Kite.comの花を探して毎日ブラ散歩!

今日もカメラ片手に、日常の中の非日常を探して彷徨ってます。猫の額でも、ほんの少しですが季節の山野草と戯れています。

稲荷山公園北斜面で 秋の野の花を撮る

2022年09月28日 14時58分00秒 | みんなの花図鑑

   📷2022年9月27日:オオニシキソウである。それにしても、子房が目立つことよ。

 月に1、2度、稲荷山公園北斜面を訪れる。実は、すぐ近くのクリニックに家人がかかったり、自身が診察してもらうことがあるからだ。今日は二人が受診なのだが、僕は一科だけ、家人は三科なので、その診療中にクランケから花撮り人へと変身するわけだ。
 クリニックの駐車場を横目に、北斜面へと続く取り付け道路に入る。それほど広い道路ではない。南下すると、左手に斜面を見上げる格好となる。
 早速、オオニシキソウ(大錦草)が出迎えてくれる。トウダイグサ科トウダイグサ属の一年草で、ニシキソウ(錦草)、コニシキソウ(小錦草)、シマニシキソウ(島錦草)と似た仲間は多く、中でもオオニシキソウは直立する傾向があり、草丈も20〜40cmほどになるので特に目立つ。

   📷2022年9月27日:野菊の季節である。増えもせず、減りもせず、毎年ここで咲いている。

 野菊の季節である。それにつけても、この野菊の判別法が問題なのである。もう長いこと写真を撮っているが、どれがないやらとんと見当がつかない。
 これなども、葉の形状からノコンギクだと思うのだが、花のあり様からはヨメナのようにも思えてしまう。
 そう、判断に迷う時は、最強のネーミングである「野菊」として投稿してしまう。

   📷2022年9月27日:ノブドウである。かつて、正常な成熟果は白色となるという記述を読んだことがあるが、果たして?

 ノブドウは熟すと青や紫になる、そんなことはない。色鮮やかな実の変化は、虫えいによるとされる。
 Web空間を渉猟しているうちに、「続・樹の散歩道」というページにたどり着いた。

「ノブドウの果実の多様な色は虫えい故なのか? そもそも正常な果実とはどんな色なのか?」

 植物の写真を撮る方々にとって、とても気になるタイトルである。
 その中に、「11月下旬までの間の複数回、果実のサンプルを採取して果実の断面を確認した。・・・(中略)・・・虫えい果を確認することはできなかった。」とある。いままでの常識が根底から覆る。
 こちらのページでは、ノブドウを自らが採取して実を切断し、さまざまな角度から観察することによって、虫えいと色との関係を推理している。ノブドウの実の秘密に興味のある方は必見に値する、と思えるのだが・・・。

   📷2022年9月27日:見上げるとたわわに実を付けたアオハダと思える木が。

 7~8分歩くと、斜面の上にある住宅街へと続く階段が現れる。花を探していると、どうしても俯きながらのウォーキングとなる。道の両側を矯めつ眇めつしながら歩くわけだ。
 階段下部には、自転車などの二輪車が昇降できるように、階段横にループ状の小径が設えてある。もちろん、抜かりなく左右を眺めつつ登っていると、小さな赤い実がたくさん落ちていることに気づいた。上方を見上げると、アオハダがたわわに実を付けていた。葉とのコントラストがとても鮮やかで、一幅の絵を見るようであったよ。

   📷2022年9月27日:別名マルバウメモドキといわれる。

 このアオハダ、クマの好物らしい。隣り町の飯能市や日高市ではいく度となく目撃されているらしいが、当市では幸いにしてないようだ。安心してアオハダの実を鑑賞することができた。

   📷2022年9月27日:小さなモビールのようなガマズミの実。

 今春、花を確認した覚えがないのだが、ガマズミの実が色づいてきていた。あまり実りはよくないようで、ほんの少し申し訳程度に葉陰から顔をのぞかせていた。

   📷2022年9月27日:ガマズミの実にも虫がつくらしい。

 目を凝らすと、ちょっと変わった実を付けている枝があった。形も大きさも、普通のガマズミの実とは大違い、薄気味悪いほどなのだよ。
 実は、これも虫えいのせいだ。いつもの、松江の花図鑑さんの解説を引用しておこう。

「ガマズミミケフシ ガマズミミケフシタマバエの寄生によりできる。正常果の3〜4倍に肥大し、白〜黄白色の短毛におおわれる。」

 自助努力を強要するヒト属の社会と異なり、自然界は共助の精神で成り立っているようだ。

   📷2022年9月27日:おや、仲間はいないのかな? 一人佇むシラヤマギク。

 階段を上り切ると、北斜面の展望台に行き着く。広場を横切り北側にある階段を下りる。こちらは、元来ある斜面を利用してつづら折りの山道のような細工が施されている。いかほどでもない坂道なのだが、最近、上り下りにはちょっと苦労する。
 小さなアキノタムラソウなどが坂道を彩っている。斜面の奥を覗くとシラヤマギクが一本だけ、寂しげに揺れていた。

   📷2022年9月27日:昨日投稿したヤマジノホトトギスが、この坂道に息づいていた。

   📷2022年9月27日:降り口に近いところにも、もう一本。

 昨年も、同じようなところで遭遇している。そして、多くもならず、減ることもない状態で細々とここに息づいている。
 おやっ、メールだ。家人の診察が終わったらしい。今日も、この斜面でいくつもの出会いがあった。掛け替えのないひと時であった。
 あ~っ、それにしても、もう少し満足な写真が撮れたらいいのに・・・。



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