晴れのち平安

源氏物語を中心に平安な日々♪
※写真の無断転載禁止!!

【太宰府】 九州国立博物館 特別展「国宝 大神社展」の感想レポート その2

2014年02月07日 | 太宰府
 2月6日(木)太宰府でのこと。

福岡県太宰府市、九州国立博物館で開催中の
特別展「国宝 大神社展」の感想 その2です。

 ※感想その1はコチラ。


■第4章 祭りのにぎわい

そして、圧倒的な存在感を誇る御神輿(おみこし)


奈良・手向山八幡宮の「錦貼神輿(にしきばりしんよ)」。
想像していた以上に大きな御神輿でした。
鎌倉時代 14世紀のもの。
三方からじっくり見ることができてよかったです。



東京・サントリー美術館所蔵
伝・土佐光茂筆 「日吉山王祇園祭礼図屏風」。



写真はありませんが、
広島・厳島神社の舞楽衣装や
「舞楽面 納曾利(なそり)」も
展示されていました。

音声ガイドでは、東京楽所による演奏で
「納曾利(なそり)」を聞くこともでき、
雅な気分になれました♪




滋賀・御上神社の
「馬形口取人形(うまがたくちとりにんぎょう)」
素朴な味わいがあって可愛いと思ってしまいました。
平安時代 12世紀のものです。






大阪・住吉大社の「面盾(めんたて)」。
鎌倉時代 12~14世紀のもの。
どこかエキゾチックな雰囲気も感じられます。




■第5章 伝世の名品


↑クリックで拡大します。

京都・北野天満宮の国宝
「北野天神縁起絵巻 第巻六」
鎌倉時代 13世紀のもの。

内裏 清涼殿での落雷の場面が描かれています。
逃げ惑う人々、ぎょろっとした目つきの雷神・・・。
雷神さまの目に愛嬌があると思ってしまうのは私だけかしら。
コミカルな印象を受けます。

この絵を描いた絵師はどんな思いで描いたのでしょう。




↑クリックで拡大します。

福岡・太宰府天満宮の国宝
「毛抜形太刀(けぬきがたのたち) 伝菅公遺品」
平安時代 10~11世紀のもの。
美しいです!!
毛抜形太刀とは、柄の中央部に
毛抜きの形の透かしがあることからこの名があるのだとか。




写真はありませんが、
広島・厳島神社の国宝
「平家納経 願文(がんもん)」に感動しました。

一昨年、NHK大河ドラマ「平清盛」にハマって
「平家納経」を平家一門で書く場面に見入っていたので
実物を見られてよかったです。





福岡・宮地嶽神社の国宝
「金銅製壺鐙(つぼあぶみ)」。
古墳時代 7世紀のもの。

宮地嶽神社 奥の宮三番社である不動神社は
横穴式石室古墳の中に「お不動様」を祀った神社です。

この古墳は「地下の正倉院」とも呼ばれ
様々なものが発掘されているのだとか。




■第6章 神々の姿


展示室の様子です。
神像ファン必見のコーナー。




最終章では、
岡山・高野神社の「随身立像」(平安時代)がお出迎え。

その奥には、
今回の特別展のポスターやチラシで登場している女神さまがおわすのでした。




和歌山・熊野速玉大社の国宝
「熊野夫須美大神坐像(くまのふすみのおおかみざぞう)」。
平安時代 9世紀のもの。
平安初期の女性の髪型や服装を知るヒントが含まれていると思われます。


 *余談。*
 そういえば、九博へ行く前に訪ねた観世音寺には
 兜跋毘沙門天立像がいらっしゃるのですが、
 この毘沙門天の足もとには女神さまがいます。
 女神さまもこのような髪型をしていらっしゃいました。



次は、京都・松尾大社の神像へ。


「女神坐像(じょしんざぞう)」=市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)


「男神坐像(だんしんざぞう)」=大山咋神(おおやまぐいのかみ)


