4月もあと2日で終わるが、蒲原平野は耕耘した水田に水が入り、一部「代掻き」も始まって田植え準備の最中である。この穏やかな蒲原平野についに本日(28日)コロナウイルス患者が出た。いつかは来るであろうとは思ってはいたが、いざ現実に直面すると心穏やかでない。もし自分が最初の患者になったと思えば、今回発生した患者には深く同情し、早く回復することを願う。
今日現在の弥彦・角田山系の全景。左端には西蒲警察署、右端には巻市街が並び、田んぼには水が入り始めている。穏やかな春の一日だ。
大河信濃川から支流へと流れてきた水は、各地区の用水路(上)に入り、そこから耕耘された田んぼに流れ込む。いつもの田植え前の風景だ(下)。
田んぼの脇の土手にはイタドリ(上)が大きく伸び始めている。イタドリは大きくなる多年生草本で、高さ2mにもなる。茎は太く、中空で竹のように節があって最小限の資源で大きな強度を持つ茎を作り出している。若芽は良く食用にする。塩漬けはシャキシャキとした歯ざわり、また軽く油にあげて食べると美味しい。我が地域ではイタドリを「すかんぽ」と呼んでいた。由来は、痛みを取る薬草として用いられたことからこの名があると言われる。水の入った用水路脇にはヤナギの仲間が開花していた(下)。
ズメノエンドウ(上)やツクシの親であるスギナ(下)が土手を覆っている。いずれも4月の田んぼや土手に生える代表的な雑草である。
田んぼの畦には、タチイヌノフグリ(左)の花が盛りだ。早春に真っ先に咲くオオイヌノフグリにそっくりだが、丈が直立しているところが違う。名前の由来は、オオイヌノフグリ同様、青い花の終わった種子の形が犬の陰嚢(ふぐり)に似ていることによる。ノボロギク(右)が白い綿毛の種子を空に飛ばしていた。野に生えるボロのキク(白い綿毛をボロに見立てた)からこの名があるらしいが、なんか情けない名前だ。可愛らしい花なのにね。
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草餅の材料になるヨモギ(上)は、3から4月にその若芽が採取され、餅の中に入れる。若いヨモギは我が地域では昔から「もち草」と呼ばれ、春の祭りのときなどには、各家で盛んにこのヨモギ入り餅(草餅)を作ったものだ。最近はスーパーなどでも売られているが、手作りのものはそれらとは比較にならない。手作りはほっぺたが落ちそうになるほど美味しいのだ。下の写真の草餅は、知人が作って持ってきてくれたもので、お茶と一緒にたべたらほっぺたが落ちてしまった。
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