いつもの買い物がてらのブラ散歩である。さて、わが町に晩秋の兆しを見ることができるのであろうか。
歩き始めて10分ほど、8号公園の向かい側にススキがそよぐ。画面右側に捉えたのはセイタカアワダチソウだ。手の届く秋、といえば聞こえはいいが、何の変哲もない路傍の秋でもある。
S台中央公園の南側のイチョウ並木、この部分だけ、他に先駆けて黄葉している。往来する人々も、黄葉したイチョウを眺めしばし頬を緩める。
だけど、他に先駆けて黄葉するって、誰よりも先に落葉するってこと!? そう思うと、ちょっと複雑な心境。
南側の誘導路からS台中央公園に入る。ここの一角に咲くセンブリを数年間定点観測してきた。
さて、今年はどうであろうか?
山にはどんぐりが不作なのだという。だから熊も、食餌を求め里へと下りてくるのだとか。
公園のどんぐりは平年並みのようである。まさかここまで熊も下りては来まい。
だけどね、埼玉県警によると、30日午後4時45分ごろ、隣町の入間市仏子にクマが出没したという。直線距離にして8㎞ほどだ。安心はできない。
おや、今年は出ないのかな? そう思ったのだが、葉陰で一輪咲いていた。まだ、いくつかのつぼみが見えるが、株はそう大きくはなさそうである。でも、今年も会えたね。
毎年、この場所にたった一株だけ顔を見せる。ここが公園となる以前からここに住まわっていたのだろうか。
📸2016年11月6日:初めての遭遇! 目を疑ったよ。
( 画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰)📸2016年11月6日:たくさんの花に驚いたものである。
(画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰)
📸2021年11月5日:株は大きかったりちいさかったり。
( 画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰)📸2022年11月4日:決まって11月上旬の出会い。
(画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰)
それと意識して花を撮り始めたのは、2015年からだと思う。この年5月、「みんなの花図鑑」に初投稿した。
この公園のセンブリだが、一番古いものが2016年11月のモノでった。その後、アーカイブをひっくり返してみたが、2021年、2022年のモノが見つかった。多分、その間も撮っていたのだろうが、何度かHDDのクラッシュに見舞われたので、その折りに消滅してしまったか。
ともあれ、今年も出会うことができた公園のセンブリだが、年に一度だけの逢瀬、いつまで続けられるのだろう。
今年も公園のセンブリに会えたことでほっと胸をなでおろして公園を後にし、買い物も済ませ帰途に就く。
途次、通りすがりのお宅のお庭や、路傍やらでいくつかの花を撮る。
イタリアンアスターやらクジャクアスター、ユウゼンギクやらノコンギク、とかくキクの仲間は面倒だ。同定できないものは、野菊やら宿根アスターの仲間などと言ってお茶を濁す。今日のブラ散歩はススキで幕を開け、キクで幕を閉じたという訳である。
所沢・中富の神明社、そろそろリンドウが咲いていまいかと、訪れてみることに。
もちろん、隣り合う多聞院の今もちょっと探索。多聞院の駐車場、早速出迎えてくれたのが、まだ熟しきれない(渋?)柿。
時期ともなれば、いくつか並んだ甕にハスの花が咲き誇る。夏日が続くとは言え11月、さすがにハスの姿はなく、ホテイアオイがぷかぷかと浮かんでいた。
いくつか花は残っていたが、一般的な花期からいうと末期になる。ホテイアオイの花がつぶやく。「もう撮らないで!」と。ただひと花、往時を偲ばせる花を見つけて隠し撮り 藁
なぜか、UFOが編隊飛行。
