ハウス入口に、いつしか巨大なコブができています。
数年前にこのコブに気付きましたが、すごく小さかったのでそれほど気にしていませんでした。
ところが、年を追うごとに腫瘍のごとく成長してきており、かなり大きく成長してしまいました。
ここのところ健康診断にも行っていませんし、少し心配しています。
悪性ではないと思いたいです。
中になにかニオイの発するものが入っているのでしょうか?
イヌが頻繁にここを嗅ぎにきて、シッポをブンブン振っています。
ひょっとしてこの中に地底人がいるのかもしれません。
地底では光がないので、視力の必要がなく地底人の目はありません。
そのかわり耳が人間の数万倍ほど発達しており、私たちの会話がすべて盗聴されています。
誰もいないことをいいことに自分で作詞した替え歌を歌っていたことも、全部聴かれているのです。
これからは貝になって仕事をしなければなりません。
この先、どれぐらいこのコブが成長するのかわかりません。
とても恐ろしいです。
しかし、私は根っからの小心者なので、中身を解明する勇気がありません。
地底人を掘り上げて、突然光を当ててしまうと、死んでしまうかもしれません。
このコブが悪性の腫瘍なのかどうか。
はたまた、地底人の住みかなのかどうか。
探偵さん、どうか力を貸してください。
小枝探偵が希望なのですが、残念ながら現場を離れ顧問に昇進されていますので、石田探偵でお願いします。
決して小ネタにはしないでください。