自然好きなシニアの部屋

近くの野山を歩いて、植物・虫などを観察し、写真に撮っています。

蒲原平野と自然 2021年9月その2

2021-09-07 18:51:54 | 日記

8月下旬から始まった蒲原平野の稲刈りは9月に入って最盛期を迎えつつある。黄金色に染まった蒲原平野は、私達に緑の癒やしや光合成作用による酸素供給をもたらしている。そして今ここに食料となるお米の生産を迎え、私達に大きな恵みを与えてくれるのだ。有り難いことだ。また、夕方になると秋の鳴く虫の仲間が、私達に秋の夜長を楽しませてくれる。8月のお盆ころから鳴き始めた秋の鳴く虫が、今が盛りと鳴いていたので、その中から蒲原平野部に生息する代表的な種類のいくつか紹介したい。

たわわに実ったイネが刈り取られて行く。

黄金色の蒲原平野。我々蒲原人の誇りです。

弥彦・角田山系と平野部は、時として美しい風景を私達に見せてくれる。弥彦山に日が入る(上)、越後山脈方面では大きな虹を見せる(下)。

  • 上の四枚の写真はすべてコオロギの仲間である。ツヅレサセコオロギ(上左)は20㍉未満の大きさで、鳴き声を「綴れ刺す」と聞きなして、冬に向かって衣類の手入れをせよとの意にとったことにその名の由来がある。鳴き声は優しい。エンマコオロギ(上右)はコオロギの仲間の中で最も大きく、頭部の顔の模様が「閻魔様」の怒った顔を思わせることからその名の由来がある。鳴き声は大きい。ミツカドコオロギ(下左)は20㍉に満たない大きさで、オスの頭部顔面が平たく前に傾斜し、背面から見ると左右前方の三方に角(カド)がでているように見えることからこの名がある。下右のオカメコオロギは顔が平たく下膨れ気味で「オカメ顔」を連想させることからその名前がある。この四種とも私達の周りで見ることができるが、一番多く見るのがエンマコオロギである。一度コオロギを捕まえてみて観察してみてください。きっとこの4種の中にいるかも。
  • コオロギ類と違う鳴く虫をみてみたい。文部唱歌に「あれ、マツムシが鳴いているチンチロチロチンロリン、あれスズムシも泣き出した。リンリンリンリンリーンリーン、ガチャガチャガチャとクツワムシ、秋の夜長を鳴き通すああ面白い虫の声」と唱われていました。スズムシ(上)は、鳴き声が鈴の音色から、クツワムシ(スズムシの下)は鳴き声が馬の手綱を引くための金具をくつわといい、この動きがガチャガチャと音を立てることから、マツムシ(クツワムシの下)は、鳴き声が松風の音のようであることからこの名がある。マツムシは吸盤があるためガラス面などを登ることができる。一番下は、カンタンという虫で、ルルル、コロコロと鳴く声が美しいことから鳴く虫の王様ともいわれる。ヨモギなどでよく見られ、そこに産卵する場面も時として見ることができる。いずれも弥彦角田山麓から蒲原平野と家の周りなどで見られる秋の鳴く虫である。秋の鳴く虫は外国では、騒音として見られるが、日本では秋を象徴する音色として親しまれている。


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