📷2022年11月7日:猫の額のそこかしこで、タツナミソウがつぼみを付け始めている。
📷2022年11月7日:小春日和、長閑な日差しが降り注ぐ。春の日差しと間違っちゃったのかな?
秋の一日のことである。長閑な小春日和を春と勘違いしてしまったのかな? タツナミソウがつぼみを付け始めた。
猫の額でも、通りすがりの垣根の植え込みでも、この時期、そこかしこでこんな光景を目にするんだ。
一般的に、タツナミソウの花期は4月から6月頃とされる。春の花が秋に咲く。秋の花が春に咲く。こんなことなど、自然界ではさして珍しいことではない。桜だって、秋や冬に咲くんだから。
📷2022年11月7日:小さな、小さな白いつぼみがたくさん見えるんだけど・・・。
そんな猫の額のタツナミソウを見て思ったものである。なんだ、この白い、ちっちゃなつぼみのようなものは?
しげしげと眺めてみて、これが大きくなると色が乗り、フツーのつぼみとなるのか、なんてね。
では、葉の上にころんと転がっているそのちっちゃなつぼみ状のものは、大きくなれずに朽ちて落ちたモノ(つぼみ)なのか。
📷2021年11月7日:気にして観察してみると、この小さなやつ、けっこうたくさんあるんだね。
これって、つぼみ? それとも、閉鎖花ってやつかな? いつも参考にさせていただいている松江の花図鑑さんには、閉鎖花について以下のように綴られている。
「秋になると閉鎖花をつけ、花を開かず種子ができているようです。」
「花冠の一部もしくは全体が開かず、自家受粉してしまう現象」
閉鎖花っていうのは、自家受粉に特化した花のようだね。だが、こうやって観察してみても、どれがつぼみで、どれが閉鎖花なのかわからない。
でも、この周辺には、特徴的な皿状の果実がたくさん付いている。まだ瑞々しいようだから、これって、つい最近、閉鎖花からできたものなんじゃないかな。
この閉鎖花、いろいろな植物で見ることができるようだ。
📷2021年11月7日:身近な植物では、ホトケノザが挙げられる。
牧野富太郎博士によると、我が国で見られる閉鎖花は11科14属19種あるという。
春の野の花の一つであるホトケノザ、これも閉鎖花を育むことで知られている。
📷2015年10月20日:5mmもないイヌコハコベの花。
📷2015年10月20日:このなよなよとしたイヌコハコベにも、生き残るための仕組みがプログラミングされている。
ナデシコ科ハコベ属のイヌコハコベ、かつて、旧「みんなの花図鑑」に投稿して名前を教えて頂いた思い出の花だ。この花も閉鎖花を育むことで知られる。
そう、スミレの仲間、フタリシズカ、ミゾソバなど、身の回りでよく見かける花にも閉鎖花が見られる。
花たちにとって閉鎖花の仕組みとは、自然界で生き残るためにプログラミングされたメカニズムの一つなのであろう。
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