「男神坐像(だんしんざぞう)」=御子神

それぞれ平安時代 9世紀のもの。

私は、10年以上前に京都の松尾大社を訪ねて
御神像三体を拝観したことがありましたが
まさか、九州でお目にかかれる日が来るとは思いもよりませんでした。




京都・大将軍八神社の
「童子形坐像(どうじぎょうざぞう)」。
平安時代 12世紀のもの。

大将軍八神社の方徳殿(収蔵庫)で
神像を拝観したことがあります。
武装した男神像や束帯姿の男神像のイメージが強かったので
この「童子形坐像」の愛らしさに惹かれました。



以上、九州国立博物館の特別展「国宝 大神社展」
印象に残ったことを書きだしてみました。

この特別展は、3月9日(日)までの開催です。
途中、展示替えがありますのでご注意くださいね。


 ※九州国立博物館 公式サイト
 ⇒ http://www.kyuhaku.jp/
 ⇒ http://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_s34.html

 ※特別展公式サイト
 ⇒ http://daijinja.jp/



 当ブログは、九州国立博物館の第29回「ぶろぐるぽ」にエントリーしています。
展示写真は、九州国立博物館より提供いただきました。


最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。



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【太宰府】 九州国立博物館 特別展「国宝 大神社展」の感想レポート その1

2014年02月07日 | 太宰府
 2月6日(木)太宰府でのこと。

福岡県太宰府市、九州国立博物館で開催中の
特別展「国宝 大神社展」の感想です。

 ※当ブログは、九州国立博物館の第29回「ぶろぐるぽ」にエントリーしています。
 展示写真は、九州国立博物館より提供いただきました。


特別展の会場に入って最初にあるのが、
おみくじをひく時に見かけるような箱なのでした。


箱の中の、おみくじのような紙にはそれぞれ
展覧会での「まめちしき」が書かれています。

私がひいたのは、『神の乗り物 神輿(みこし)』でした。
紙には、神輿に関する「まめちしき」が印刷されていました。ふむふむ。
展示室内で神輿を探してみようと思います。



入口には、各地の神社や神さまゆかりの地の写真が展示されています。
それらは、薄い布越しで見るようになっていました。


照明との関係もあってはっきり見えるような見えないような??
ちょっともどかしいけれども、幻想的な演出でした。


・・・そして、第1章へ


■第1章 祀りのはじまり


展示室の様子です。

奈良・大神神社の子持勾玉、
福岡・宗像大社の滑石製子持勾玉の形に注目。
それぞれ離れた場所からみつかったものですが、よく似ていました。



福岡・宗像大社 沖ノ島祭祀遺跡で出土したものです。
意匠が美しいと思いました。

沖ノ島は、玄界灘に浮かぶ島で
島内23ヵ所の祭祀遺跡から膨大な出土品が確認されていて
それらは国宝に指定されています。

そのことから「海の正倉院」とも呼ばれているのでした。



同じく、
宗像大社 沖ノ島祭祀遺跡で出土した
金銅製雛機(ひなばた)です。
奈良~平安時代 8~9世紀頃のもの。
とても小さいのに布を織ることができるなんてすごいです。
同様の機織は伊勢神宮にも伝えられているそうです。



■第2章 古神宝




神奈川・鶴岡八幡宮の
国宝「沃懸地杏葉螺鈿太刀(いかけじぎょうようらでんのたち)」。
源頼朝佩用(はいよう)の太刀とも伝承されています。
鎌倉時代 13世紀のもの。



↑クリックで拡大します。

愛知・熱田神宮の「彩絵檜扇(さいえひおうぎ)」。
室町時代 15世紀のものです。



↑クリックで拡大します。

愛知・熱田神宮の
「表着(うわぎ) 萌黄地小葵桐竹鳳凰模様二陪織物(もえぎじこあおいきりたけほうおうもようふたえおりもの)」
室町時代 15世紀のもの。

室町幕府八代将軍の足利義政が奉納したものと伝わります。

小葵(こあおい)の地紋の上に
桐竹鳳凰の模様が織り出された表着(うわぎ)です。
状態もよく素敵でした。

個人的に印象に残ったのは、同じく愛知・熱田神宮の
「裳(も) 白地三重襷模様羅(しろじみえだすきもようら)」です。
古式の頒幅(あがちの)という短い生地が左右についていました。
裳(も)が時代によってどう変化していったのか興味津々です。


