今日(10/18)も、いつものクリニック周辺をせっせと歩く。
そう、家人の診療時間中はフリーとなるので、この日は、入間川河畔を一所懸命歩く。
僕まで足弱になってしまったら、炊事・洗濯・掃除など、誰がやるんだとばかりに自分に言い聞かせ、すき間時間を見つけはてせっせせっせと歩く。
いつもの稲荷山公園北斜面はR16号を挟んで東側に位置し、その西側を入間川が寄り添うように流れている。
浄水場の辺りから土手に出て、田島屋堰の辺りから広瀬橋方面へとブラ散歩し、クリニックに戻ろうというもの。
そう、そう、すぐ近くには、清水冠者義高を祭神として祀った清水八幡宮がある。あの鎌倉殿で、歌舞伎俳優・市川染五郎が演じて話題となったことはまだ記憶に新しいところが、その源義高が追討使の一人、藤内光澄(とうない みつずみ)によって討たれた地が入間川八丁の渡し付近とされる。創建された当時はかなり大きな神域があったそうだが、以後の大洪水にて流失後現在の地に再建されたという。
土手に上がると、アレチウリ(荒れ地瓜:ウリ科アレチウリ属の一年草)の大繁殖が眼前に広がる。久しぶりに撮ってみようかとしゃがみ込み、ファインダー越しに雄花を捉える。
おやっ、カトンボかな? いや、Google Lensに問うと、「イトカメムシ」だという。こんな細長いカメムシがいようとは、夢にも思わなかったよ。神の悪戯か?
📷2022年10月18日:明治時代に資産家の田島菊次郎が造ったとされる田島屋堰。
📷2022年10月18日:hanatyan、今度は大丈夫だと思います。桃色のママコノシリヌグイですね。棘もありました。
📷2022年10月18日:羽を痛めたベニシジミが体を厭うように羽を休めていた。
田島屋堰の辺りでいく枚か撮る。ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い:タデ科イヌタデ属の一年草)は触るだに痛々しそうである。自然界には不要なものなどないとは言うが、おのが身を護るという自衛を主眼とした変容なのかな?
ただ一頭のベニシジミ、羽を痛めた蝶の末路とはどのようなものか、想像するだに哀れをさそう。
📷2022年10月18日:シャクチリソバが川風に揺蕩う。
📷2022年10月18日:蔓延るよね、このカナムグラも。
水辺にシャクチリソバ(赤地利蕎麦:タデ科ソバ属の多年草)は付き物なのか? とにかく、辺り一面このソバが席巻している。
ホップの近縁種とされるカナムグラ(鉄葎:アサ科カラハナソウ属の一年草)も、土手には付き物のようだ。
📷2022年10月18日:ミゾソバとの出会いは、いつも水辺のそばだった。
📷2022年10月18日:つぼみの頭頂部、うっすらと桃色に染める。恥ずかしがり屋なのかしらん。
📷2022年10月18日:いわゆる爪覆輪の色が桃色ってことのようだ。
今年も、ミゾソバらしき個体には会っている。だけど、しみじみとと面と向かって語り合ったのは初めてだった。
何を考え、どんな風景を見ていたのか? 共通のプロトコルを持ち合わせていなかったので、その点に関しては謎である。
しかし、この河畔の景色を共に見ていたことだけは確かだ。
田島屋堰辺りは川幅一杯に満々と水を湛え、静かに魚道へと水を落としていく。魚にやさしい堰は、鳥たちにも優しい堰となっているようだ。この日はあまり見られなかったが、サギの仲間やカモの仲間、チドリやクイナの仲間まで数多くの水鳥を観察できる。
ミゾソバも、そんな豊かな自然の一齣をつぶさに観察していたことだろう。
📷2022年10月18日:川に身を乗り出すように咲いているミゾソバ。
📷2022年10月18日:ほら、爪の色が薄いでしょ。
桃色の濃いミゾソバを見たところからほんの少し上流、ここのミゾソバは桃色の度合いがかなり薄い。白花と言ってもいいほどだ。同じ個体から派生した種ではないのかね。
📷2022年10月18日:河原に取り付けられた遊歩道にもシャクチリソバが。
画像左側に広瀬橋が見えている。そう、赤い橋桁の橋だ。この辺りから一般道へ出る。
シャクチリソバが名残惜しそうに手を振っている。僕も手を振って再会を約しつつ入間川河畔を後にした。
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