、目に捉えることができぬほどの細雨が断続的に地表を濡らしている。
音もなく降る雨は、潤い溢れる慈しみの滴となって萌え出た草々の葉に留まっている。
二年草とされるトウゴクサバノオ(東国鯖の尾)も、昨年芽生えた葉を絶やすことなく年を越し、葉のいたるところにきらりと輝く滴を受け止めていた。
茎や葉が地表部にせり出して来て、ようよう咲く気になったらしい地植えのフクジュソウも、たくさんの滴を纏わされてちょっと迷惑顔。
昨日の陽気にほどけ始めたクリスマスローズだが、急降下した気温に臆するかと思えば、ほんの少しだけれども開花が進捗したようだ。
昨年花後に地植えにしたパテンス(カザグルマ)八重系 ユキオコシにも、冬芽が解け、葉がちらほらと萌してきたようだ。
あの頃は、新聞屋が拡販のために配布する拡材がいろいろと届けられたものだ。六か月ごとの契約更新の時には、24本入りの缶ピール1ケース、ドーンと置いていくのさえ珍しいことではなかった。
A新聞では、球根をよく置いて行ったものである。その球根がいまでも猫の額の各所で息づいている。このラッパスイセンも、花を付けたり、付けなかったりはするが、時機を違えず必ず芽を出してくれている。さて、今年は花を付けてくれるのだろうか。
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