装束ファンの方へ。
熱田神宮のご神宝である装束の展示は2月9日(日)まで。
2月11日(火)からの展示では
和歌山・熊野速玉大社のご神宝の装束が展示されます。



■第3章 神社の風景


布越しに御神輿が見える演出が心憎いです。


大阪・誉田八幡宮の「誉田宗廟縁起絵巻 中巻」。
室町時代のもの。

誉田八幡宮は、応神天皇陵の南に鎮座する神社です。
八幡神として崇められるようになった応神天皇とは
どんな人物だったのか興味が惹かれます。

応神天皇陵と誉田八幡宮にもいつか訪ねてみたいです。



いろいろな神社の曼荼羅や縁起絵も展示されていました。
中でも、福岡・志賀海神社の「志賀海神社縁起絵巻」は物語性があって印象的でした。




 感想レポートは、その2へ続きます。




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【太宰府】 ぷち散策と九州国立博物館「国宝 大神社展」鑑賞♪(ダイジェスト版)

2014年02月07日 | 太宰府
 私のささやかな日常。

雨や雪が降る寒い日、太宰府市へ行ってきました。
ダイジェスト版で太宰府ぷち散策と
九州国立博物館で開催中の「国宝 大神社展」の様子をご紹介します。

当ブログは、九州国立博物館の第29回「ぶろぐるぽ」にエントリーしています。
お楽しみいただけましたら幸いです。


今回は、西鉄「福岡(天神)」駅で買った
『太宰府散策きっぷ』(1,000円)を利用しました。
西鉄電車往復乗車券と「かさの家」抹茶セット付き。
お得なきっぷです。

詳細は、西鉄の太宰府散策きっぷのページをどうぞ。


西鉄「五条」駅で降りた私。
コミュニティバスまほろば号(運賃 100円)に乗って
最初に観世音寺を訪ねました。


■観世音寺(かんぜおんじ)



「源氏物語」にもその名が登場する古刹で
宝蔵にはたくさんの仏像がおわします。
中には5メートル前後の観音さまもいらして
見上げていると、首が痛くなるくらい。(笑)

宝蔵では、『太宰府散策きっぷ』で入館料が
通常500円のところ →300円になります。


 ※この日の観世音寺の様子はこちら。
 ※観世音寺で御朱印をいただきました。



■戒壇院(かいだんいん)



観世音寺に隣接する戒壇院を参詣。
古代、正式な僧や尼になるには戒壇院で戒律を受ける必要がありました。
かつては観世音寺の一部でした。


 ※この日の戒壇院の様子はこちら。
 ※戒壇院で御朱印をいただきました。



 当方のwebサイト『花橘亭~源氏物語を楽しむ~』内のこちらのページもどうぞ。
観世音寺や戒壇院のこともご紹介しています。

 ・源氏物語ゆかりの地をめぐる 遥かなる筑紫 太宰府



■かふぇ観音 Kanon



観世音寺の向かい側にある
かふぇ観音さんで観音ランチ(1,000円)をいただきました。
コーヒーとデザート付き。
外では雪が降っていたので、ほっと一息。
とってもおいしかったです。


昼食後、コミュニティバスまほろば号で西鉄「太宰府」駅前へ移動。
九州国立博物館へ向かいました。


■九州国立博物館

荷物やコートは博物館1階にある
コインロッカー(100円・返却式)を利用して
身軽な姿で観覧すると楽です。

入口で音声ガイド(500円)をかりて
特別展「国宝 大神社展」を鑑賞しました。

展覧会の構成は以下のとおりです。
※展示写真は九州国立博物館から提供いただきました。


第1章 祀りのはじまり



第2章 古神宝



第3章 神社の風景



第4章 祭りのにぎわい



第5章 伝世の名品



第6章 神々の姿



とても見応えがある展覧会でした。
雨や雪が降る平日だったせいか、観覧の方はさほど多くなく
ゆっくり鑑賞できてよかったです。

それぞれの章の展示品についてはこちらをどうぞ。

 ・九州国立博物館 特別展「国宝 大神社展」の感想レポート その1
 ・九州国立博物館 特別展「国宝 大神社展」の感想レポート その2


博物館1階では、
一般の方から募集された各神社の狛犬情報が
写真付きで紹介されていておもしろかったです。

神社好きな一人として、ふと思ったのですが
各神社の鳥居の写真を募集してもおもしろいのでは?