ナス科トウガラシ(カプシクム)属のピーマンだそうだから、当然、食用となる。だが、まだ、味は知らない。
「冬になって初めて囲炉裏(いろり)または茶事の炉を開いて用いること。茶の湯では、10月の終わりから11月初めにかけて行う。また、その行事。《季 冬》「—や仏間に隣る四畳半/漱石」⇔炉塞(ろふさ)ぎ。」(by デジタル大辞泉)
その行事を冠した花がこのツバキ、「炉開き」である。そう、新潟の栃尾という地で人知れず咲いていたのが発見されたのだとか。自然交配雑種なのである。
春ともなるとクマガイソウが咲き乱れるエリアで、この時期、ひっそりと咲いている。可憐な花である。
本堂で参拝し、目の高さを20度ほど上げて神明社の方向を見た。
赤い実が目を射た。たくさんの実に目を奪われる。残念だが、名前は知らない。Googleレンズをあててみても見当外ればかりのようだ。いや、なかに紛れていたのだが、特定できなかっただけなのかもしれない。
秋は、赤い実を稔らせる木で溢れている。知識の乏しいヒト属にとって、自然は意地悪でもある。
野原というより、薮化してしまったような鎮守の杜に、ノハラアザミがいく株が咲き残っていた。
ちょっと藪こぎすると、顔にはクモの巣が絡み、足には引っ付き虫が纏いつく。そんな中で、ノハラアザミは息衝いていた。
数年前、ツルリンドウも生えていたように思うのだが、気のせいだったか・・・・・・。
木漏れ日のなかで、この株だけが花開いていた。それも、杜に取り付けられた小径からかなり奥に入らなければならなかった。また、クモの巣と引っ付き虫に好かれてしまった。
ちょっと杜の小径を周回しようと試みた。杜の奥に数歩足を進めると、真っ赤に染まったクサギ坊主がたくさん寄り集まりひそひそ話を繰り返していた。
さらに進もうとすると、侵入を拒むかのように草々が径を塞ぐ。ダメだ。今日は止めておこう。すぐさま踵を返し、家人の待つ社務所へと急いだ。
しぶとく咲いていたゲンノショウコだが、次のステージへと移りつつあるようだ。
よく見ると、右側の燭台はまだ花が終わったばかりのようで、萎れた花被片が姿をとどめている。
この辺りは、惨憺たるものだった。ベランダに続く南側の小庭、ただでさえ陽当たりはきつい。それが、今年の未曽有の酷暑で、ホトトギスや、サクラタデでさえ息絶えてしまったのだ。
「イソギクもダメかな?」、そう思っていたのだが、ツバキの根元で息づいていた。
「これだけか?」--ふと、フェンスの外を覗き込むと、たくさんのつぼみを付けたイソギクが誇らしげに枝葉やつぼみを展開させていた。
そう、そう、このエリアには、平野の森から綿毛を摘んできて根付いたコウヤボウキも棲息している。
やはり、今年はあまり機嫌がよくないようだ。それでも、いくつかのつぼみが付いて、ほころび始めているようだが・・・・・・。
7回目を接種した帰り、ホームセンター(HC)に赴いた。ヒメシャガに出会った。しかも、八重咲きと白花だ。
メインの花卉が陳列されている一番上の棚ではない。その下の段、誰も覗きそうもない萎れた花たちが屯する二段目の棚に置かれていた。
「表示価格657円を値下げ後価格 200円」という値札にくらくらッと来たのだ。
どう、ほぼほぼ7割引きだ! お持ち帰りしない訳にはいかないでしょ。
もちろん、花はない。花期は5~6月なのだから。来年の楽しみが一つ増えたと思って気長に待つとしよう。
一般的に、花苗などはつぼみが付き始め、ふっくらと膨らみ始めたり、一つ、二つ花開いたりしたころに花卉陳列棚に並べられる。そう考えると、随分長い間、HCのストック棚に眠っていたんものだ。「ヒメシャガ」--印象が地味なのかな?
こちらは、ヒメノコンギクである。そう、姫野紺菊なのである。どうも「姫」を冠した草本には弱い。惹かれるのだ。
これから、あちこちで花開くことだろうが、派手さはないが、なんだか心落ち着く花である。