鹿児島は昨日(6月8日)、梅雨入りとなった。平年より9日遅かったという。
昨日も今朝もどんよりとした曇り空から時おり小雨が降った。
日中は一時晴れ間ものぞいたが、ほぼ梅雨らしい空模様だった。
梅雨に似合うのが紫陽花だ。我が家には庭の西側にガクアジサイが10株くらいあるのだが、残念ながら地植えの物はすべて青系統の花である。
ガクアジサイが覆いかぶさろうとしているのは、飼い犬ウメの小屋だが、彼女はどうしても入ろうとしないので、この小屋は購入してからもう12年くらいは無人(無犬)のままだ。
今年13歳のウメは市内のとある食堂で飼っていた雌犬が4匹ばかりの子犬を生み、ネット上で「もらってください」という情報を得て、貰いに行った犬である。
ウメと名付けたのはうちの娘だが、私はもっとしゃれた名前を考えていたのが、押し切られてしまった。
ウメを貰って来て2週間くらいは家の中で飼っていたのだが、番犬にするつもりだったので犬小屋を購入し、庭に下ろして犬小屋の脇にパイプ支柱を立て、それに鎖を固定したのだが、キャンキャン吼えるだけで一向に入る気配はなかった。
小屋の中にエサ入れを置けばそのうちに慣れて入るだろうと思いそうしたのだが、何度やっても入ろうとしない。
こっちがしびれを切らしているうちに、雨が降ったり暑かったりして床下にもぐることを覚えたのが運の尽きだった。
以来、ウメはテラスの下のコンクリートの部分を居場所と決めたようである。床下のコンクリートとは建築用語でいう「犬走り」なので、まさにどんぴしゃりではないか。
正確に言うと「犬走り」ではなく、「犬ベッド」だが、この居場所はよほど気に入ったらしく、もう12年半はそうしている勘定になる。
よく飽きもせず、と笑う他ないのだが、真夏でも床下は案外涼しいらしく、ウメが熱中症になったことはこれまでに一度もない。
最近頭の毛に白いものが混じり始めたウメの寿命もあと3年くらいだと思うが、アジサイに埋もれそうな無犬小屋はまだそのまま残るだろう。
よく見ると、まつ毛が真っ白だ。また、人間だと年を取るほどに目の周りに小じわができ、ともすると隈取りが現れるものだが、ウメはむしろ目の周りが白くなっている。
何にしてもウメの後釜は、ちゃんと犬小屋に入るように厳しくしつけようと思っている。
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