 ※九州国立博物館 公式サイト
 ⇒ http://www.kyuhaku.jp/

 ※大神社展 公式サイト
 ⇒ http://daijinja.jp/


「国宝 大神社展」は、3月9日(日)まで開催されます。
途中、展示替えもありますのでご注意くださいね。


九州国立博物館をあとにして隣接する
太宰府天満宮を参拝しました。


■太宰府天満宮



太宰府天満宮の御神木「飛梅」の花を毎年見に行くようになり
今年で10年目を迎えます。*飛梅写真集はこちら。2月6日撮影分

今年の「飛梅」は1月30日(木)に開花。
太宰府天満宮の境内で最も早くに咲く梅です。
「飛梅」が咲くと春が来たと感じられて嬉しくなります。

2月7日(金)現在、「飛梅」は[7分咲き]となりました。

『東風吹かば匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて春を忘るな(春な忘れそ)』

 飛梅伝説に惹かれて、私が京都へ行った時のお話は
当方のwebサイト『花橘亭~なぎの旅行記~』内、こちらをどうぞ。

 ・『東風(こち)吹かば・・・』 飛梅伝説を追え! <京都市~福岡県太宰府市>


参拝後、天満宮の宝物殿へ。
ここでも『太宰府散策きっぷ』で入館料が
通常 400円のところ →300円になります。

宝物殿では現在、
伊勢神宮式年遷宮奉祝 井上雄彦『承』特別公開が行われています。
パワーあふれる絵に見入りました。
この特別公開は、2月16日(日)まで。

井上雄彦さんの作品のグッズも販売されていました。
「スラムダンク」が好きだったので懐かしかったです。


 ※太宰府天満宮 公式サイト
 ⇒ http://www.dazaifutenmangu.or.jp/



■かさの家

太宰府天満宮参道にある かさの家で
抹茶セット(梅ヶ枝餅と抹茶のセット)をいただきました。
『太宰府散策きっぷ』に含まれるサービスです。



冷えた身体があたたまりました~。幸せ。

 ※かさの家 公式サイト
 ⇒ http://www.kasanoya.com/



■アトリエ百華想

最後に西鉄「太宰府」駅そばにあるアトリエ百華想へ。
こちらでは、歌仙絵師あがめいしさんによる
源氏物語の絵や百人一首の絵のポストカードなどが買えます。

 ※あがめいしさんのサイト 源氏物語六百絵
 ⇒ http://homepage2.nifty.com/genjimonogatari/




というわけで、寒い寒い太宰府ぷち旅行でしたが
心ぽかぽかな一日でした。

最後までご覧くださいましてありがとうございます。



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【情報】 横浜市 鶴見大学図書館にて「源氏物語の和歌」展開催中。~2月15日まで

2014年02月07日 | 情報
 源氏物語に関連する情報です。

横浜市鶴見区にある
鶴見大学図書館にて
第136回貴重書展「源氏物語の和歌」が開催中です。

期間は、~2月15日(土)まで。

 ※詳細:【タウンニュース鶴見区版】 掲載号:2014年2月 6日号
 源氏物語の貴重書展示 鶴大図書館が企画
 ⇒ http://www.townnews.co.jp/0116/2014/02/06/224125.html


最終日である2月15日(土)午後2時~、
特別講演会・ギャラリートークが行われます。

 「幻巻の贈答歌から-源氏物語に書かれた年中行事-」
 講師:高田信敬(鶴見大学文学部教授)


 ※鶴見大学図書館
 ⇒ http://library.tsurumi-u.ac.jp/library/


お近くにお住まいの方もそうでない方もどうぞ。



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